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「ごめんなさい」その九十五_第九十二話_愛とらぶらぶ、タクシーと混浴露出調教

 こんばんは、三日月です。
 北陸新幹線が開通しましたね。めでたいです。これを機に北陸や関係各所が栄えるといいですねぇ。記念のこの日に更新できたのはただの偶然ですが(笑)。
 ただまあ、こういうめでたいニュースは見ていてホッとしますよね。ニュースは正直苦手で、暗いものが多いので……いつも世間が明るくにぎやかだとよい、とは、無理とはわかりつつもつい思ってしまいます。
 Q、それよりあとがきでもあったけど、ちょっと特定の人を最近、ひいきしてない?
 A、そ、そんなことは決して……ただ、あの人がある意味、あまりにもやりやすすぎるのはあります。大勢いるハーレムのため、なるべくより多くの女の子を恥辱に塗れさせたいとは思っておりますので、決して特定の子をひいきしているわけでは……
 Q、エロければいいと思ってるんだ?
 A、違うんですか?
 Q、質問を質問で返すな!
 A、ぐぬぬ……ある程度まではいいと思っています。限度もそれなりに弁えてはいるかと……
 Q、どうでもいいけど、このQ&Aコーナーってすごく楽だよね。
 A、本当にそうですね。安易にいつもやってしまい申しわけないです。でも楽なので続けます。茶番と言われようと楽なのでやります。ここに書くネタがとっくに尽きていたりするのです。
 ふう。でも実際、今回のエロは作者的には大好き大好物です。いやぁ楽しかった。
 拍手コメントメール、いつもありがとうございます。励みになっております。
 次回予告のコーナー! 次回はちょっぴり、いえ結構大事なことが起きるかも。あとみゆさんまゆさんたちの運動会があります。懐かしいなぁ……
 それでは第九十二話です、どうぞ。






















 九十二 愛とらぶらぶ、タクシーと混浴露出調教








 勇気は人を歩かせる。恐怖も人を歩かせる、ただし後ろへ。


 あの日の
千歳(ちとせ)ちゃんへの告白が勇気の産物だとは、言わないけど。


 今日、両親と話し合うのは、勇気だと、思いたい。ふ、
深町(ふかまち)先生がいる、とはいえ。


 あたし自身の勇気が、両親にあたしをどう思っているかを、訊ねるの。


 いつもどおり両親の帰宅は七時頃だった。共働き、先に食べてなさいも多い家庭。


 でも今日は、待っていたの。深町先生と一緒に、手を繋いでもらいながら。


 温かいなぁ。この手で、腕で、抱きしめてもらえたら……ああ、今は忘れようっと。


 両親は同時に帰宅し、話があるというあたしに少し不思議そうにしながらも席に着いてくれた。隣の深町先生にまずは質問して、どんな関係なのかを聞いてきた。


「あたしの、か、彼氏」


 いい、よね。試用期間とはいえ、そう、言いたい。


「ああ、紹介か。別にいいのに」


 別に、いいのに。どくん。その言葉は、危険だ。


「初めまして」


 深町先生はそれ以上、話さない。今日はなるべく、あたしが言うんだ。そう打ち合わせもしたの。


 よ、よし。一気に言っちゃえ。


「お父さん、お母さん、あたしのこと、どう思ってる?」


「へ?」


 二人してきょとんとしちゃった。


「あ、あたし、あたしのこと」ぎゅっと手を握る。汗が、すごい。「どう思ってる? どうとも思って、ないんじゃないの」


「どうともって、大切に思っているよ」


 父の即答に心を感じられないあたしは、つい余計なことを言ってしまった。


「お、お父さん。あたし、この人のお家に泊まってきたんだよ、ほら、この前泊まってくるって、あれ」


「ん、そうか。娘がお世話になったようで」


 仕事帰りの疲れが、疲れしか、見えない。


 表情がなんにも、見えない。感情が、なにも。


「お父さん……どう、とも、思わないの? 大切って、嘘でしょ? 本当に思ってるなら、怒ったり、なにか、なにか反応が」


 ぽろぽろ涙がこぼれてきた。あたしのことなんてなんとも思ってないから、あたしに反応するよりまず、深町先生に返事を言うだ、なんて。一人娘がかわいく、ないんだ。


 ああ、ああそう。あたしはただ、構ってほしかっただけ。なにか言ったら、いつもの空しい返事じゃあなくって、もっと心のこもった、会話がしたいんだ。あたしを見てほしかったんだ。さみしかったんだ。


 好きな人ができたよ、男の人が気持ち悪い、ご飯が、学校ならおいしい。そう、言ったときに、よかったね、大丈夫だよ、学校でなんて、いいね、じゃあなくって。もっともっと、違う言葉が聞きたいんだ。関わり合いたいんだ。


 進路のことだってそうだ。もっともっと、親としてアドバイスが、ほしかった。足りない、覚えてない短い言葉だけで、どうしたらいいかわからなく、なって。それで深町先生に相談、したんだっけ。


 あたしはお父さんとお母さんが、好き。お仕事お仕事ってうちのことはあんまりだけど、でも好きなの。でもお父さんとお母さんは違うんじゃあないか、って、怖くて、しょうがないんだ。


 握った手が、温かい。それでも、嗚咽は止まらなかった。


 二人は泣くあたしに、顔を見合わせ、そっと言葉を告げた。


「……すまん、そんなつもりは、ないんだ。本当にお前を、大切に思っているよ……高校生なら、そんなものかとは思っていたが」


可奈(かな)の自由ですもの。好きにさせよう、って、最初に二人で話し合ったのよ」


「……違う、ひっく」


 あたしは思いつくままにただ、子供のままに声を張り上げた。


「好きにさせるのと、ほっぽりだすのは、違うよ! 放っておいただけじゃん! あたしがなにしたって、興味なさそうに一言言うだけで! いいことしても、悪いことしても一緒、いい成績でも悪い成績でも、なにしても、一緒だったじゃん!」


「……」


「あたしのことなんてどうとも思ってないんでしょ! 好きでもなんでも、あ、愛してなんていないんだ!」


 あたしは子供だった。思いつくまま激情を言葉にして、息が切れる。


 でも、十七年。ずっとずっと、そうだったもの。それはきつい、よ。


 仲良しな家族が、いいよ。


「……すまない、可奈……お前の気持ちも、知らず……確かに放任主義という言葉に甘えて、逃げていたのかもしれない」


「あなた……んっ、んん」


 お母さんが咳払いをしてなにか言いたそうに深町先生を見る。家庭のいざこざをこれ以上他人に見られたくない、って顔だ。


「やだ、彼にはいてもらう。きょ、今日、言うために、勇気、もらったの」


「でも……」


「やだ、関係ないでしょ、どっちでも。それともなに、彼がいたら言えないくらい、後ろめたいことでもあるの? 関係ないでしょ!」


 ああ、また声が。


「ああ、確かに関係ないな。恋人同士という程度なら、まだうちには関係ない。すまないが席を外してくれないか」


「やだ! いてもらうの! あたしが、あたしがこうして、本音を言えるの、勇気をもらったからなの! 一緒じゃなきゃいやだ!」


 よりいっそう、強く手を握る。そこにある、手のひら。


「可奈……わかった、もうそれはいいだろう。可奈、俺たちはお前がかわいいよ、それは本当だ」


「……」


「私も、あなたがかわいいわ。愛しています。お腹を痛めて産んだ子ですもの。でも」


「今、なんて言った?」


「え? あなたがかわいいわ、お腹を痛めて」


「その前」


「愛しているわ、可奈」


 愛しているわ。その、言葉は。さっきまでとはまた別の、涙を引き出して、くれる。


 ぼろぼろ泣きながら、あたしはなぜ、なんでと、聞かざるをえなかった。


 その言葉に、心が、ちゃんとこもっていた、から。


「なん、なんで、どうして? どうして、ひっく、言ってくれなかったの? お父さん?」


「言うものじゃあ、ああ、すまない、そうだったな。可奈には、言うべきだったな。愛していると。愛しているよ、可奈。お父さんも」


「お母さんも。ごめんね、今までろくに構ってやれなくって。確かに二人とも放任を超えて、ほっぽりだしちゃってたわね」


「すまない可奈。なにを言っても言いわけになるな、すまない。これからは、これからはもう少し、父親らしいことをしてやりたいと、思うよ」


「お母さんも、もう少し母親らしいことをしてあげたいと、思うわ。ごめんね、可奈」


「ひっく、ひっ、お父さん、お母さん……」


 手を繋いだまま、深町先生を引っぱって、お父さんとお母さんのところへ、飛びこんじゃった。しっかりと抱きとめてくれる二人の親の温かみを、とてもとても強く、感じる。繋いだ手の先からも、包み込んでくれる体からも。


「もう、彼氏さんが困ってるわよ」


「あ、ご、ごめんなさい。離したくなくって」


「いいよ、私のことは気にしないで。よかったね、可奈ちゃん」


「うん、うんっ!」


 そっか、ちょっとすれ違ってただけで、そっか、そうなんだ! あたしは、別にどうでもいいって、思われてただけじゃあ、ないんだ!


 目の前が一気に広がった気がする。ぱあって、開けていくの。ああ、なんだかすがすがしい。


 勇気を出して、よかった。あたし一人で話して、よかった。ふふ。千歳ちゃんと深町先生に、出会えてよかった、話せてよかった。


 どうにか落ち着いた頃、ようやくみんなと離れる。元の席に戻ると、ちょっとさっきの自分が恥ずかしい。


「いや、まさか可奈がそんなことを思っていただなんてな……完全に俺たちの失態だな、すまん」


「そうね、ごめんね、可奈。家族だもの、もっと話さなくっちゃね」


「そうだよ、これからは今までの分、いっぱい話してもらわないと」


「ああ……じゃあさっそくだが、その、なんだ、彼氏の家に泊まったというのは、嘘だったりせんのか」


 そわそわとお父さんも実感がわいたのか、じろじろとあたしたちを見てた。


「あなた、そこは好きにさせるところじゃあないかしら」


「そうだよ、そこはいいじゃない」


「なんだ、難しいなぁ。まあ、わかったよ。よし、じゃあ久しぶりになにか食べに行くか。一緒に飯が一番だろう」


「そうだよ、ご飯ってみんなで食べるとおいしいんだから」


「ああ、そうだな。父さん忘れてたよ」


「もう、しょうがないんだから」


 にっこりと。あたしは笑えてた。


 これからだ。これからあたしたちは、もっと仲良しになるんだ。


 さすがに夕食を一緒にはご遠慮してもらい、深町先生には帰ってもらった。帰り際、玄関で少し話す。


「お役に立てたかな?」


「ええ、それはもう、とっても」


 あなたと繋いだ、手のひらの温もりがまだ、残っている気がします。あなたと一緒に話して、でもあたしが前に出て話したからこそ、今回の結果になったんだと思います。それは、それはやっぱり、あなたがいてくれたから、です。そう、うまく口が回らず、目で伝えたけれど。深町先生はわかったかのようにこっくりと頷き、微笑んでくれた。


 大好き。


 それからファミレスで家族だんらんの時間を過ごしていった。久しぶりにみんな一緒に笑えた気がする。


 これからもっと笑うんだ。楽しくなって、いくんだ。ふふ。


 その場で卒業したら彼氏さんの家に家政婦で働きたいって、言ってみた。すると。


「本気なの、可奈? お母さん家政婦くらいと思って安楽に選んだのなら許せないわ」


「本気だよ。本気も本気。向こうの家は大きくって家政婦さんもういるから、今からお手伝いで練習してこうかなって思ってるの。うちの家事もできるだけやってく。お願い!」


「……そう。あなた?」


「ああ。本気なんだな?」


 しっかりと頷く。二人は顔を見合わせ、微笑んでくれた。


「じゃあ、しっかりと励みなさい。可奈が選んだ道だ、俺たちは応援しているよ」


「ええ、頑張ってね」


「うん!」


 あたしはまた、にっこりと笑えた。今度は空の言葉じゃない、ちゃんとした、親心を感じたもの。あとは深町家に承諾を得るだけだ。


 頑張るの。あたしが自分で、選んだ道で。そう、深町先生も言ってくれた、親も言ってくれた、もの。


 家族みんなでのご飯は、格別の味がした。これを今度は、深町家で振る舞うの。


 それはそれは、おいしいのをね。うふふ。
















「一日空いたけど、監禁生活ご苦労様」


「そんな、もったいないお言葉」


 パジャマを脱ぎ捨て、本日の黒の下着を
憲邇(けんじ)様に披露する。憲邇様は下着フェチだって常日頃から言っているし、今日も下着着たままえっちだって。ふふ。


 
(いずみ)さん宅に帰らなきゃだから、そんなに時間はとれない。ラブホテル代わりの深町邸で、憲邇様の部屋で、えっちなの。


「どうだった? 息苦しかったろう。息が詰まるんだ、あの部屋」


「いえ、そんなことは……」ありありだった。それが、それがよかったの。


「ま、お前のことだ、鎖で繋がれて喜んでたんじゃあないかなって」


「はい憲邇様」


「即答するなよ、スキモノめ。ふむ、どうしようかな、お前の一生をもらうのも面白そうだけれど、露出と相性はよくないんだよねぇ」


「憲邇様のお気の召すまま、してください。私はなんでも喜ぶ、変態です」


「あはは、よく言うね。……うん、お前はよく育ったよ」


 さわり、と髪を撫でてもらう。間近に憲邇様が迫り、どきりとする。


 とさ、と、軽く押され、私はベッドに横たわった。


「キャンプのときもそうだったよ、お前はかなりいい反応をしてくれたし、出会った男にご挨拶もきちんとできていた。そこはいいところだ。少し、はしたないがね」


「すみません。恥じらいを持つのは、なかなか難しくて」


「うん、いいんだ。それがお前だし、これから覚えさせるのも楽しそうだし、覚えさせなくともエロに特化させるのも面白そうだ。とりあえず、胸と尻は早くでかくしなさいね」


「はい、ご主人様」


 一センチずつ、頑張らなきゃ。


 ちゅっ、と唇が重なる。甘い甘いキスを受け、そうだ、監禁中は受けなかったキスを受け、私はとろんとした心地よさに包まれていった。


 ただの、キス、なのに。どうしてこんなに、気持ちいいの、かしら。


「お前はかわいいよ、
(めぐみ)


 ぞくぞくぞくぞくうっ。耳もとで囁かれた愛の言葉に、私は快感と幸福感を得て、いた。


 嬉しい。なんて、なんて嬉しいの。


 憲邇様がブラをずり上げ、ショーツをずらして愛撫してくれていく。己の体を這う男の指先でもまた、私は快感と幸福感を得て、しまっていた。


 なんだろう。今日のこれ、とびきり気持ちいい、わ。


「あん、憲邇様……」


「どうした愛? まだ軽く触っただけだぞ」


「……気持ちいいん、です、あっ、はぁっ」


「ん? なんでだ、どうしたんだ愛。体、びくんびくんしてるぞ」


「あ、イク、イッちゃ、う、はぁん
 ……


 私は、軽い、でも優しい愛撫と、甘い囁きで、すぐに達して、しまった。


 どう、しよう。まるで
柚香里(ゆかり)さんみたい。全身性感帯、だ。


「愛? どうした、なんだ異常に感じて、かわいいぞちくしょう」


「あん、そんな褒めないで、乱暴に、して、あのときみたいに……」


 そう、あのときもすごく感じた。ナカに射精してもらったときにいつもより感じたくらい。なのに、今はそのときと同じくらいの、快感を得ていたの。


 ただ、軽く触ってもらった、だけ。ただ、愛を囁いてもらった、だけ。なのに、どうして……


「ダメだよ、今日は優しくするって決めたんだ」


 どくん。ぞくぞくぞくっ。駆け上がる快感、幸せ、幸せ……


 愛のある、セックスだ。優しく優しく、がばぁ、だ。


 だから感じるんだ。適当のあとだから。だから気持ちいいんだ。乱暴のあとだから。


 ああ、憲邇様……愛は幸せものです。


「憲邇様、好き」


「私も好きだよ、愛」


 ぞくん。ああ、ダメだよ、言葉だけで感じちゃうよ、感じすぎちゃうよ。優しい指先が体を通り抜け、気持ちよくってしょうがないよ。


 この人がほしい、感じたい! 子供がほしい、子作りしたい!


 私は既に濡れて濡れてしまっているあそこを、もっとショーツをずらして強調して、脚を広げ、憲邇様に懇願した。


「じ、焦らさないで、い、挿れてくださいませ、ご主人様」


「別に焦らしたつもりは、お前が濡れすぎてるだけだろ、さっきも勝手にイクし」


「ああごめんなさい、気持ちよくって」


「いいさ。次勝手にイッたら、お仕置きしてやるから。一週間は消えない落書きで、なにか書いてから混浴行こうか、なぁ?」


「はいご主人様、やります、もう勝手にイきません。だから、だからご主人様、ください」


「おねだりするなら、自分で自分のあそこを広げるんだ、やったことなかったっけ」


「え、えと、こうですか」


 パンパンの大陰唇を左右に開いて、広げて、自分のサーモンピンクの中身を、見せていく。ああ、ああ憲邇様、あそこぐっきりってなったぁ。嬉しい。ほしい。ほしいほしいほしい!


「おち○ぽ、おま○こに挿れてくださいませぇ、早く、早くっ」


「どうしたんだ本当。ま、かわいいからいいがね。よろしい」


「あん



 ずぷう、と挿入してもらう。正常位でのえっち、私はまた軽く、挿入だけでイッてしまってた。ああ、どうしよ、お仕置き、あん、気持ちい……っ。


「お前、イッたろ」


 びくっ、びくっ。体が跳ねて正解を教える、ばかり。


「どうしようもないな、今日のお前。そんなに嬉しいか」


「はいご主人様。とってもとっても、気持ちいいです、嬉しいんです」


「はは、かわいいやつめ」ちゅっ。ぞくっ。「わかった、今日はいつもより優しくしよう。綺麗だよ、愛」


 さわ、と今度は髪をなでられ、また気持ちいい。どうしよ、全身性感帯になりそう。


「まあ、それはそれとして、罰は罰だ。これが終わったら落書きして、明日でも混浴行こうか、ねぇ愛」


「はい、はいご主人様。大好き、大好きぃ」


 じゅぷ、じゅぷ、ゆっくり憲邇様が動いていく。私はナカで擦れる快感に身をよじり、苦しいほどの快感を得て、またすぐ、イきそうになる、の。


「ご主人様、すみません、また、い、イク、イッちゃ、う、あんっ」


「ダメだ、我慢しろ」


「そんなぁ、あん、あんっ」


 憲邇様が突くのは変わらない。私に我慢を迫り、でもそのまま、耳もとで「好きだよ」と囁く、悪魔のプレイ。小休止でにっこり、微笑みながら、頬ずりしてくれ、がっしりと指を組み合わせてくれる。


 ずるい。こんなの、嬉しくって気持ちよくって、たまらない。


 だからまた、イッちゃう、の。


「ああダメ、もうダメ、ダメ、イク、イク、イッちゃ、あんっ
 ……はぁ、はぁ、ん はぁ……


 三度目の、絶頂。またびくびくと全身がうねり、膣は締めつけ、精をほしがってる、のに、憲邇さまはまだぎんっぎんに硬い、まま。ナカダシ、ほしいのに。


「また勝手にイッたね」


 じろりと、今度はお叱りの顔。ああ、素敵。なんでも罰を、くださいませ。


「ふむ、その顔、お仕置きのほうが嬉しそうだな、やめようっと。今日は優しくしてあげる、今のは許してやろう」


「ああそんな、ありがとうございますご主人様」


 ど、どうしよ、そっちでも嬉しくって、また感じちゃってる。あああそこずぶ濡れだよ。びくびく、まだ余韻に浸って、いると。


 ごいんっ。奥までぶつけられ、私は女の、喘ぎを出していった。


「あんっ、ご主人様っ」


「今日はよく締めつけてくれるな、いいぞ愛、その調子だ。ふふ、何度でもイかせてやるぞ、お前がかわいいからな」


「あん、ご主人様……っ」


 じゅぷ、じゅぷ、奥まで何度もぶつけられていく。ああ、支配されてるよ。この感覚、ぶつけられるの、大好き。


 そのままご主人様は私を突き続けた。楽しげに全身をいじりまわし、私は快楽に塗れ、喘ぎと好きとお返事しか言わなくなる。涙の溜まる目と目で見つめ合い、それから頬を撫でられながら「好きだ」って言われるともうたまらない。感じて感じて、感じすぎてしまうの。あそこの憲邇様の硬いのが奥まで到達するのももちろん気持ちいいけれど、それが擦れ、私をいじめるのもとっても気持ちがいい。硬くて、おっきくて、いいの。


「ああごめんなさいまたイク、イッちゃ、イッちゃ、ううっ」


「ああもういいよ。今日は優しくだものな。好きなだけ、イけっ」


 ごいんっ。ぶつけられるとまた膣がきゅううと締まり、私は絶頂に達してしまうの。ああ、ああ、どうしよ、憲邇様優しすぎるよ、何度も何度もイッちゃうよお。


 結局、憲邇様に優しく犯してもらっている間に、また四度も、達してしまってた。ぜえ、ぜえ、息も絶え絶え、大変で、でも気持ちよくって、嬉しくって。愛の言葉にまた感じ、あそこが擦れて締めつけ、また感じ。胸を舐められ感じ、頬を撫でられ感じ、もうどこでも感じてしまうほどだった。


 こんなの、初めて。やっぱり監禁がよかったんだ。そのあとの愛のある、優しいセックスだ、きっとそうだ。


「ふふ、いっぱい感じたね、愛。どう? 気持ちいいかい?」


「はいご主人様。あんっ、あんっ、はぁ、はぁっ」


「ああ、かわいいよ、お前……今の顔、最高だ」


 じゅぷ、じゅぷ。突くのが終わらない。今日憲邇様長い、と思ったけど、私が勝手にイきまくってるだけだった。はぁ、はぁ。


「お前ばっかり気持ちよくなってずるいぞ、私もそろそろ、いいかな?」


「はいご主人様、あん、ナカダシ、してくださいませ」


「ふふ、優しくだしそれくらいでいいか。ただし愛? 最後だ、私と一緒に達しなかったらお仕置きだよ」


「はいご主人様、それはもう、あんっ」


 だんだんとペースが上がっていく。私も快感の階段をハイペースで上っていき、あそこがぐんぐん、自分でもわかるほど変容し、締めつけていくの。すると憲邇様、ぐっきりと硬くおっきくなってくれ、嬉しくって、また感じて、感じて、感じて……


 快楽の渦にだけ、包まれる。


「行くぞ愛! 愛!」


「あっ、あっ、あっ、イク、イク、あんっ
 はぁ、はぁ、ん はぁ……っ


 生ナカダシをしてもらう。どくどくと大量の精子を膣に注ぎこんでもらい、私は今日最高の絶頂に達していったの。びくんびくんと全身がめちゃくちゃに動き回り、でも脚ががっしりと憲邇様をつかんで離さず、しっかりと奥まで精子を注いでもらうの。幸せ……


 憲邇様が射精を終えると、ずるりとおっきなモノが抜けていく。ごぽごぽとあまりにも大量に注がれた精子がこぼれ、私は監禁のときと同様、それを舐めとり、なんとかのろまな動きで綺麗にしていった。あ、憲邇様もだ、いっぱい白いの、ついてる……私は舌で、全部きちんと舐めとっていったの。


「いい子だ、愛、気持ちよかったよ」なでなで。


「あん、ご主人様……私も、気持ちよかったです」幸せぇ。うふふ。


 それからごろんと二人、ベッドに横になる。憲邇様はそう長くいられないけれど、私が幸福な眠りにつくまでは一緒だ。ああ、本当、気持ちよかったぁ……い、イッちゃった回数も新記録だ。どうしよ。


「さて、なにかリクエストあるかい、愛」


 憲邇様がペンを取り出して、またどきどきする。ごくん。明日混浴、落書きで、だ。


「じゃ、じゃあ、あの、見えないところでいいですから、相合傘、を」


「あはは、君たちも好きだねぇ。いいよ」


 右の脇下に愛と憲邇が相合傘だ。うふふ。うれし。


「じゃあ、スタンダードな三点セットでいいかな」


 下着を脱がしてもらい、書き書き、憲邇様は胸の上に『マゾ』、お腹に『牝犬』、お股の付け根にあそこへの矢印つきで『憲邇専用』と、落書きして、くれたの(なにがスタンダードなんだろう)。一週間は消えない、って。


 ぞくぞく、する。


「明日が楽しみだね、愛?」


「はい、ご主人様」


「いっぱい見てもらおうね、愛?」


「はい、ご主人様」うっとり。するの。


 私は幸せな眠りに、ついていったの。明日が楽しみなの。うふふ。


 はぁ。気持ちよかったぁ。
















 恐る恐る、
良子(りょうこ)さんと向かい合わせになり、お互いを近づけていきます。良子さんも大きな胸、すぐに二人の間に空間はなくなり、胸と胸とが、むにゅんとくっつきます。


 以前も
奈々穂(ななほ)さんとした、胸と胸とをくっつける。深町様はその様がお好きだそうです。


「いいぞ、
春花(はるか)、良子。大きいお前たちならではだね」


「な、なんだか恥ずかしいですわ、深町様」


「それはよかった。しばらく見ていよう」


 じろじろと視線が突き刺さります。私どもにあてがわれた部屋、これが終わると泉さん宅へお帰りとなる、最後に私たちとえっちがしたいと。嬉しいことではありました。求められるのはいついつでも嬉しいものです。恥ずかしいは恥ずかしいのですが。


 深町様は既に裸で、私たちは下着姿でいます。二人とも白のレース、上下ともにフリルレースつきの、深町様も私たちもみな大好きな下着姿で、ですの。


 ああ、視線は嬉しいですわ。けれどやはり、恥がありますわ。恥ずかしいですの。もじもじと、胸をくっつけたままで身じろぎすると、胸が変形して大好きな王子様はそんなところも眺めて、満足そうでした。


「今日は春花、例の指令、よかったよ」


「まあ、ありがとうございますわ」


「指令? ご主人様なにかしてたんですか?」


「ああ。良子にもあとでしてやるよ。良子は今日のデート、どうだった?」


「とっても楽しかったです、ご主人様」


 メイド長は可憐な笑顔を見せてくれました。お美しい表情はとても幸せそうで、こちらまで嬉しさが伝わってきますの。


「そうかそうか、それはよかった。うん、いいよ二人とも。じゃあ今日は下着着けたまましようか」


「はい、ご主人様」


 私も最近、ご主人様と呼ぶことに嬉しさが混ざります。ええ、ご主人様ですの。素敵な素敵な……


 二人ともを同時に、押し倒され。私たち妾女房は二人、ご主人様を見上げました。


「おねだりしてご覧、見せながら」


「……」二人、見つめ合い。恥ずかしいと思いつつ、殿方に喜んで頂けるよう、勇気を振り絞るのです。


 ショーツを横へ、ずらしながら。二人ともが言いました。


「お好きなほうを犯して、ください……」


 ああなんてはしたない言葉、どうしましょう。私は淫らな女のようでした。でもそれが、深町様のあそこああ見てしまいました! 目を逸らします。


 大きすぎ、でした。興奮して下さっている……どくん、どくん。


「はは、しおらしいね。うん、今日はそういう気分だ、いい子だね」


 ちゅっ、ちゅっ。二人にキスをくれる、優しい王子様。それから愛撫をくれ、私どもを濡らして、いきます。準備が整ったところでもう一度キスをくれ、言いました。


「じゃあ春花から行くよ。良子は後ろから抱きついてて、私に胸をぴったりずっとくっつけてなさい。離れたらお仕置きだよ」


「は、はいご主人様」


「春花は私の射精以外で達するか、射精で達しなかったらお仕置きだよ、いいね?」


「はいご主人様」


 よかった。私はまだ、そこまでではありませんものね。柚香里さんはそれだと確実にお仕置きでしょうけれど。


「愛と一緒に、あれもやりたいな。ふふ、毎日楽しいよ。じゃあ春花、挿れるよ」


「はい、どうぞご主人様」


 ずぷ、と王子様が入ってきます。目を閉じた私の体はしっかりとそれを受け止め、すぐに脚ががっしりと深町様を捉えました。


 ああ、一体感。素敵な、心地よさ。すぐに深町様は指先を絡め合い、口づけを下さいます。きっと微笑んでいるでしょう、閉じた瞼の向こうに、私も微笑んでいました。


 気持ちいい、ですの。


「ありがとう、春花」


 どうしてか深町様には聞こえてしまうようでしたわ、うふふ。嬉しいと思いながら、女の声を上げていきました。


「ぁっ、ぁっ……ん、さまぁ……ふぁっ」


「かわいい声だね、かわいいよ、春花」


「あぁ、ありがとうござい、ますわ、ぁ、ぁ……」


 王子様の硬いものが、私を懲らしめていきます。あそこで擦れ、私に快楽を運び、いじめるのです。ああ、どんどんかたぁく、なっていきますの……私で気持ちよくなって下さっている、嬉しい……はぁ、っ。


「いいぞ良子、もっと強く抱きしめていいぞ。お前の胸と、体を感じられて嬉しい」


「はいご主人様」


 目を閉じているため、深町様の背中に良子さんがいるとはわかりません。しかし深町様をがっしりとつかんでいる両脚に、柔らかいものがくっついているため、それが良子さんなのでしょう。背中から深町様を楽しませているようでした。三人でえっちするのはさんぴいでしたっけ。そうなのですわね。


「ぁっ、ぁ……ご主人様……き、好き、好き……」


「私も好きだよ、春花」


「あっ、ご主人様ったらもう」


 キスを下さいました。あまりにも甘い、接吻。背中の良子さんが苦笑していましたわ。


「キス魔ですよ、ご主人様」


「ああ、良子にもやろう」


「あん、ご主人様ったら、ん、ふ……」


 ちゅっちゅ、と、良子さんと口づけを交わしている様子。その間も小突くのは止まらず、私に快感を運び、ああがっしりつかんだ手と手が離れ胸を揉んでいかれました。それがまた嬉しく、楽しげに踊る指先を感じて、私も興奮が強くなっていきますの。


「いや、やっぱりこうしてると、春花の胸が存分に揺れて見てて楽しいよ」


「ああそんな、言わないで下さいまし、恥ずかしい……」


「春花のふりふりのブラと一緒におっぱいが揺れて、いいよ。すごく興奮する」


「ああそんな、嬉しいお言葉……ありがとうございますわ。でも、でも、恥ずかしいのです」


「ああ、わかっているよ、かわいい春花」


 なでなでを頂きましたの。なんて嬉しい、心地いい。私はさらに強く深町様を脚で捉え、繋いだ片手に力をこめました。


「ふふ、撫でると嬉しいみたいで、締めつけるね。春花は本当、いい女だよ」


「ありがとうございま、ふぁぁっ」


 ぐっちゅ、ぐっちゅと、強く突かれていきました。私ははしたなく嬌声を上げ、喘いでしまいます。


「ぁっ、ぁっ、ぁっ、ん、さまぁ……」


「気持ちいいよ、春花の体」


「ありが、ふぁ、ん、ありが、んっ、ぁっ……きぃ、好きぃ……れしい、うれし、い……っ」


 声がうまく出ませんでした。王子様が強く強く、激しく私を責めたて、奥にぶつけていくからです。私は精一杯がっしりとつかまり、ぶつけられる気持ちよさを感じていきました。


 ええ、気持ちがいいのです。王子様にずんずんと行き止まりにぶつけられる、のは。あそこで擦れ、愛液をどんどんと流すほど、心地もよいのです。


 王子様はそのまま、私をいじめていきました。私の女性が大いに泣き、王子様を喜ばせていきます。王子様の男性が気持ちいいよと、興奮するよと、私の女性に教えてくれるのです。それ以上はない、妾女房冥利でした。自分の女ははしたないほど濡れ、締めつけているようで王子様は何度も「締めつけて、いい子だね」と口づけを下さいました。それが嬉しく、私はただ好き、好きと連呼するばかり。それも良子さんがおるために小さくなるのです。それなのに深町様は聞こえるのか、「私も大好きだよ」とお返事で、ああまた、女性が濡れてしまうのです。気持ちいいのです。快楽なのですわ。愛する殿方との、愛のある、セックスは……


「はぁ、はぁ、さま……も、もう、げ、んふぁっ、ぁ、ぁ……っ」


 私には王子様は強すぎでした。最近とみに思うほど強くなっている気がしますが、気のせいでしょうか。ともかく、私はしばらくのえっちで息も絶え絶え、限界でした。


「ああ、私もそろそろだよ。春花、これ言って」


 ぼそぼそと、呟かれる甘い海の囁きは、忘れられませんでした。


「なかだし、してぇ……ぁ、ぁ、ぁっ……生なかだし、して下さいませ、ご主人様……赤ちゃん、ほしいの……産ませて……っ」


「ああわかったよ、春花っ」


「んんっ
 はぁ、はぁ さまぁ いっぱ、ぁん ぁ、ぁ ぁっ ふぁぁ ぁ、ぁ……っ


 どくどくと、射精して頂きました。愛する人の子供を作るための、精子が膣にどんどんと注がれていきますの。ああ、頭がきんと鳴り、両手足に力が入り、全身がぴんと弓なりにしなりました。達しましたわ、深町様……愛する人の、なかだしで……


 びくん、びくんと体が蠢きます。私は幸せな余韻に浸り、深町様を感じていきました。深町様がキスをくれ、うっとりと目を開けると、素敵な夜の海が目の前に広がっていました。


 大好き、ですの。


「ああ、私も大好きだよ」


 うふふ。嬉しいですわ。ほんに、妾女房冥利に尽きますの。


 ずるりと深町様が抜けると、こぽこぽと白いものがこぼれていきました。下着も汚されていく、誉れなのです。深町様の背中にいた良子さんがすぐさま白いそれを舐めとり、私に口移ししてくれます。


 おいしい、精の味。苦いのに、どうしてか、甘い甘い、お菓子のようなクリーム。


「ん、ふぁ」「んふふ」


 良子さんはにっこりと笑っていました。そのまま深町様の男に顔を寄せ、上目遣いで窺ってからよしをもらい、ぺろぺろとそれを舐めていました。すぐに綺麗にするとよしよしとなでなでをもらっています。さすがメイド長ですわ。


「気持ちよかったよ、春花」


「はい、私もです。ありがとうございますわ」


「しかし残念だなぁ。良子はしっかりくっついてくれてたね」


「はい。お仕置きは嫌ですもの」


「残念だなぁ、明日連れてってやろうと思ったのに」


「な、なにをですか」


「よし、じゃあ次は良子、騎乗位で私とセックスしよう。それで、そうだな、五分で私に射精させなかったらお仕置きだよ」


「……はい、ご主人様」


 ご命令を受ける、良子さんが誉れに震えていました。ご命令、嬉しいですものね。メイドなら余計でしょう。


 珍しく深町様がベッドに横になり、その屹立したものを抱えこむように、良子さんがそのお姿に跨りました。


「い、いきますよ。負けませんからねっ」


「ああ。勝てたらそうだ、なんでも一つ良子の願いを叶えてやろう」


「そ、そこまではいいです、もらえません。と、とにかく、いきますっ」


 ずる、と深町様と一つになる良子さん。ああ、と私は目を逸らし、閉じておきます。


「春花、ちゃんと見なさい」


「は、はい」


「あまり動けないのはいいけど、見るくらいはしなさいね」


 そう言われ、ぎしぎしとベッドを揺らす良子さんは視界の端に追いやり、深町様を中心に見つめていきました。ああ、素敵な横顔。


「あっあっ、ご主人様……気持ちいい、ですか?」


「うん、いいよ。でもまだまだだね。もっと頑張りなさい」


「はいご主人様、んっ、はっ、あっ」


 二人の交わりを、こんな間近で見させられる。恥ずかしいと思い目を逸らすことも許されず、ただ揺れる良子さんの胸と体を、見るしかありません。深町様へのご奉仕に、自分で動く良子さんは美しくありました。


 深町様も、えっちのときこんな顔をなさっているのですね。と、新しい発見でした。気持ちよくなると変わる、男の顔つき。逞しいと、凛々しいと、思えば思うほど目が奪われます。その深町様がこちらを向いて言いました。


「私ばっかり見てどうするんだ、良子を見てやりなさい」


「は、はい。ですけれど、やはり好んだ殿方を見たいと思うのですわ」


「あ、ああ、そう。まあいっか。良子、あと二分だよ」


「えっ、も、もうですかっ。あっ、んっ、ご主人様、ご主人様……っ」


「お前が先にイッてもいいけど、間に合うかな?」


「んっ、あっ、あっ、ああっ、あーっ」


 良子さんは必死に動いていきましたが、五分はあまりにも短すぎました。深町様は無情に時間切れを宣言します。


「うん、五分経ったね。気持ちよかったよ良子。でもまだまだだね」


「うう……んっ、はっ、あっ、ああっ」


 良子さん自身も昂ってはいる様子ではありましたが、達してはいないようでやはり五分は短すぎたのですわね。わざとでしょうか、良子さんを辱めたいがための。


「じゃあ、明日一緒に行こうね」


「は、はいっ、あっ、ああっ」


「今度騎乗位でどう動けばいいか、教えるよ、私にはこうだってね。まあ、今は」


「ああっ! ご主人様、強いですっ、あっ、あーっ!」


 深町様が動いていきました。良子さんがするより彼女の喘ぎは高く高くあります。やはりの、殿方にして頂くほうが感じるのでしょう。涙ぐみながら喘ぐ良子さんはやはり美しくあります。が、そ、その、責め、の、深町様こそ、お美しゅう、ございますわね……見惚れて、しまいますの。


「ああ、綺麗だよ、良子。ふふ。胸がいやらしく揺れて揺れて、見てて興奮する。やっぱり大きいおっぱいは揺れないとね」


「ご主人様、そんなの言わないでください、恥ずかしい……あっ、あーっ」


 良子さんは羞恥に身をよじり、愛の吐息を漏らします。深町様は楽しげに突き上げ、時折少し乱暴に胸を揉みしだいていきました。そうかと思うと腰をつかみ、一気呵成に突き上げ、腹筋を締めつけ、またうっとりと私と良子さんの目を奪います。締まる深町様に良子さんも目を奪われ、微笑みながら快感の波に身を任せているようでした。


 ご主人様に、えっちして頂く。良子さんはその誉れと喜びに、体を支配されているようでした。深町様は深町様で、自分の女を支配していくことに愉しそうに興奮しているようでした。その顔に笑みが浮かぶと、こちらまで嬉しくなるのです。


「ああ、ご主人様、好き、好き……」


「私も好きだよ、良子。ふふふ」


 二人はじっくりと夜を楽しんでいっているようでした。良子さんは咽ぶように喘ぎ、声を抑えつつも快感を得ているようでした。深町様は力をこめる際に軽く声を上げる程度で、言うことはほぼ良子さんへの愛の囁きのみでした。それが良子さんを泣かせ、感じさせているのは明白でした。


 気持ちよさそうでした。お二人とも、とてもとても、気持ちのよさそうな顔でした。


「ご主人様ぁ、好き、好き好き大好きっ」


「ああ、私も大好きだっ」


「あーっ、あーっ! ご主人様っ」


 二人の動きでベッドがぎしぎしときしみます。良子さんの体が揺れ、た、確かにすごいおっぱいの動きでした。けれど、それ以上に良子さん自身が跳ね回り、快感に身を揺らしていました。きっと私以上に、感じて、よくなっているのでしょう。それがよくわかります。ああはしたない、深町様を見ましょう。お美しい横顔、見ているだけで幸せですわ。小休止で胸をいじりながら、「綺麗だよ」、「かわいい」と囁く、言の葉にどっきりします。ああ私にも言ってほしいと、欲張りになります。けれどこれは良子さんの分、良子さんもしっかりと受け止め、お礼に身を揺らして、体を反応させているようでした。


「乳首ぴんぴんだね、気持ちいいかい?」


「はいご主人様、気持ちいいです。で、でもそういうのは」


「いいじゃないか、減るものじゃあなし。良子がかわいいんだよ」


「嬉しい……ありがとうございます、ご主人様。どうぞ、恥ずかしいですけれど、いくらでも言ってやってくださいませ」


「うん、かわいい良子、もっといい声出しなさい」


 そこから動きが再開されます。二人ともぎしぎしと動き回り、愛のあるセックスは最後を迎えようとしていきました。


「はいっ。ご主人様、好きっ、好きっ、あーっ」


「私も好きだよ、良子っ」


 ぐちゅぐちゅといやらしい音が聞こえるほど、強い交わりになっていきました。良子さんの女性を、深町様の男性が突き進んで攻撃していくのです。ああそれは淫らな、けれど愛し合う二人の、性の営みでした。ぶつかり合う二人の体から汗が飛び、匂いも飛び、こちらまでくらくらしてきそうになります。なにしろ深町様の男性の匂い、強くかぐわしく、女を懲らしめるのです。匂いの好きな良子さんはたまらず喘ぎ、声を大きくしていきました。


「あっ、あっ、ああっ、んっ、はっ、好きっ、好き好き好き大好きっ」


「好きだ! 好きだぞ良子!」


「ご主人様! ご主人様っ!」


 二人は勢いを増し、やがて……


「いいぞ良子、ほらメイドらしく、おねだりしろっ」


「はいご主人様っ。メイドの良子に、ご主人様の子を宿す誉れをくださいっ。生ナカダシしてやってくださいませっ」


「足りない」


「ああはず、はずか」


「良子」ずしりとくる、重い言葉。胸が高鳴ります。それは良子さんも同じようでした。


「はいっ
 おま○こ、おま○こにご主人様のおち○ぽから、精子を注いでやってくださいませっ」


「よし良子、
膣内射精(なかだし)だっ」


「ああーっ
 あーっ、あーっ ああ…… いっぱい、ご主人様ので、いっぱぁい……


 またどくどくと、愛する人の精子が良子さんに注がれていきました。それはそれは大量に、す、すごい量、ですわね……赤ちゃん、できているとよいですわね、良子さん。はぁ。すごい量。ずるりと、抜けるとこぽこぽ、またこぼれています。


 良子さんは疲れたのかどさっと横に倒れこみ、はぁ、はぁと息を切らしていました。私は少し回復したため、そのあそこに顔を近づけ、勇気を出してぺろりと、舐めとっていきました。ええ、妾女房みな、複数でやるならこうと、決まっているようなものですもの。


 白い精液を、口移しし。良子さんはふんわり、天使のような微笑みを浮かべてくれました。


「ふぁ、ふふ」「うふふ」


 そのあと深町様のも、綺麗にさせて頂き、三人はどさりと横になりました。深町様を真ん中にですの。うふふ。好きな殿方と同じお布団。ああ、幸せ。


「気持ちよかったよ、良子」


「はい、はい私も、私も、気持ちよかった、はぁ、です」


 深町様は良子さんが落ち着くまでよしよしとなでなでをしてあげていました。ふふ。


「背中に抱きつかせてえっちは悪くないね。またやろうかなっと」


「いいと思いますよ、ご主人様。私もご主人様を感じられてよかったですから」


「そうかそうか。それはいい。ふふ。さっきも言ったけど、春花、今日はお疲れ様」


 よしよしのなでなで、なんて果報者なのでしょう。


「ありがとうございますわ。けれど大好きな深町様の仰ることですもの。今後もいつでもどうぞ、お願いしますわ」


「うん、そうする。良子もね、すぐわかるよ」


「はいご主人様。その、それで明日は?」


「明日言うよ、楽しみにしてなさい。ああ気持ちよかった。楽しかったよ、二人とも。今後も私のために励みなさい。ちゃんと私が喜ぶ下着を選んだりね、今日のは大正解だよ」


「はい、ご主人様。ありがとうございます」


 当たり前の、コーラスですわ。


 そのあともいちゃいちゃをしましたの。うふふ。ぎゅうっと抱きしめて頂いたり、キスをして頂いたり、なでなでをして頂いたり。ほんに嬉しや。うふふ。


 愛していますわ、深町様。
















 まさかまさか、私が学生服に身を包むだなんて。ご、ご主人様ったら。


「良子ちゃん、全然似合うね。いいなぁ」


 と、なんの躊躇もなく優しいクリーム色のブレザーを着る、愛ちゃん。はぁ。やれやれですね。


「ああこらなな、ボタン留まらないでしょ、動かないで」


「ななほもうちょっとすかーとみじかいほうがいいなぁ」


「なかったんだからしょうがないでしょ、いいからじっとしてなさい」


 奈々穂ちゃんも同じく、ご主人様の用意したクリーム色のブレザーに身を包んでいました。奈々穂ちゃんはそれは年齢相当、似合っておりますけども。青いプリーツをつまんでひらひら、ちょっぴりはしたないです。


 私は二年も前に卒業しましたのに。ああでも、いつかコスプレがやってくるとは、覚悟しておりましたけれど。


 私も同じ制服を着ました。三人お揃いなのです。


「はい、できた。なな、頑張ってきなさいね」


「うん、なにするかしんないけど。がっこうってこういうのきてくんだね」


 ひらり、ひらり、プリーツを翻らせるはしたない奈々穂ちゃん。
紗絵子(さえこ)さんがあんまりくるくるしないのと釘を刺しています。愛ちゃんは鏡とにらめっこ、私もにらめっこし、どこもダメなところはないですねと、よしと頷いておきます。


 こんこん、ドアをノックされました。


「おーい、まだかな」


「はーいもういいわよ。ね、愛さん、良子さん」


 二人でこくりと頷いておく。ご主人様を待たせてしまっていたようです。もっと手早くやりませんと。


「じゃあ、用意して車に来てくれ、私は先に行っているよ」


「はーい」


 てくてくと歩いて去っていく音が聞こえました。私たちもよし、と頷き合い、用意をして、ぱたぱたと外へ向かいます。


 本日の夜は、私たち三人がお相手なのです。なにかをするとは言われていましたが、なにをするか。今から戦々恐々としていました。少なくとも、私は。


 助手席に愛ちゃんが乗り、後部座席に私と奈々穂ちゃんが座りました(奈々穂ちゃんは前がいいと言いましたが、ご主人様が今日は愛ちゃんがいいと言ったので)。


「それで憲邇様、この三人でなにを?」


「愛の分はわかっているだろう? この三人では、別のことをやるんだ」


「なにをですか?」


「走りながら話すよ」


 ぶうん、と車が走り出しました。道中話すいやらしいことに、やっぱり昨日の一緒に行こうはこれだったのですねと、大変ですねと、胸がまず大変になりました。


「え、え? ななほよくわかんない」


「お姉ちゃんたちのまねをすればいいのさ。いいね愛? まずお前から手本を見せてあげなさい」


「はいご主人様」


 しっかと頷く、愛ちゃんはできた子でした。最近少しリードされている気がします。頑張りませんと!


 やがて車は駅前の駐車場までやって来ました。そこに車を置き、四人が外へ出て夜の風を受けていきます。


「わざわざここへ来なくとも、直接タクシーを呼べばよかったんじゃあ」


「あ、そっか。気がつかなかったよ。今度からそうしよう……と思ったけれど、それだと不都合が起こるかもしれないな。もしかしたら何回もやるかもしれないし、なるべくどこの誰かはわからないほうがいいだろう。やっぱり次もこうするよ」


「そうですか。確かになにかあるといけませんものね」


 愛ちゃんは言いつつ、夜の風ではためくスカートを押さえていました。今晩もそれなりに強めの風、ミニスカでなくてよかったです。


「よし、じゃあタクシーに乗りこむぞ」


「はい」


 ご主人様が少し歩き、手を上げてタクシーを呼びました。すぐにこちらにタクシーがやって来、四人が乗りこみます。ご主人様が助手席、私たちが後部座席へ。右に愛ちゃん、真ん中私、左に奈々穂ちゃん。


「どちらまで?」。


寄岩(よりいわ)温泉まで」


 中年男性の運転手さんが頷き、車は走っていきました。わざわざ駅前まで来るなら、自宅からは同じ程度の距離にある温泉、直行もできました。


 でも、今日はタクシー露出なのです。ああ、恥ずかしい。運転手の人に見られるかもしれない、あまりの至近距離の露出。どうしましょう。


 駅前は信号が多数ありました。この調子なら三人とも、あられのない姿になること必至です。


 まず一つ目、十メートルも走らないままに赤信号で停止しました。まずは愛ちゃんがブラウスのボタンをぷち、と一つ外し、二つ外し、それなりの胸部を晒しま──ぎょっとしました。なぜならその胸部の上に、『マゾ』の二文字が描かれていたからです。ま、まあ、なんともいやらしい。愛ちゃんはどうやら、そういうお仕置き中のようでした。はぁ。愛ちゃん、今日も黒のブラですね。やはり黒が似合いますね。白も似合いますけれど。愛ちゃんはやはりの、恥を感じるより快楽が強いお顔。どうかしているのです。落書きまであるのに。


 さすがにこの時点で運転手さんが気づくことはありませんでした。けれども、この調子だといずれ気づくでしょう。


 赤信号で止まる、たび。少しずつ胸を披露なさいとの、ご命令ですもの。


 やがて車が走り出すと、すっと胸元を元に戻す愛ちゃん。少しは恥ずかしかったのか、はぁとため息をついていました。


 奈々穂ちゃんにはなるべく静かにするよう言っておいてあります。騒いで後ろをすぐに見られるのがよくないとの、ご主人様のお考えでした。


 車はまたすぐに信号につかまります。運転手さんは最短ルートを通ってくれているようですが、それに信号はたくさんついてくるようでした。田舎なのでそれほど待ち時間がないのが救いです。これなら、あまり長い間露出はないでしょう。


 そう、思いつつ。私も自身のブラウスをぷち、ぷちと外していき、自慢の胸をちらりとのぞかせます。メイドは本日はピンクのブラ、ご主人様に見てほしいのです。下着とはいえ、やはりの恥ずかしさに襲われていきました。ちらりと運転手さんを見ると、なにも気づいていない様子。


 運転手さんは話しかけてきません。これならたくさん見られるということもないでしょう。もっともそれはご主人様が狸寝入りしているためかもしれませんが。


 信号が青に変わると車はすぐに走り出し、ぐんぐんと町中を過ぎ去っていきます。ほっと胸元を戻しておきました。


 あまり外出の経験のない奈々穂ちゃんは、窓の外の風景に目を奪われているようでした。


 その、奈々穂ちゃんの番になります。赤信号に停止したときにくい、くいとブラウスの裾を引っぱり、こちらを向かせて同じようにしなさいと内緒話をしました。


「はぁい」


 声が大きいですっ、と、シーッと人差し指を口に当てました。奈々穂ちゃんもお口にチャックをし、それからブラウスのボタンをぷち、ぷちと、覚束ない手つきで外していきます。


 愛ちゃんより大きい、真っ白な胸とブラが出てきました。白い肌、羨ましいです。私だってそれなりに白いとの自負はありますけれど。


「えへへ、ちょびっとはずかしいな」


「そうでしょうそうでしょうとも。私もですよ」


「私だって」


 愛ちゃんも内緒話に参加し、自分もと言いますが嘘なのです。あなたの感じているのはきっと、快楽だけなのです。


 赤信号待ちは、それほど待機時間があるわけではありません。少し夜でもあることで、すぐに信号は変わっていきました。いそいそ、奈々穂ちゃんも元に戻していっています(どことなく不器用にですが)。


 今度は少し走り、信号に出会うまでに時間が経ちました。目的地までどれくらいか、駅からだと知らないルート、わかりませんがあと五分ということはないでしょう。まだまだしなくてはならないのです。


 そう、また風景は移ろい、信号につかまりました。今日は不運なのか(ご主人様にとっては幸運でしょうが)、赤信号につかまってばかりです。


 愛ちゃんは次の段階へいきました。気づかれていない今がチャンス、と、一気にボタンを外してブラを脱いで荷物に紛れこませていきました。そうして赤信号であるわずかな間、ぐいっと胸元をはだけさせました。……ま、まだぴんとは、なっていませんね。はぁ。マゾ、マゾ、はぁ。


 愛ちゃんの顔がとろんとし、紅潮していきます。露出に感じる、女の顔でした。


 と。そこで運転手さん、バックミラーを凝視し始めました。ああ、やはりバレないわけがありませんでした。うう、それだけでも恥ずかしい。私は縮こまってしまいます。


 愛ちゃんはうっとりとご主人様のほうを見つめたまま、じっと胸と落書きを露出し続けていました。運転手さんが気づいたことに気づいている上で、なおご主人様を見る。ほとほと素晴らしい性奴隷でした。


 赤信号が青く変化します。すると胸元を戻していく愛ちゃんを、またわずかだけ見た運転手さんはでもなにも言いませんでした。露出は続行するしかありませんね。ま、まあ、ご主人様もなにを言われてもやるようにとの仰せでしたけれど。


 車はくねくねと曲がりくねった道を進み、またすぐ信号につかまりました。これで五連続赤信号ストップです。はぁ。


 運転手さんが期待に満ちた顔でさっきからちらちら、バックミラーを確認していると、知りつつも。私は愛ちゃんと同様、ブラウスのボタンを外し、ピンクのブラを脱いで荷物の中にしまいこみ、ぐいと谷間をチラリズムさせていきました。


 くいくい。愛ちゃんがもっと見せるよう、袖を引っぱって目で伝えてきました。うう、確かに愛ちゃんはほぼ全部見えるまでやりましたが、恥ずかしいのです。


「いいけど、お仕置きされても知らないよ」


 その言葉に、そうですねと、頷くほかありませんでした。今度は胸全体をちらりと露出し、バックミラーを凝視する人に、自慢のバストを、見せていきました……


 恥ずかしい。


 やっと赤信号が青へと変わっても、車はすぐには動き出しませんでした。私はすぐにブラウスを戻し、ノーブラではありますが上に一枚ある状態にしました。ほっ。すると車が動き出し、確実にこちらを意識しています。


「うぅん、みそラーメン一つ……」


 なんとここで気の抜ける、ご主人様のかわいい寝言が出てきました。寝たふりをすると言っていたのに、本当に寝てしまうとは。ああ、お疲れだったのかもしれませんと、労わなくてはと思います。で、でも、三人くすりと、笑うのは止められませんでした。かわいい。緊張が少し、解けます。


 車は進みます。が、なんだか勢いがゆっくりとなっている気がしてきました。体感速度が若干遅くなったのか、と思いましたが、体感ではなく本当に速度は遅くなっていました。ここから見る速度計はさっきより十キロ程度も遅くなっています。


 ……いやらしい、運転手さんでした。けれども騒がれるよりはこそこそとしてもらったほうが確かに気が楽な部分もあります。けれど、けれどそれは、じっくりと見る、サイン……ああ、恥ずかしくなってきます。


 その、ゆっくりとなっていった、ため。次の信号は青だったのが、そこに到達する頃には点滅して、タクシーも減速し、赤になると同時に止まりました。なんてことでしょう。さっきまでの速度なら通り抜けられたというのに。


 さあ、また奈々穂ちゃんの番。くいくいと裾を引っぱってあげると、また少し頬を染め、ゆっくりとブラを脱いでいきました。奈々穂ちゃんは少しまごつき、先にブラを脱ごうとしてうまくいかず、そうだと気づいたのかボタンを先に外して、脱ごうとすると信号は青に変わっていました。しかし車は動き出さず、奈々穂ちゃんもそのままブラを脱ぎ、置いてから、ぐいっと胸元をはだけさせました。そこで彼女は信号が青だと気づきまたすぐにブラウスを戻していきました。「恥ずかしいよぅ」と呟きつつ、いそいそと。


 こんな幼子も、恥を覚える。ご主人様の女でした。


 タクシーはゆっくりと再出発していきました。後続がいないとはいえ、あれだけ停止していると迷惑でしょうに、もう。


 見覚えのある風景が窓の外に映ってきました。もうそろそろ温泉へ到着しそうです。あと何回赤信号につかまるか。と、身構えているとまた信号です。今度は既に赤いままなので、このままゆっくりと行けば……と思っていると車は急に速度を出し、停止ラインまで一気に進んで、止まっていました。な、なんて人でしょう。じっくりと露出を見るためにこんな、最低です。


 それでも愛ちゃんは従順に、なにがあろうとご主人様の命を遂行していきました。ブラウスの一番上の首元のボタンだけを留めたまま、残りのボタンを次々に外し、下までをすべて外して、ばさりと前を開けてはだけさせました。ブラウスを着ているのに着ていない、用を成さない格好になります。胸の上にブラウスが乗っかり、半分は隠してくれているものの、乳首が見え、なんともいやらしい。不幸中の幸いか落書きが隠れると思いきや、不完全に覆われているだけで読み取れてしまっていました。なにより、お腹に『牝犬』の二文字が見え、なんともいやらしい。あ、その下に更になにか書かれていますが、途切れていて見えません。でもどうせいやらしい言葉、見なかったことにしましょう。


 愛ちゃんは堂々としていました。ご命令とはいえ、腕で隠そうともせず、そのまま胸と落書きを見せていくのです。確かに顔は赤いですが、やはり露出で昂るばかりなのでしょう。と思うほどの艶やかなため息を吐き、色っぽくありました。


 もちろん運転手さんはじっとその様を見てくれていました。見られる露出、なんて恥ずかしい。完全に赤信号で脱ぐと、悟られているようでした。


 長いようで短い、赤の時間が終わります。今度は、ええこれで最後だそうで、このままでずっといるよう仰せつかっております。愛ちゃんは前をはだけさせ、胸を露出したままずっと、手を膝の上に置いて淑やかな雰囲気さえ出しながら微笑んでいました。よくよく見ればようやく、羞恥と快楽に彩られているのがわかります。ああ、一応、恥ずかしいのですね。ふぅん。


 車はそのまま、信号に出会わずに温泉にたどり着きました。運転手さんが少し残念そうに「着きましたよ」と告げます。


「ふわぁ、ああ、はいはい。……あれ、ここ、どこです?」


「どこって、寄岩温泉ですけど」


「……ああ! 違う違う、間違えました、そっちじゃあないです、ここじゃあない。
成石(なりいし)温泉のほうです」


 なんとご主人様の勘違いで目的地を間違えたみたいでした。ご主人様には珍しいことです。そういえば行き先、最初に言った時点で気づいておくべきでしたね。私ったらタクシー露出でいっぱいいっぱい、気づきませんでした。似たような名前ですので、お疲れのようでしたししょうがないですね。


「ああ、そうですか。でしたらそっちまでで?」


「ええ、お願いします」


「成石温泉で、間違いないですね?」


「ええ、はい。すみませんお手数おかけしてしまって」


「いえ、仕事ですから」


 そう言ってまた車は走り出しました。もちろん露出は続行です。ちらりとこちらを見やったご主人様の視線は、そう告げていました。


 本来の目的地までも、今のと同じ程度かかるでしょう。第二ラウンドは開始でしたが、すぐに残り二人も終わりの愛ちゃんの状態になるでしょう。ああ、どうしましょう。恥ずかしい。


 車は無情にもすぐに赤信号につかまりました。のろのろ運転では仕方ありませんが、運転手さんを少し、恨みます。


 私は真っ赤になりながら、ゆっくりとブラウスのボタンを上から順に、外していきました。胸がきちんとすべて露出するところまで外すと、そこでばさりと、前をはだけさせ、胸を揺らし、露出させます。完全におっぱいがすべて丸見え、恥ずかしい。私は少し身じろぎをして、ちらりと運転手さんを窺いました。


 じっと、じいっとそれはそれは、バックミラーで眺めているようでした。しかも角度がおかしいとよく見えないとでもいうように(絶対に違います!)何度もそのミラーをいじり、正当性を主張するかのように見てばかりいました。うう。ひどいお人です。思わず腕で隠したくなりますが、我慢我慢。ご主人様のご命令ですものねっ。ファイトッ、良子。


 私は見られ続け、身を赤くし続けました。時間にして一分もないほどのはずなのに、永遠に近く感じる。露出は恥ずかしいのです。


 そうして愛ちゃんと二人、胸を見せたまま車は走り出していき、またすぐに赤信号にぶつかりました。今度は奈々穂ちゃん、くいと裾を引っぱると俯きかけ、私たちの有り様を見て、「やだよぅ」といやいやをしますが、大好きなお兄ちゃんが喜んでくれるよとなだめすかしていきました。


「ううう……ど、どっちまねっこしたらいいのお?」


「好きなほうでいいですよ、奈々穂ちゃんは」


「わかったぁ」


 奈々穂ちゃんはブラウスのボタンを一番上だけ留めたまま、残りを全部外して愛ちゃんと同じ格好になりました。豊満な胸、申しわけ程度にブラウスがそれを隠し、でもほぼすべてを見せていました。奈々穂ちゃんも顔を真っ赤にし、俯きながら「お兄ちゃん」と呟いて耐えているようでした。


 タクシーの後部座席で、三人の女が、胸を露出している。隠そうともしていない。なんて扇情的な光景でしょう。運転手さんさえいなかったら、ご主人様は撮影に余念がないでしょうね。はぁ。恥ずかしい。


 さらに恥ずかしいことに、運転手さんは田舎らしく信号のない交差点での一時停止を必要以上に行い、バックミラーをのぞいていました。ひどい人でした。私は見られている、という感覚に灼け、燃え上がるほどの羞恥を感じていきました。


 恥、なのです。


 タクシーはそうして、三人を焼き上げながら温泉へと向かっていきました。赤信号にもまた何度かつかまりましたが、ご主人様のご命令はここまでだったために、これ以上はありません。次のなにかを期待している運転手さんが赤信号にやたらつかまり、こちらを見続けていました。なにもせずただ、胸を見せていく三人は、そんな彼に見られ続けていく、だけでした。


 見られて、いる。


 どくん、どくん。


 ……見られ続けるも、走れば距離は進むものです。タクシーもようやく、本来の目的地までたどり着いてくれました。そこで私たちはようやくブラを着け、ボタンを戻し、ほっと一息。


「着きましたよ、お客さん」


「……ふわ、ああ、はいはい」


 今度こそ間違いないとご主人様も頷き、料金を支払っていました。すぐにご主人様は外に出、私たちも荷物を持って外に出ます。駐車場には人はいません。たださっきまでと同じ程度の風が、私たちのプリーツを揺らしていきました。


「ありがとうございました」


 とご主人様が言い、ふとなにかを思いついたのか、私たち三人に向かってひそひそと内緒話。


「さあ、すぐ行っちゃうよ」


「はい、ご主人様」


 さっきのよりは簡単ですけれど、ほんとにご主人様、スカートぴらん、好きですねぇ。


 愛ちゃんがこんこんと運転席の窓をノックし、戻ろうとするタクシーを呼び止めました。ウィーンと窓ガラスがスライドして、運転手さんが顔を出します。


「なにか?」


 代表して愛ちゃんが言います。


「ここまでありがとうございました。最初間違ってしまってすみません。これはそのお詫びと、お礼です」


 三人がこくんと頷き合い、運転席の横に並んで、同時にプリーツをめくりました。


 運転手さんに、自らショーツを見せていったのです。やっぱりこれも、恥ずかしいですね。はぁ、はぁ。


 私のピンク、愛ちゃんの黒、奈々穂ちゃんの白が、運転手さんの視界に、ばっちり入りました。


 そして、ご主人様のカメラにも。ぱしゃりと、残されていったのです。


 そのシャッター音でなにかを悟ったのか、運転手さんは何度か頷き、「ああいや、えっと」と、もごもご。私たちはすぐにスカートを下ろします。


「下着ですいません、ご主人様がそこまでにしなさいって。見てくれてありがとうございました、また会えたらよろしくお願いします。下着くらいまでならすぐサービスしますからね」


 愛ちゃんがすらすら、いつの間にそこまで育っていたのですかと、ちょっと腹の立ちます。私も見習いませんと。


「では、さようなら」


 ぺこりとお辞儀をして、奈々穂ちゃんと一緒にそれに倣い、その場を去りました。ちらりと後ろを振り返るとまだタクシーがいました。気にせず、温泉に四人で入っていきます。


 はぁ。タクシー露出、恥ずかしかったぁ。
















 今、私の体には三つの落書きがある。『マゾ』、『牝犬』、『憲邇専用』と矢印、そしておまけの相合傘。変態的で、とてもいやらしい。


 私は露出狂でもあるから、そうと書かれるかと思ったけど。いい。これすごく、いいよ。良子ちゃんもしてもらえばいいのに。


 その落書きのまんまで、混浴。はぁ。考えただけでどきどきが止まらない。


 きっと濡れる。温泉でない、濡れに、呼びこまれるの。お仕置きなのにまた気持ちよく、なっちゃうかも。そのときはまた、憲邇様にごめんなさいと許しを請おう。うふふ。


 温泉にやって来、ロビーで鍵を受け取る。学生服だけれど特に私たちはおかしくないみたい。てくてくとそれぞれののれんへ向かう途中、憲邇様は良子ちゃんと奈々穂ちゃんになにか言っていた。


「ええっ。お、温泉に入るだけではなかったのですか」


「ここ混浴だよ、この前入ったろう」


「うう、あんな恥ずかしいことは忘れてました。そうでした、ここ、混浴でしたね」


「飯も食べたかったけど間に合わなかったなぁ。まあいいや、決めておきなさい」


「は、はいご主人様」


「ななほそんなのきまってるもん。いこ、めぐみおねえさん」


「うん。行くよ良子ちゃん」


 私たちが先にのれんをくぐろうとすると、同じブレザーの良子ちゃんがぱたぱたと走ってついてきた。


 更衣室でブレザーを脱いでいく。人はそこそこ、男性もそこそこいるのかしら。奈々穂ちゃんはやっぱりまだ六歳、まごついているけれど、手伝うと怒るのよね、ふふふ。かわいらしいなぁ。


 大きいブラをさっきみたいにひけらかす、良子ちゃんがこそこそと内緒話をしてきた。


「め、愛ちゃんは混浴入りなさいがご命令なのですよね?」


「うん」


「そ、そうですか。はぁ。どうしましょう」


「良子ちゃんは入らないの?」


「そ、そこを選びなさいとのお言葉で」


「ああ、そうなんだ。入ったほうがいいよ、憲邇様喜んでくれるよ」


「うう、でも恥ずかしいですし、せめて水着を、うう……」


 この前やったくせに、変なの。


 私はそんな良子ちゃんなんて無視して、ブラウスとスカートを脱いでいった。


 下着姿でもわかる、落書き帳。私の体は落書き帳、なんだ。


 マゾ、牝犬、憲邇様専用、矢印……それらの卑猥な落書きを、公共の場で、見せていってしまうの。


 ぞくぞくする。けれどもまた、恥ずかしいとも、感じるの。


 堂々としていれば周囲の人はそんなの気がつかないと、思ったらそれが大当たり。誰もこちらを見もせず、自分たちの着がえをしていくだけだった。


「め、愛ちゃん、すごいですね。はぁ。こ、これなら私はいいでしょう、普通に入りましょうっと」


 知らないよ、憲邇様になにか言われても。良子ちゃんがそうしたいならいいけど。


 黒の下着を脱いで、全裸になる。パイパンで初めての温泉だ。どきどき。シャンプーなどが入った小箱を持ち、タオルをそれに入れ、裸のまま「先行ってるよ」と、一番に温泉へ向かった。


「あ、まって、ななほもいく」


 同じようにブレザーを脱いで畳んで(一応と言える程度だけど)、ばたんとロッカーを閉じた奈々穂ちゃんがついてきた。おっきいおっぱい、はしゃぐと揺れるよ。憲邇様に見せなきゃ。男の人、ううん憲邇様は、おっぱいが揺れるの大好きみたいだものね。


「良子ちゃん、先行ってるよ」


「は、はい。ど、どうしましょう、やっぱり、うう」


 無視して私たちは先にお風呂へ入っていった。ここの温泉は混浴の露天風呂も広いけれど、室内の浴場もかなり広い。奈々穂ちゃんはわぁと声を上げ、走りかける。


「あ、ダメダメ、危ないよ、転んじゃう」


「あ、そだね。ここつるつるすべるや。でも、ひろーい」


 奈々穂ちゃんのアニメのような甲高い、かわいい声はよく響いていった。


 その、声に。こちらを振り向く人が、一人、ぎょっとして、私を見て、いた。


 ぞくぞく。が、駆け上がって、いくの。


「わ、私先、憲邇様のとこ行ってるね」


「あ、ななほもいくいく。あらうやつとか、もってくの?」


「置いていきましょう、そこへ、そう」


 二人分のシャンプーを棚に置いて、てくてくと露天風呂へ歩いていく。


 その、間。一人、また一人と、私は見られていったの。


 あん……


 注意書きのある壁を通り過ぎ、扉を開け、外気に晒されていく。外は裸だと気持ちのいい風で、奈々穂ちゃんの長い髪をなびかせていく(私も早く伸ばそう)。潮風はここまでは香らず、でも清涼な夜の空気に満ちていた。


 広い混浴風呂には、憲邇様一人しかいなかった。そこで少し、ほっともし、残念だとも思い、複雑な胸中に悩まされちゃうの。


 私だって、恥ずかしいんだから。良子ちゃんはひどいの。


「や、遅いぞ。やっぱり女の子は時間がかかるねぇ」


「すみません」


「お兄ちゃんっ」


 ざっぱーんと飛びこむ勢いで湯船に浸かり、すぐさま憲邇様の膝の上に座りこむ奈々穂ちゃん。もう。でも憲邇様も甘やかすのか、苦笑しつつもなでなでしてあげていた。いいなぁ。


「あんまりはしゃぐと転ぶよ」


「だいじょおぶだよ、ななほちゃんとしてるもん。ふみねおねえちゃんとかのほうがころんでるよ」


「ああ、そうかもしれないねぇ。でも、お風呂は気をつけるんだ。転ぶと痛いなんてもんじゃあないぞ」


 二人の会話を楽しみながら、私も微笑みつつ湯船に浸かっていく。ああ、いいお湯。透き通ったお湯の泉質は不眠症、神経痛、リウマチと、さまざまだった。


「ななほたちだけだねっ。ひとりじめだぁ」


 言ってることおかしいけど、つっこまないでおこう。奈々穂ちゃんだし。


「そうだね、ひろーく使っちゃおうか」


「うんっ。えへへ、気持ちいいなぁ、お兄ちゃんといっしょっしょ、ひざの上ー」


 奈々穂ちゃんはにこにこしていた。憲邇様とお風呂、いつも楽しみにしているものね。えっちじゃなくても一緒に入るのが楽しいみたい。うふふ。


「あり? ねぇめぐみおねえさん、なんでおっぱいのとことか、なにかかいてあるの?」


「これはね、えっちなことなの。奈々穂ちゃんももうちょっとおっきくなったらわかるわ」


「ふぅん、そっか」


 それきり興味を失ったみたい。子供だなぁ。好奇の視線はすぐ体を横切り、夜空の星に向かっていったようだった。同じ仲間なら見られても全然平気だけど、興味ないっていうのもなんだか、プレイにならないなぁ。


 憲邇様の膝の上の、裸の奈々穂ちゃんはゆさゆさと体を揺らして、その大きな胸を揺らしていってた。落ち着かないのか、ゆらゆらと動くのが好きなのか、わからないけれど。とにかくじっとせず、憲邇様の上ではしゃいでいた。白い肌、白い胸、黒いあそこ。雫の滴る、髪の長い彼女は、奔放な明るさも相まってすごくかわいく見えた。あ、髪の毛、まとめるんだった。私短いからそんな習慣なくって、失敗したな。良子ちゃんしてたのに。


「良子は来ないって言ってたのかい?」


「悩んでるようでした」


「ふぅん。じゃあ、水着でもタオルでも着てていいから、こっち呼んできてよ。せっかく誰もいないし、みんなで水入らず、話がしたいな」


「はい憲邇様」


 ざば、と湯船から上がり、裸を隠さずに女湯へ戻り、まずはそこで良子ちゃんを探していく。


 もちろん、落書きは丸見え。湯船から上がる湯気で隠れるのは一瞬、すぐのぞく。でも気にせず歩き回って、良子ちゃんを探すの。


 すぐに見つかった。湯船の端に浸かり、ゆったりとくつろいでた。すたすたとそこまで歩いてって声をかける。


「良子ちゃん」


「あ、わ、愛ちゃん」


 おたおたしないの。


「水着でもタオルでも着てていいので、混浴に来なさいと憲邇様の仰せです」


「あ、そ、そうですか。で、では、すぐに参りますと伝えてください」


「うん、わかった。……裸で来ると喜んでくれると思うけど」


 ぼそっと呟いた言葉にぶんぶんと首を振って、無理ですと良子ちゃんは言う。変なの。


 私はそのまま露天風呂へ戻っていった。幸いすぐに見つかってきょろきょろもせず、不審な行動がなかったためか視線は一度しか感じなかった。


 けど、それで充分。


 もう一度外の空気を味わっていく。ああ、健やかな空気、気持ちいい。笑みが自然浮かび、そのまま混浴の露天風呂に入っていった。そこではまだ憲邇様の膝の上に奈々穂ちゃんがいて、いちゃいちゃしてた。まだほかに誰もいない。


 憲邇様と目が合う。誰か来るまでいるよって、言ってた。はい、誰か来るまで、ここにいますね。たとえ、あなたが出ていったとしても。


 と、よくよく見ると憲邇様と奈々穂ちゃんは、いちゃいちゃというか、えっちなことをしてた。憲邇様は口づけをねっとりと交わし、胸を後ろから揉みまくってる。奈々穂ちゃんがうっとりと恍惚な顔をして、小さく喘ぎ声を上げてた。


「ふぁ、あん、お兄ちゃん……」


「挿れるよ、なな」


「うん」


 あ、あ、セックス始まっちゃった。うわぁ。今誰か来たらどうしよう。


 背面座位で二人は、繋がってしまう。そのまま、憲邇様はお湯の流れのようにゆったりと動いていった。


「はぅ、おっきいよう……ねぇ、もうちょっとちっちゃく、あん」


「なながかわいいから小さくできないんだ、ごめんね」


「そ、そお? ん、はぁ、こえでちゃう、ねぇめぐみおねえさん、おくち、ふさいでえ?」


 さすがにちっちゃい子は女の子同士、ハーレムの女同士でのえっちやキスに躊躇はないみたい。


 それでもえっちな声が出ると恥ずかしがる、女の子。憲邇様がそうしちゃったんだ。ふふ。


 私は躊躇なく奈々穂ちゃんと唇を重ね、喘ぎ声を受け止めていった。ふわふわと手を持ち上げ、私と繋いでくれるかわいい女の子。憲邇様はそんな、胸の大きい子を犯していっていた。


「ぁっ、ん、んー……ぷぁっ」「んふふ」かわいい。


 がらら、そこで扉が開き誰かが入ってきた。すぐに私たちは離れ、でも結合はしたまま、誰が来たかを確認する。


 良子ちゃんだった。やっぱり、混浴を利用するお客さんは少ないのかな。良子ちゃんはさっきまでの情事に気づかず、普通にタオルを巻いて登場し、私たち以外に誰もいないのを確認するとほっとし、すぐに湯船に浸かっていった。


「遅れました」


「いいよ、こっちこそ無理言って悪いね。じゃあなな、良子にも見てもらおうか」


「あぅ、はずかしいよぅ。えっちっちはお兄ちゃんとだけがいいなぁ」


「ああ、いい子だ。そうやって恥ずかしいなら、みんなともっと一緒にやりたくなるね」


「お兄ちゃんのえっちぃ。うふふ、きす、しよ? きすいーっぱいしよ、そしたらゆるしたげる」


「わかった」


 ちゅっ。とキスをする二人。らぶらぶにいいなぁと良子ちゃんと彼女たちを見つめ、羨ましくなってしまう。良子ちゃんはそこでえっちな雰囲気に気づいたのか、また顔を赤くしてた。


 憲邇様は奈々穂ちゃんの首筋をべろりと舐め、下からおっぱいを揉みあげていった。ぐにゃぐにゃと変形する柔らかいおっぱい、憲邇様は存分に堪能し、愉しそう。


「あぅ、お兄ちゃん……すき、すきなの」


「ち○ぽが好き、はい言って」


「ち○ぽがすきぃ。なぁに、どういういみだっけ」


「ななに今入ってるやつがち○ぽって言うんだ、教えたろう」


「わすれたっ、そんなえっちなの。あん、お兄ちゃん、つよいよぉ、あっ、あっ」


 危ない危ない、声が漏れると私はすぐに奈々穂ちゃんの口を口で塞いだ。


「ん、むう」「んー、ふふ」


「ま、まあ、ご主人様、誰か来るとまずいですよ」


「だから愉しいんじゃあないか。じゃあ良子は誰か来たらすぐ知らせてくれ、夢中になると困るしね」


「は、はい」


 それから憲邇様は少し、遊ぶように奈々穂ちゃんを味わっていった。キスを私と代わり、舌先だけを出して交わらせると、にんまりと微笑み下から強く突き上げるの。後ろからしっかり奈々穂ちゃんを抱きしめ、嬉しい奈々穂ちゃんを泣かせるとその涙を舐めて拭き取ってあげてた。奈々穂ちゃんはそれが恥ずかしくも嬉しいのか、顔を赤くしつつ「ありがと」とかわいい声を出す。ああ、いい子だわ。こんな子がほしいなぁ。


 結合部分はここからだとよく見えない。奈々穂ちゃんが単に座っているだけにも見えて、そこは最低限の救いだった。けれどぐっちゅぐっちゅ、そこがお湯でないお水で濡れているのは、ありありとわかっていた。きっと前戯で充分に感じさせて、準備ばっちりだったんだ。


「気持ちいいよ、なな、お前はかわいい」


 ああ、そんな耳もとであんなあまあまに囁かれて、感じない女いないよ。自然、口づけをしている奈々穂ちゃんの顔がうっとりし、私の口内にありがとうとお返事、ちゃんと聞こえてるかな。ふふ。


 がらがらら。そこでまた扉が開く。良子ちゃんの声を待つまでもなく、私たちは離れていった。あ、憲邇様気づいてない、私はちょんちょんとその逞しい肩を叩いた。そこではっと気づき、愛撫をやめる憲邇様。


 やってきたのは若い男性客だった。若い女が三人もいることに驚いているのか、「おー、ラッキー」と呟き、すたすたとこちらまで歩いてきた。


 私はいいですかと目でお伺いを立て、目で許可をもらってからざぶざぶとお湯をかき分け、憲邇様の隣に座りこんだ。もう一度いいですかとお伺いを立て、もちろんとのお返事に肩を借ります。大好きな人の肩に頭を乗せる、女の幸せ。うふふ。


 もちろん奈々穂ちゃんと繋がったままの、憲邇様。動かないのはそれはそれできつくないのかなぁ。奈々穂ちゃんはぁはぁ、息が切れてるよ。


 若い男性客は混浴用の水着を一応着用しており、裸の私と奈々穂ちゃんに憲邇様のほうが変かも。良子ちゃんは恥ずかしそうに目を伏せ、タオルを何度も直してた。


 ざぶん、と男性客がお湯に浸かる。ふうとため息をつきつつ、裸体の私と奈々穂ちゃんをちらちら。


 そこで。私の落書きに、目を見張るの。


「ご挨拶しろ」との、憲邇様の素敵なお言葉。ああ嬉しい。


「はいご主人様。こんばんは、『マゾ』で『牝犬』で『憲邇専用』の性奴隷、愛です。どうぞ見てやってくださいね」


「……」


 呆然としてる。そりゃあそうっか。そうだよね、普通、おかしいよね。


「おい、お湯でよく見えないみたいだぞ、見せてやれ」


「はいご主人様」


 ざぱっとお湯を切って立ち上がり、岩肌に座ってにっこりと微笑む。これで胸の上もお腹もパイパンのあそこへの矢印も、全部見えるはず。相合傘だけ残念だけど、これは見せなくってもいいものね。あ、良子ちゃんのほうが驚いてる。どうしたんだろ。


「今日はなにで来たんだっけ、愛?」


「はいご主人様。お仕置きの露出調教で混浴に入りに来ました。いっぱい知らない人に見てもらいます」


「そういうわけなんで、いくらでも見てやってください、喜ぶんで」


「は、はぁ……」


 男の人の視線が、私の裸を通り過ぎる。あん、恥ずかし、気持ちいい……


 濡れそう。


「おい、脚ちょっと広げろ」


「はいご主人様」


 ちょっとだけ座る脚を広げる。ああ、パイパンが、強調するまでもなく丸見え。はぁ。恥ずかしいかも。


「あ、え、えと、そっちの女の子は」男性客が奈々穂ちゃんを指さす。


「こいつも私の女ですよ。なぁなな、私はお前のご主人様だよな?」


「う、うん。はぁ。ごしゅじんさまだよ。ね、ねぇ、くるしいよう、も、もうおしまいにしてえ? しろいの、おなかにちょうだい?」


 また男性客はぎょっとし、二人の陰部を見てまた目を見開いてた。いけない、誰か呼ばれて、騒ぎになるかも。


「ダメだよ、人が来たからお預け」


 あ、抜けちゃった。はぁって疲れた声の奈々穂ちゃん、でもほっとしてる。


「……」


 あ、迷ってる顔だ。番頭さん呼ぶか呼ばないか。公然わいせつもいいところだもんね。どうしよう。


「人を呼ばないなら、騒ぎにしないなら、いくらでも見せますよ、この二人を」


 憲邇様ったら、悪魔みたい。若い男性が奈々穂ちゃんみたいないい女、見たくないはずないって、エロが勝るはずだって顔、してる。


「触るのはダメですけどね、私の女なんで」


「……」


 まだ迷ってる。見るだけかって、顔だ。


「良子」


「は、はい」


 ……呼ぶだけでした。それだけで察する、メイド長は顔を赤くし首を振ります。


「良子」


 もう一度強く言う、ご主人様の言葉に。抗える女はいない。良子ちゃんは目を閉じて恥ずかしそうに俯き、かすかに打ち震え、ゆっくり、タオルをほどいていきました。


「うお、すげ……」


 良子ちゃんの体は、グラビアアイドル顔負けの素晴らしいもの。豊かな乳房(乳首ちっちゃい、いいな)、細い腰、締まったまあるいお尻。自然じいっと男性客はその裸を見て、ごくんと生唾を飲みこんでいた。


「これで混浴しますよ、どうします?」


「……いや、えーっと」


「まあ、無理ですよね、上がろうか、三人とも」


「ま、待ってよ、わかった、わかった。誰も呼ばないし、騒ぎにもしないから、見せてよ」


 あっけなく陥落してた。男の人ってやっぱり、えっちだ。


「ありがとう。じゃあなな、良子も、ちょっと上がって岩の上座ろうか、よく見てもらおうね」


「ううう、はずかしいよぅ」「そ、そうですご主人様」


「いいから」


 半ば強引に憲邇様に引っ張られ、私の隣に二人ともが座り、裸を丸見えにしていく。三人の裸が並んで、また壮観なのか、憲邇様はしげしげと頷き、男性客もまた生唾を飲みこんでいた。


 羞恥に顔を赤くする、二人。私も赤いけど、恥はやっぱり少ないかも。もっと憲邇様に調教してもらわなくっちゃ。


「すっげ……羨ましいッスよ」


「あはは、そうですか。ありがとう。こら、隠すな」


 二人が胸を腕で隠そうとすると、憲邇様の叱咤が飛ぶ。二人ともまだまだだなぁ。うぅん、そうか、違う違う。ここでそうして隠したがるのがほんとなんだ。うう、私こそまだまだだ。


 隠さず、私はずっと落書き含め全裸を見せている。のに、隠そうとは思わないの。はしたないなぁ。うう。


 でも。男性客の視線は、私の落書きに移ってきていた。じいっと、三つの落書きを眺め、なんだか恥ずかしくなる。私も身じろぎをし、少し頬を染めていった。


「君はここにはよく来るのかな」


 憲邇様はそんな三人を尻目に、ゆったりと男性客と一緒にお湯に浸かり、リラックスしているようだった。


「え、僕ッスか。いや、今日はたまたま」


「ふぅん。いや、ここの利用具合がまだよくわからなくてね、リサーチしないと、出たとこ勝負で利用するのはやっぱり危険だし、ほかの人に迷惑だからね」


「そ、そうッスね」


「君が詳しいなら聞こうと思っただけなんだ、気にしないで」


「はぁ……」じろじろ。灼けていく、体。


 あん。見ちゃやだ、もじもじ、そわそわ。


「どうだい、黙っててくれるお礼に、こいつらにポーズでもとらせてやるけど?」


「ええっ。いや、そんな」


「そうかい? まあ、君がいいなら、いいんだ」


「……あ、あの、じゃあ、手で、胸を隠してるの、いいスか」


「フェチだねぇ。若いうちからフェチズムを追い求めると大変だぞ。まあまあ、じゃあ、やりなさい」


「はいご主人様」


 すっと腕でそれなりのおっぱいを隠す。良子ちゃんと奈々穂ちゃんもさっとすぐ、隠せるだけマシだって同じように隠してた。


 でも、二人ともおっきいから。溢れるおっぱいがちらり、チラリズム。ああ、こういうの憲邇様も好きそう。あ、にんまりしてる。ふふ。


「ああ、なるほど。頭隠して尻隠さずか、いい趣味してるね」


「いや、はは、あははは」


 ああそっか、下半身丸見えだものね。そっか、そういうフェティッシュなのもあるんだ。


 あれ、なんだか男性客がもじもじしだしたぞ。股間に手を近づけ、あ、勃起しちゃったのかな。


 私は淫乱だ。でも、ご主人様は憲邇様一人だけ。これだけは絶対に譲れない。だから憲邇様以外にご奉仕は、たとえ憲邇様のご命令でも、聞けない。奴隷唯一のわがままだ。


 でも、憲邇様は目が合うとそんなのわかりきったことだろうと言ってくれた。嬉しい。ここで彼を咥えてあげなさいって言われても、絶対聞かないものね。


「あ、そ、そんじゃあ僕、そろそろ」


「もういいのかい? もっとお尻とか見たくないかな」


「いえ、もう充分です。ありがとうございました」


 なんだか棒読みの声で返事し、すっと立ち上がって変な歩き方で男性客は立ち去っていった。


「ふう、助かった」


 余裕かと思ってた憲邇様もやっぱり危機感は感じていたよう。良子ちゃんも奈々穂ちゃんもほっとし、またざぶんとお湯に浸かっていった。良子ちゃんのほうはいそいそ、またタオルを着ていってる。


「さすがに危ないなぁ。奈々穂は帰ってからかわいがってやろうかな。今日は愛のお仕置きがメインだったし」


「かえってからえっちっち? ななほそれならいいよ、すっごくいいよ。ここはだめだよ、ひときちゃう」


「そうだね、じゃあ良子と奈々穂はもう少し浸かって、あがりなさい。長くなるかもしれないけど、休憩所で待っててくれ。愛はお仕置きだからしばらくいるよ」


「はいご主人様」


 それから私たちは適当なお話をしていった。ただ単に混浴、これはこれで楽しい。


「そういえば奈々穂もお花屋さんのお手伝い行きたいんだって?」


「うん。ななほもね、おはなのおせわしてみたいの。だめかなぁ?」


「いや、それは柚香里と、お花屋さんのおじいさんおばあさんに聞かないとね。今度紗絵子と一緒にお花屋さん行って、頼むといいよ」


「うん、わかった」


「そういえばご主人様、次の土曜はお仕事で、日曜日にお休みが振り替えだそうですけど、どうしてですか?」


「ああ、まゆの運動会さ。出るために先月から調整したんだ」


「ああ、そうでしたか。そういえば思い出しました、父兄参加の競技もあるそうですよ、ご主人様」


「ああ、うん、恥ずかしいところ見せないよう、気をつけないとね。みんなも来れる子は来るといいよ」


「はい、ご主人様」


 私も行けたら行こうっと。


「うんどおかいかぁ。ななほもおっきくなったらできる?」


「ああ、できるできる」


 いいのかな、そんな言いきっちゃって。でも、奈々穂ちゃんはいろいろと大変だもんね。しょうがないっか。


「奈々穂もまゆたちを応援してあげようね」


「はぁい。なにするのかなぁ。お兄ちゃんも出るの?」


「うん」


「なら、お兄ちゃんおうえんしたげるねっ。おべんともつくったげる、みーんなで」


「ああ、ありがとう」よしよし、なでなで。


「えへへ……」


 露天風呂にいい空気が、流れこんできた。


「そうだ思い出した、なんの偶然か来週、敬老の日と秋分の日のちょうど間に休みなんだよね、私」


「あちゃあ……ご主人様、ご愁傷様です」


「もったいないねぇ。せっかくみんなと休みが重なるなら、やりたいこといっぱいあるのになぁ」


「残念ですね、憲邇様……ああ、そういえば私、その、火曜日ですよね、休みです」


「え、そうなの?」


「ええ、会社が休みなんです。なんでも機材の調整とか、せっかくだし休みをみんなにって、会社のほうでその日にしてくれたみたいで」


「ああ、そうなんだ。ふむ、でも愛はもう頑張ってもらったしなぁ」


「いつでもどうぞ、調教を、ご主人様」しっとり、言えたかな。


「うん、まあ気が向いたら考えておくよ」


「ご主人様、その日を休みなら五連休の人はお休みをとっているかもしれませんよ、普通の人は」


「ああ、確かに連休になるから休むこともあるか。……うん、でも私の女たちは若い子も多いし、その日に休みがありそうなのは愛と
絵里(えり)くらいだねぇ」


 そういえばそっか。学校は休みじゃあ、ないものね。


「泉さんと
広子(ひろこ)さんは?」


「ああ、二人は休みだよ。ふむ、じゃあ少しは遊べるか。まあ火曜日だし、適当でいいや。いやいいお湯加減だねぇ」


「そおだねぇ。うふふ。ななほもいいきもち」


「ええ」「そうですね」


 ちゃぽん、とお湯ですべすべ、腕を撫でていく。お肌すべすべになるといいなぁ。うふふ。


 仲睦まじい、混浴だった。








 でも私はそこで終わらない。二人があがったあとも、混浴にい続けたの。本当に体に書いた落書きは消えず、はっきりと残り続け、自己主張を続ける。温泉で少しのぼせ、体をお湯から引っ張り出して涼んでいると、がらがらと男湯のほうの扉が開いた。


 入ってきたのはおじいちゃんだった。よろよろと裸でこちらまで歩いてきて、結構な距離まで近づいてようやく、私たちの姿を認識したみたい。


「こんばんは」


「ああこんばんは」


 にっこりと柔和な笑みを浮かべるおじいちゃん。裸の私をちらりと見るも、それほど注視せずお湯に浸かっていった。


「ああいいお湯だねぇ。はぁ」


「そうですねぇ。おじいちゃんはここはよく来られるんですか?」


「ああ、しょっちゅう来るよ。露天がいい空気だろう? だからさ」


「ああ、なるほど。そうやって来る人はいっぱいいるんですね」


「ああ、わしの知り合いもここはよく来るやつが多いよ。みんな年寄りばっかさ、はっはっは」


「なるほど」


 憲邇様はここの利用具合を確かめているみたい。使えそうなら、やっぱり何度もする気だ。


 私も何度でも、混浴に入りたい。憲邇様の視線が、落書きがあるとはいえ、私に集まるのは嬉しいもの。


「あんたたちはなんだい、恋人同士かい」


「ええ、そうなんです。らぶらぶですし、二人とも温泉が大好きなんですよ」


「ああそうかい。しかしなんだ、年頃の娘なんだからもっとなんとかしたほうがいいんじゃあないかねぇ」


「おじいちゃんたちの頃は、普通に混浴は裸のお付き合いじゃあなかったんですか」


「そりゃあそうだが、時代は変わったろう。お嬢ちゃんがいいのなら、いいがね」


 珍しいお年寄りだ。時代の流れをちゃんと理解しているんだ。すごい。


 それより、おじいちゃんはやっぱり老眼なのか、近い距離の私の落書きに気づいてないみたいだった。憲邇様も表立って言うには、相手が悪いって今回はご挨拶もなしでいいみたい。ふう。


「ええ、私はいいです。お風呂は裸で入るものですから」


「そうかい。今どき珍しいね。たまに若い女の子と混浴するけど、みんななにか着てるよ」


 それはそうでしょうねぇ。普通は見られたくなんてないですもの。


 私は。見られたいし、見られたく、ないな。そうなの。両方なの。


「わしには眼福さね。はっはっは。ありがとうよ」


「いえ……」


 確かにご老人も私を見てくれていた。お年寄りとはいえ男性、色を少し感じる。いやらしい視線がほんのわずか、混ざっていて、ちょっぴり恥ずかしくなる。


 見られている。その事実は、落書きを認識していないとしても、事実だ。


「ふう、のぼせちまうね。お先にあがらせてもらうよ」


「早いですね、もっと浸かっていてもいいんじゃあないですか」


「年寄りに無茶言うない。じゃあな」


 すぐにおじいさんは出ていった。お年寄りはお風呂も早いのかな。


「今のはノーカウントだね、愛」


「はいご主人様」


「一応見てもらったけどね。うぅんでも、都合のいい相手が都合よく来るわけもないよなぁ。時間もあるし、どうしようか」


 と、憲邇様が考えあぐねいている間にまた、男湯の扉が開き、おじいさんが入ってきた。


 今度のおじいさんは寡黙でかつこちらを見ることもなく、たださっと温泉に浸かり、またさっとあがってすぐに出ていった。憲邇様が挨拶しても軽い返事だけで、取りつく島もないってやつだった。


「やっぱり無理だね、ここでたくさん見てもらうのは予定変更だ。さっき若い子にご挨拶したしね。よし、愛、男湯に来い」


「はい、ご主人様」


 どくん。どきどき、そわそわ、もじもじ。あそこがちょっと、言葉と想像で感じた、かも。


 お湯からあがり、憲邇様の後ろを歩いていく。てくてく、三歩後ろをついていって、がらがらと扉の空いた先へ、男湯へ、飛びこんでいった。


 肌色の中に、膨らんだ乳房が存在しない。代わりに陰部に、アレがある、男ばかりの空間。くらくらして、きた。


 誰もこちらを見てもいないのに、視線を感じる。見られてるって、気が、する……


「こっちだよ」


 憲邇様の手招きにふらふらついていき、やがてジャグジー風呂までやってくる。誰も入っていないお風呂に、手を引っ張られるままにそこに浸かり、温かいお湯加減を感じていった。


「ここなら泡で気づかれにくいだろう。愛、ここでオナニーしなさい。五分でイけなかったらまたお仕置きだよ」


「はいご主人様」うっとりと、素敵なご主人様を見上げ、答える。ああ、露出調教、幸せ……


 道行く人はすぐにジャグジーに身を隠した私が、女だと気づいていないようだった。そもそも周りをよく見ている人なんてあんまりいないもの。髪もまだ短め、肩まであるお湯に浸かっていると、まずバレないと思う。


 そこで、自分をいじっていくの。憲邇様に見つめられながら、憲邇様を見つめながら、一人えっち。通り過ぎる人が全部男性なのに興奮していきながら、自分の胸とあそこをいじっていった。当然、声は抑えて。


「あ、ん、あん……っ……ご主人様……」


 指先に粘っこい液体を感じる。ああ、濡れてる、男の人の群れの中での一人えっち、興奮してる……あん、男しかいないよお。どうしよう。こんなところで私、オナニーしてる……ああ、気づけば気づくほど興奮するよ、背徳を感じるの。


 下唇を噛み締め、声を押し殺してオナニーをしていった。すぐに私は快感の波に呑まれ、五分どころか三分でイッちゃったの。


「あん
 はぁ、ん ああ……


 達した小さな声は、ごぽごぽと泡の音に紛れ、消えていったの。ふう、余韻にひたり、びくびくと蠢くのも、全部泡の中。


 でも、ご主人様に犯してもらうほうが何倍も気持ちいい、なぁ。はぁ。気持ちよかったけど、やっぱり、ご主人様がいいよ。


 そのご主人様が、目の前に、いる。私はにっこり、できましたと笑顔になったの。


 ずい、その私に、顔を近づけるご主人様。ああ素敵なお顔……


「五分どころか三分ちょっとだったね。お前がそんなに淫乱だったとは」


「そ、そんな、きちんとできました」


「罰だ、お仕置きだよ、早すぎる。ロッカーの鍵を渡すから、男湯の更衣室で私のタオルで体を拭いて、そのままのれんをくぐって外に出て、女湯から混浴を通って戻ってこい」


「……
 ご主人様……


 言葉だけで、感じちゃった。また濡れ、出しちゃった。


 恥ずかしすぎる、よ。無理だよ、できないよ。でも、でもと、わくわくしてる自分もいる。ちゃり、とリストバンドにくっついた鍵を受け取り、こくりと、頷いても、しまうの。


 ご主人様はついてきてくれない。それはわかる。でも、でも、さすがに恥ずかしいが強くって、私はこれはどうですかと、もうちょっと優しいことを言う。


「あ、あの、隠さずに男湯の中、一周しますから、許してくれません、か」


「ダメだ、いやそれはそれでいいな。じゃあそれをしてから、男湯を出てさっきのことをやりなさい」


 どくん
 言葉には魔力が、宿るの。まさかそんな、ああなんて素敵な、Sのご主人様なの……ますます好きになっちゃうよ。


 うぅん、私、こんな予感、してた。もっともっとご主人様に喜んでもらうために、きっとそう言ってもらえるって思って、自分から言ったの。きっとそうなの。


「そうだ、二人でいいから、端にいるあの人とあの人に声をかけて見てもらいなさい」


「はい、ご主人様。では、行って参ります」


「ああ、ここから見ていてやるよ」


 ざば、とジャグジーから上がり、ぺたぺたと、ゆっくり歩いていった。


 男湯も女湯とほぼ造りは同じ、四角形の室内に温泉がいくつかある。中央に広い湯船があり、入り口から見てその左右に洗い場、右下にサウナと水風呂、上に打たせ湯、打たせ湯の左に少し熱いお風呂と、右にジャグジーがある。まずは入口から見て右下のサウナの角を目指し、ゆっくりと歩いていく。


「……」


 今度こそ錯覚じゃあない、視線を感じる。こちらに歩いてくる人が私を見て、ぎょっとしているのに気づいた。けれど私はにっこり微笑み、すぐにその横を通り過ぎる。


 角まで歩いていく、間に。ちらちら、男の人たちは私に気づいたようだった。なにしろゆっくりと、感じているためにのろのろとした歩みになって、いたのだから。それでもと、腕はちゃんと見てもらえるよう、後ろに回してあるの。


 あん、気持ちいい……私もう、露出の快楽から逃れられないよ……でも、でもやっぱり、恥ずかしいなぁ……あん。


 サウナの角までやって来、そこからぐるりと外周を歩いていく。くるりと踵を返すと、お尻を見ていた男性二人と目が合い、にっこりと微笑んでみる。すると向こうが照れ、一人はすぐ逃げ出し、一人は落書きを凝視して、「すっげー」と言いつつ、ちらちら見るばかり。私はその横を通り過ぎて、次の角の洗い場でシャンプーをしている人のところまで歩いていった。


 シャワーを浴び、シャンプーを洗い流したところで、とんとんと肩を叩く。


「?」


 振り返った男性がぽっかりと口を開けている。しっかりと見てもらったことを確認して、私はまた微笑み、すぐにその場を去った。


 同様に洗い場の端にいる男性の肩を叩き、振り向いて見てもらってから、ゆっくりと男湯の中を一周、していく。


 その、羞恥と快楽は。とびきりのものだった。


 あん、あんっ、あん、あっ、あっ……


 粘っこい液体が内股を伝っていく。私はふらふら、ようやく一周を終え、男湯ののれんをくぐって、更衣室へと入っていった。その頃には背中に、視線を雨のように感じて、いたの。ああ、恥ずかしい。


 更衣室はもちろん、男性客だけ。私は腕の番号を確認し、ふらふらとそこまで歩いていく。体を拭いたり、着がえをしている人たちはあまりこちらに気づかず、誰にも見られずに済むかと、思うと。


 のれんをくぐって、数人の男性が一気に更衣室へやってきて、誰かを探しているようだった。間違いなく、私だ。好奇心で見に来たんだ。あん、どうしよ。


 番号の前に立つ。鍵を取り出す手つきがまごつき、ようやくと鍵を取り出し、明けた頃には。


 遠巻きに私を眺める、一団がいることに、気づけていたの。


 見られてるの。


 ふらふら、タオルを取り出し、体を拭いていく。全身、ゆっくりと水滴を拭き取って、いく。


 あっと、一度タオルを落とす。ふらふら、それを拾い、もう一度拭き直していく。裸の自分を、タオルが過ぎていく。


「すっげ」「すげー、見ろよ、パイパンだぜ」「なんか書いてあるぞ、マゾってほら、マゾって、下なんて読むんだあれ」「誰か専用って下にもあるぞ、ちくしょう」


 よくわからない声が、聞こえる。


 またタオルを、ロッカーに戻して。裸のまま、くるりと踵を、返した。


 すると。私を見ている、男性のお客さんの数の、多い、こと。


 ぞくぞくぞくっ。


 ふらふら、ふらふら、ともかく、出なきゃ、出なきゃと、頭の中にただそれだけをリフレインし、歩いていく。視線を剣山のように痛いほどたくさん感じたまま、あそこをつう、と濡れ濡れにしたまま(拭いたのに)、歩いていった。


 こちらを見る、男たちの群れの、横を。通り過ぎて、いったの。


 男湯ののれんを、くぐる。するとそこは休憩所と、単なる通り道。


 当然人が、いる。


 そこには三人のお客さんがいて、男性一人、女性二人が、唖然とした表情で私を見ていた。


「……っ
 ……あっ、あん


 ここでまた、イッて、しまう、の。がくがくと立っていられず、手をついて、崩れ落ちて、しまう。


 びく、びくと、人前でイッたところを、見られる私。それも快感で、でも恥ずかしくって、勇気と、力を振り絞って、憲邇様のことを考えながら、立ち上がったの。


 幸い騒ぎにはなっていない。今のうち、と、余韻に浸りつつ私は、彼らに微笑み、ぺこりと一礼をしてから、ふらふら、ふらふら、女湯ののれんを、くぐっていったの。


 あん……恥ずかしい。


 ようやく落ち着けるところへ戻ってきた。と、思ったらなんだか女の人たちの目線が厳しい。


 あ、落書きか。そ、そうだよね、おかしいよね。私は身を縮こめ、そそくさとその場を退散した。


 女湯を通り、すぐに混浴へ出て、そこから男湯へ。また戻ってくるとは誰も思わないのか、今度は注目を浴びず、すぐジャグジーへ身を隠す。


 そこでは、ご主人様がにっこりと待っていてくれた。すぐに私によしよしをくれ、なんて嬉しい、気持ちいいの……


「よくできました、愛」


「ありがとうございます、ご主人様。ふぁ、はぁ」


 なんでかびくんびくん、しちゃうよ。はぁ。で、でもここ、まだ男湯だし、ど、どうしよう。


「お前がかわいくて我慢できないよ、すぐ済ますから、ここでえっちしようか」


「はい、ご主人様
 大好きです


 ずる、すぐに背後に回ったご主人様が私に挿入し、その硬いアレで私をいじめていく。ご主人様も昂っていたのか、すぐにスピードは上がっていき、ペースは初めから飛ばし気味だった。


「ぁっ、ん、ぁん、あんっ」


 声を必死に我慢するも、出てしまう。あそこを擦れる憲邇様のアレが私をもっともっと濡らし、締めつけさせるの。ああ、目の前を知らない人が通り過ぎていく。ここに入りませんように。誰も気づきませんように。


 その心配はすぐになくなる。ご主人様のペースが一気に早くなり、あっという間に射精のときになる。


「ほら愛、言って、これだけでいいから」


「はい、はい……あん、ナカダシ、すごいの、ちょうだい、孕ませて、あんっ」


「愛っ」


「ああ
 あん ご主人様……


 本日三度目の、絶頂。私はびくびくびくうと全身を揺らし、しならせ、軽く痙攣していった。


 信じられないほどの、快感だった。


 露出、最高。うふふ。


 びくっ、びくっ、としたまま、憲邇様が抜ける。私は背中によしかかり、よしよしとなでてもらっていた。


「あ、やばい、ゲイだと思われてる。よ、よし、あがろうか。立てる?」


「……あん……」


 甘く首を振る。動けない。感じすぎてて、露出が素敵すぎて。


「うぅんしょうがないなぁ。私はこの視線に耐えられないから、混浴まで運んでやるよ。おっとその前に鍵をもらって、と」


 すっと膝の裏と背中に腕を通され、なんとお姫様抱っこされちゃった。


 ああ、また裸の私を見られていくのね……もじもじ。


 憲邇様は私を抱きかかえ、そのまま露天風呂へ向かった。わずかな間、私は確かに見られる視線を感じて、また軽く気持ちよくなっていったの。


 憲邇様はそのまま私を岩肌に下ろして、じゃあと去っていく。


「気持ちよかったです、ご主人様」


「ああ、私もだよ、我慢できなかった。じゃあね」


「はい」


 私はしばらく、本当の意味で誰もいない露天風呂を楽しみ、回復した時点で戻っていった(幸い誰も来なかった)。


 素敵な素敵な、露出調教、お仕置きだった。うふふ。








「お待たせしました」


 お風呂上がり、休憩所に入っていく。そこでは奈々穂ちゃんがまた憲邇様の膝に乗っかり、コーヒー牛乳を飲んでいた。憲邇様も良子ちゃんも同じものを飲んでた。


「おい、マジか、女子高生だぞ」


「うわ、マジかよ、やべー」


 向こうに若い男性二人が、私を見てるのに気づいちゃう。そっか、今は学生服だものね。私はにこりとそっちへ微笑んでみると、彼らはそそくさと視線を逸らして立ち去ってしまった。さっきの私の露出、見てた人だと思ったけれど。私を待ってたのかなぁ、また露出するかもって。やっぱりちょっと恥ずかしいな、ふふ。


「存外、コスプレもよかったみたいだね」


「そうですか? やっぱりちょっと恥ずかしいです、私は」


 良子ちゃんが言う。私はそんなだけどな。この前のカラオケコスプレも楽しかったし。


「ななほべつにどっちでもいいや。せんせぇお兄ちゃんがすきならやるねっ」


「ああ、結構好きだよ、好きになったね、なながかわいいから」なでなで。にこにこ。


「さて、帰ろうか。ああ楽しかったぁ」


 よかった。その言葉が、一番の労いです、憲邇様。うふふ。みんなも同じ顔。


「最後にスカートめくって、私にもサービスしてよ」


 ほんと好きですね。ふふ。私たちは三人、目を合わせて、同時にプリーツをめくる。着がえた三者三様の下着が、白とピンクとオレンジが、憲邇様の顔をにやけさせるの。


「よろしい。では帰ろうか」


「はいご主人様」


 奈々穂ちゃんも様になってきたね。うふふ。帰ったらいっぱい、がばぁしてもらってね。


 もう一度外でタクシーを呼び、一度駅前へ向かってから、私たちは憲邇様の車で帰宅した。


 私は良子ちゃんと同じお部屋で、今日のことを思い返しながら、にへへと笑みを浮かべ、幸福な眠りへとついていったの。


 ああ、幸せ。気持ちよかったぁ。


 ご主人様、またいくらでも、露出調教してくださいね。慣れさせないようって言ってたから、多分二週間後にまただよね、楽しみにしてます。


 私はすやすやと、快眠していったの。


 ご主人様に撫でてもらう夢を、見ながら。
















































































 第九十二話あとがき的戯言




 こんばんは、
三日月(みかづき)です。


 
Q、愛やりすぎじゃあない?


 
A、筆が乗ったのです。それには逆らえないのです。


 やりすぎたかもしれません。が、ま、まあ、いいかなと。


 さておき、今回はリクエストの『タクシー露出』をさせていただきました。ありがとうございました。楽しかったです。再度も可能で、またやるかもしれません。その前に全部消化しませんと。頑張ります。


 それではここまでお読みくださり、ありがとうございました。また次回もよろしくお願いします。




 
20150114 三日月まるる






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2015/03/14 18:12 | 小説COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

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