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「ごめんなさい」その六十八_第六十五話_二人は仲良く妊娠勝負

 こんばんは、三日月です。
 秋ですね。過ごしやすい毎日に近く、嬉しいものです。このまま冬が順当に来て、雪も降ってくれると嬉しいのですけれど。
 なんとかかんとか毎週更新、四週目。いやぁ珍しいこともあるもんだ。次のお話の更新もなるべく早くは、したいと思っておりますので、お待ちをば。
 拍手コメントメール、ありがとうございます。励みになっております。
 それでは第六十五話です。どうぞ。


















 六十五 二人は仲良く妊娠勝負








 まゆにはみゆちゃんたちの部屋へと行ってもらい、本日は私たちの部屋で、
柚香里(ゆかり)さんと二人、旦那のお相手。まだ複数プレイなんて一度しかしていないからちょっと不安だわ。でも、ね。あの人が相手だもの。うまくできない、満足させてあげられないかもという不安より、もっと。期待に満ち満ちている。


 本日の自己紹介撮影、うまくこなせたんだから。旦那もあれで、ずいぶん喜んでたんだから。ね。


 ただ一つ、気がかりがあるとすれば。


「ねぇ、柚香里さん」


「ん? なぁに
絵里(えり)さん」


 櫛でそれはそれは長い髪を梳いていた彼女。念を入れているように見えるけれど、きっと柚香里さんにとってはこれが普通のお手入れ。


「私たちはあの人を支えられているかしら」


「あら、どうしたの急に」


「重荷を、荷物を少しでも、分け合うことができているかしら」


「心配?」


 しっかりと頷く。「心配よ。だってこれだけ大勢めとってるのよ? 肉体的にも、精神的にも、大変じゃないかしら」


「うふふ。そうねぇ、そんなこと考えてた頃がわたしにもあったわ」


 すう、すうと櫛で梳かれていく、流れる黒髪。男であれば見とれるほど、美しい流線。


「でも、
憲邇(けんじ)とのお付き合いが長いわたしが言います。憲邇はね、今がとっても充実してるわ。心身ともにね」


「え、そ、そうなの?」


「ええ」それはもう、しっとりと頷く。可憐な人。「体力も気力もとっても充実してるわ。それがわかるの。憲邇の顔、きらきら輝いているから」


 それは私もわかる気がする。けど。でも。


「あの人、私たちのことにばっかり気を回しすぎて、自分のことを」


「おろそかになんてしてないわ。あれでいいのよ。憲邇にはぴったりだわ」


「でも」


「ふふふ。憲邇のことが大好きなのね」


 ぎくり。「そ、それはあなたも一緒でしょ」


「ええ、おんなじね。ふふ。そう思うなら、あなたが進言すればいいわ。あなた、もう少し自分を大事にしてくださいね、って」


「……そうね、そうするわ」


 幸いにも、妾女房全員の言葉に、弱い人だから。


「絵里さんが心配なのも、わかるわ。憲邇はとっても大変なこと、今してるみたいだから」


「ええ」それがわかる。からこそ、なんだか怖い。


「そんなときこそ、支えになっていられるかを不安がるより、どうしたらあの人を助けてあげられるか、元気づかせてあげられるかを考えましょ? ね? そうすれば結果的に、陰で支えることができるようになるわ。不安がるより、自信を持って行動しましょ? 大丈夫、憲ちんはわかりやすいから、夜に頑張れば昼間張り切ってくれるわ。どんなことでも跳ね返すの。そういう、ばかだから」


 ……そう、言えるのはあなただけよ。ふふ。羨ましいわね。でも、見習おうっと。


「そうね、どうしたらあの人を喜ばせてあげられるか、二人で考えましょうか」


「ええ。まずはね、くるくる回りましょう、やったことあるわよね?」


「え、あ、まあ、ほら、前に朝なら」


 ほんとは違うけど、なぜか嘘がつく。


「ああ。夜の前にやると憲邇、嬉しがるわ。とってもね。鼻の下伸ばしてでれでれするの」


「そ、そう。それはいいこと聞いたわね。こ、今度から毎回やろうっと」


「ふふふ。二人で一緒にね」


「ええ」


 この人となら、息ぴったりでできそうだわ。


 それから二人、いじりあいは胸とお尻までを確認してから、他愛のない会話に花を咲かせていた。その間も柚香里さんはしっとり髪を梳き続けていた。白い寝巻きに、映える黒髪。少し風を入れましょうと窓を開けると、さぁっと涼やかに流れていく。綺麗……


「もう、風強いわ、もうちょっと待って」


「あ、うん、ごめんなさい」ぱたん。


 羨ましい。ふふ。私もあれだけにしようっと。あの人に梳いてもらおうっと。


「よし、おしまいっと。そうだ、今日は優しく解いてもらおうっと」


 しゅるしゅると束ねる、美しい女性。……この人が似合いだわ、と、ふと感じてしまう。髪一つとっても、これだけ主人を満足させにいっている……悔しいが私が伸びるのはずいぶん先だ。伸ばすのはもう決定だとしても。ずるい、と。思わずにはいられない。


「じゃあ、最終確認ね。わたしこっち回りに回るから、絵里さんは反対向きにお願い」


「ええ」


 柚香里さんが時計回り、私が反時計回りね。わかったわ。こういうのはきっちりしないとね。ふふ。


「パジャマワンピ、ちょんと裾持ち上げてお嬢様風にご挨拶も憲邇、好きよ。やる?」


「や、やりましょう。ちょっとでも喜んでもらわなくっちゃ」


「うふふ、素直ね、絵里さん。憲邇が大好きなわけだ」


「あら、あの人が一番好きなの、実はみゆちゃんなんでしょ?」


「そうなの、絶対そう。弟はいつの間にかロリコン伯爵なの。困ったものだわぁ」


「誰が伯爵?」


 あ、来た来た。二人ふんわりと笑って、夜のご挨拶。


「こんばんは、憲邇」「こんばんは、あなた」


「ああこんばんは。伯爵って、なんだい? いやさっきもね、私を王子様だとかなんとか、言われてね」


「あら、憲邇は白馬の王子様じゃない。ねぇ絵里さん?」


「ええ。あなたは白馬の王子様よ」


「……」頭抱えちゃった。そんなにおかしいこと言ったかしら?


「その、あの、やめてくれないかな。恥ずかしい」


「あら、憲邇でも恥ずかしいことあるんだ。ふふ、おかしいの」


「ふふふ」


「とにかくやめてくれ。私のいないところで言ってくれ、頼む」


「はーい」うふふ。じゃあ陰で言いましょうね。いっぱいね。きっとみんな賛同してくれるわ。


 明日は白馬の王子様を、みんなであの格好でお出迎えなんだから。ふふふ。


「ねぇあなた、明日だけは、遅くとも九時には帰ってこられないかしら?」


「ん? ああ、九時といわず八時でも多分いけるよ、どうしたんだい?」


「それは帰ってからのお楽しみよ、憲邇。ふふ、待ってなさい」


「ふぅん、なんだろう。まあいいや、楽しみにしておく」


「それであなた、今日は私たちと一緒に最後まで寝てくれるの?」


「ああ、君たちで最後だよ」


 ああ、光栄だわ。二人占めよ、うふふ。にっこり、つーかー。


 私たちは立ち上がり、くるりと一回転。パジャマの白いワンピースが揺れ、ふんわりとなる。そうしてから裾をちょんと持ち上げ、お嬢様のようにご挨拶。


「きゃあっ!」


 した途端二人ともの悲鳴が。旦那が二人ともをがばぁと押し倒したからだわ。うう、ひどい人。二人はその太い(ええ太い)腕に自らの手を添え、ぽぽ、と赤く染まっていきました。


 嬉しいから。とっても、この人に求められることが。


「かわいいぞ、お前たち。お前たちはすごいな、今日も自己紹介のときに、話し合いしたわけでもなくああまで」


「それは、ねぇ? 簡単よねぇ?」


「ええ、もう。あなた、急よ。もうちょっと落ち着きなさいな」


「今ので興奮したんだ、悪い、つい。今日はなるべく優しくしようと決めたんだが、君たちがいけないんだ」


 解放してもらう。ふう、そう? これくらいやるわ、あなたを喜ばせなくっちゃ。


「今日の自己紹介はどうだった?」


「とっても恥ずかしかったわ。憲邇は最低よ」


「ええもう、あんなに恥ずかしい真似、そうそうできないわ。まったくもう」


「その割には息ぴったりだったけど」


「それは関係ないでしょう、ばか憲邇」


「あなたが喜ぶと思っただけよ、バカ」


「あはは、ありがとう。嬉しいよ。じゃあ、今ので昂ぶった私を、お前たちで処理させてくれ」


「……はい、ご主人様」二人一緒に、くふふの、サイン。


 私たち性欲処理係はつーかーなのだわ。うふふ。二人で上目遣いにお伺い、いいよとご主人様が頷くので、そっとズボンを、二人で脱がすの。もう上半身裸の、屈強な身体が全裸になり、うっとり。するのも束の間、さっとそそり立つ、あ、あまりにも大きい、モノに……


 二人で顔を、近づけ。髪をかき上げてから、そっとぺちゃぺちゃ、舌で舐める。きっと先に何度もえっちをしてきた、性の感触を……二人で味わっていった。


「ん、んふ……ん、んっ」


「ん……ん、ん……ふぅ」


 男性の飾り物は酔いしれる。溶けたチーズに似た味わいがする。口の中と混ざりゆく、濃厚な味わい……酔いしれる、わ。


 そうして男性器を舐めたあと、女性の舌を舐めると、また格別の、甘い夜中の味わい。特に柚香里さんはとろける、ホイップの生クリーム。ちょっと砂糖が効きすぎの、甘い甘い、ケーキの味わい。チーズと、クリームを交互に舐めるため、私はなんだか、クリームチーズケーキを食べているような、そんな錯覚に陥っていた。


 誇らしい、ほどに。


「もう、憲邇ったらこんなに硬くして」彼女は全体を満遍なく舐めあげる。きっと彼がこれを好きなのね。と、私も真似をする。この人と何度も何度も交わった先輩のすること、真似をして損はないわ。何度もやったに、違いないもの。「そんなに絵里さんのスカートふわりが興奮したの?」


「まあ、柚香里さんのほうにでしょ」満遍なく、満遍なく……全体を舐めあげると硬さがうごうごと感じられる。蠢く、男性の轟き。おいしい……と、ふといやらしくも、感じてしまった、わ。「柚香里さんの淑やかふわりが、興奮したんでしょ?」


「二人ともだよ。今も二人のご奉仕に興奮してる。わかるだろう?」


「……」二人、見上げながら、こっくり。ええ、硬いもの。めっちゃくちゃ。まゆにこれが
挿入(はい)ったら確実に壊れると思えるほど、硬い。


 女として、これに……されたい、と。願ってしまう、ほどに。


「ねぇ憲邇、もう我慢できないんでしょう? だ、
射精()しちゃっていいのよ? どっちにでも食べさせて」


「そうよあなた。お好きなほうに食べさせてください」


「うぅん、そうだね。先に一回しておかないと君たちとはすぐ果てそうだ。じゃあ、柚香里。口を開けなさい」


 ぺっちゃ、ぺっちゃ……舐めながら、口を開ける柚香里さん。その、中に。するりと彼を、含む。そうして上下にストロークをし、激しく彼を刺激していった。あ、あ、先輩はあまりにもフェラチオがうまく、わた、私はどうしたらいいのか、と、空いた下の、なにか袋のようなところを、ぺろり、と。するだけ。ぺっちゃぺっちゃ、上からすごい音……! はしたない! 恥ずかしい! もう!


「いくよ柚香里、こぼすな」


「はぁい、んぅ……
 はぁ 憲邇ぃ


 モノが蠢いた。柚香里さんの口内へ、発射している。私は必死でなにか喜ばせられないかと、また下の袋をぺろぺろするだけだった。うう、情けない。目を閉じて射精を受ける柚香里さん。くっ、くっ、と喉を鳴らし、きちんと一滴もこぼしたりしなかった。


「……ふゎ……ん」


 そのまま、口を離す。すごかった。彼のモノは(ああもう見ることに抵抗が! 恥ずかしい、目に入るのよ!)白がほとんどなく、すべて彼女の口の中へ吸い込まれたかのよう。そう、そうしていると……私もなぜか、彼女の傍へ近づいてしまう。


「ねぇ、柚香里さん」


「……ふぁ」こくり。つーかー。なの。


 もぐもぐとようく味わった彼女が、口を開け。落下点に私も、口を開ける。そこから伝う、唾液と白濁液を……落ちてくる両方を、口の中で受け止めた。


 ぽとり。届いた雫は、純度の高いお酒の、よう。喉が焼けると思うほど、熱く、濃厚で、芳醇な味わいだった。……柚香里さんの……クリームのまろやかさもある……ああ……おいしい……


 半分ほどを受け渡してもらい、私たちは二人で口をもごもご、ご主人様を見上げながらきちんと味わって、残したまま二人でキスをした。舌を合わせ、互いの唾液と白濁液を交換し合い、夜の蝶が蜜を運ぶように、互いの雫を口の中で解かし合っていった。


 そうして、飲んでいいとのお触れを待つ。二人、口内に白濁液を溜めたまま、見上げるだけ。じっと、待つの。


 目の端に映る彼のモノが、これ以上ないほどぎんぎんに膨張しているのを、恥ずかしく見止めながら。


「……君たちは、すごいね……私が言うでもなく、勝手にそんなことをする。まったく、困ったものだ。まだ飲むな、まだ味わえ」


「……」こくり。おいしいわね、柚香里さん。うふ。


「いやらしいお前たちの相手をするのは大変そうだ。まったくもう。よし、飲め」


 ごっくん。「……」はぁ。ふぅ。喉にすっごく絡む、わね。うふふ。でも飲めるわ。奴隷として、名誉ある行為よ。


「おいしかったかい?」


「……言えないわ、ね、絵里さん。恥ずかしいもの」


「ええ、秘密です。あなたにだって言えないわ、はしたないわよ」


「ふぅん、まあいいや。すごくうまそうに飲んでいたから、聞かずともわかる」


 もう、バカ。そりゃあそうよ。あなたの赤ちゃんの素だもの。おいしくないわけないじゃない。


「じゃあ次は、どっちが先に下のお口で飲みたい?」


「……」二人は見つめ合い、お先にどうぞどうぞと互いに譲り合うばかり。しょうがないので、キスをして確かめることにした。


「ん、ん……ふぅ、ん……絵里さん……」


「んん、柚香里さん……ん、はぁ、ん……」


 舌が教えてくれる。何度も交差させたあと、口を離し、じっとりと目を開け、こくり。


 柚香里さんはそろそろと、パジャマのワンピースをめくった。「わたしからお願い。憲邇」


「……ああ、いいぞ。ただ、決めるのにキスが必要っていうのもどうかと思うぞ」


「だって絵里さん、譲らないんだもの」


「それは柚香里さんもでしょ」


「ふぅん、この二人だとこうか。まあいい、決まったんだ。おいで柚香里。柚香里の好きな体位でやろう」


「言ったでしょう、好きな体位は憲邇よ」


「たまには言ってくれよ、お嬢様」


 ぱら、と髪が優しく解かれる。流れるように黒髪がたゆたい、うっとりとした柚香里さんはえいと、勇気を出して言った。


「じゃあ、普通のえっちがいいです。王子様。せ、せ、正常、位」


「はい、お任せあれ」


 こういうときの王子様はいいのね、ふふ。でも雰囲気出てるわ、二人とも優雅な空気を纏っているもの。


 ぱたん、と押し倒される柚香里さん。黒髪が扇状に広がり、そこを掬うように彼が梳いていく。かすかに赤面した柚香里さんは恥じらいを誤魔化すかのようにつらつらと言葉を連ねた。


「ね、ねぇ憲邇。月末、どこ旅行に行こうっか。そこくらい、憲邇の行きたいところがいいわ。ねぇ?」


「うぅん、みんなで相談しようよ。私一人が行きたいところよりはさ」


「ダメよあなた。あなたが行きたい、楽しみたいところが最優先」


「嫌だ、相談する。私一人で決めたりしない」


 もう、できたご主人様ね。ふふ。嬉しいわね、柚香里さん。うっとりするわね。


「……じゃあ、一人の意見として憲邇の、行きたいところも教えてね」


「ああ、わかったよ」


「うふふ……今日は優しく、してくれるの?」


「うん」


「狼さんでも、いいわ。お猿さんでも」


「じゃあ優しくがいい」


 そっと頭を撫でる。それで心地よいと感じる変態の柚香里さんは、幸せそうにその手に自分のを添えた。


「ありがとう、憲邇。大好きよ」


「私も大好きだよ」ちゅっ。うふふ。


 そうしてパジャマのままで愛撫が始まった。言うまでもなく、私も参加する。私は柚香里さんの頭のすぐ傍に座り込み、彼とじゃれあったり、彼女とじゃれあったりするの。ふふ。まずは顔、覗き込んでから、キス。二人で代わりばんこに、柚香里さんの唇を奪う。隙間なくキスを受け、柚香里さんはしっとりと目を閉じた。


 私は見てなければならない。他人のセックス。見なければ彼女への愛撫もできない。仕方ないわ、と。目を閉じる痩身の柚香里さんを眺めてみた。


 不自然なほど、女らしい肉体。細い、細すぎる身体に、不自然なほどついた、女の肉。なにかきっと、彼女の強い意志が女らしくあろうとしたのね。そうだわ、そう。


 二人でその頭を、よしよしとしてみた。どっちがどっちかわかるまい、ふふふ。でも柚香里さんは閉じたままでも敏感に、彼の腕だけに自分を寄り添えた。


「憲邇……」


「柚香里……」


 まるで運命の、二人。運命が二人を選んだと、公然と言えるほどの仲。それもそう、なぜなら二人は、姉弟なのだから。


 ……なぜかそのまま、しばらく見つめるだけの二人の亭主。ちょいちょい、触ってやらないのと訊ねると。


「今日は優しくするついでに、見惚れる日なんだ。見惚れさせてくれ」


 あらま。ふふ。かわいいところあるのね。ありがたく見てもらいましょうね。ちょっぴり、恥ずかしいけれど。


 柚香里さんは照れくさそうに眉を下げ、そっと両の手を彼と繋ごうとした。しっかりと握り締め、覚悟を決めて見てもらう。じっと、じいっと。女の部分にももちろん、突き刺してくれる視線。それより一番見ているのはやはりの、顔だった。顔が好きなのね、目を閉じた安らかな顔が。


 じっと、見ているだけ。でも視線も、夏よりも熱い。熱を持ち出す身体に、柚香里さんのほうがもじもじと耐え切れずに身体を動かしていった。


 私もこう、か。覚悟しとこう。


「絵里」


 顎が示す。はい、あなた。と、柚香里さんのパジャマをするすると脱がしてあげた。目を閉じた彼女は弟だと思ったのか、抵抗もしない。


 やがてスリップ姿になる。薄いスリップが肌のすぐ上に乗っかっており、下のピンクのフリルが目に映る。同時に両の腕の包帯も露わになる。うっすら、スリップのお腹の下……脱衣麻雀のときも見たけれど、なんて、どうしてこうも美しいのかしら。傷があってなお、いえあるからこそ、美しい。彼女はまるで妖精だった。傷ついた妖精。それは人間の、助けてくれた恩人に恋をする。実は姉弟という垣根を越えて、壮大なドラマを作るのね。


「憲邇のばか、見すぎ」


「ダメ、まだまだ見る」


「ばかぁ……もう、恥ずかしいわ」


「うふふ、私も見てるわよ、柚香里さん」


「ううう……ひどいわ、二人とも」


 でも逸らさない。ええ、美しい景色が、そこに広がっているもの。


 彼は目で、愛撫をしているようだった。柚香里さんも感じている。今、胸を揉まれている。今、口付けをされている。今、髪を梳かされている……不思議ね、見つめるだけでそこまで、できるのね。徐々に徐々に、柚香里さんの身体が赤くなっていくのがわかった(それほど白いもの、ねっ)。


 次の旦那の指示で、スリップを脱がせる。直接地肌を晒すことはより恥ずかしいのか、少々のぐずりを見せ。……現れたピンクのレースのブラ、ショーツ。上部にはフリルが、真ん中にはリボンが、お花の刺繍が、ふんだんに。かわいらしい。よく似合うわ。ピンクは女の色だものね。ふふ。


 ブラからのぞく一筋の裂傷。お腹にもタバコを押しつけたような、痕。すごい。こんなことをされて、でもと、前を向ける。素晴らしいわ。


 二人の旦那はじっくりとそれを眺めて、ご満悦。じっとりと視線で焼いたあと、次を脱がしなさいと命令してくれた。そっとブラを脱がそうと背中に手をやると、身体を浮かせてくれる柚香里さん。ちょっとした気遣いが嬉しく、少し焦らしてからぷち、とホックを外した。さっとブラをどかし、上の手も視線がどかし、のぞく二つの丘陵。……く、くそう。くやしいわ。形も、大きさも、きっと感度も。全部負けてる。美しい……綺麗な形をした、お椀のおっぱいだわ。乳首だって私と違う、小さいし、この年にもなって、二児を産んでまでピンク色。どこかおかしいんじゃないかしら。もう。私なんて黒よ。妊娠してたわけでもないのにさ。ふん。


「……」


 ほら、見とれてる。ぼーっと、間抜け面。いいわねぇ、ふふ。あ、今は目を閉じてなさい。見ちゃダメよ。この人、だらしない顔してるんだから。


 しばらく胸を愛撫したあと、彼は最後を脱がしなさいとの仰せ。ははぁと頷き、そっとショーツを、下へずらしていく。すぐに上に手を置き、隠そうとする貞淑な妻。ふふ、かわいいわねぇ。半脱ぎはかわいそうだし変態だから、きちんと脱がせておいた。


 上の手も、また視線がどかす。見たいという目線があると、わかるとどかしてしまうかわいい奥さん。……薄いわね。はぁ。羨ましい。まあ、私も濃いってわけじゃあないけど。薄いほうがなんだかいいわ。私はね。はぁ。なんだろう、アンダーヘア一つとっても、美しいと思えるのって。肌ね、肌だわ。玉のような肌だからだわ。もう。いいわねぇ。


「ぁっ……憲邇ったら、もう……っ」


 触っていないのに、し、視線だけで感じてる。触られてる、愛撫されている、のね。じわ、と汗がにじみ、女の匂いが香ってくる。二人の亭主はじっと、それでもまだ視線だけで女を犯していった。


 目を犯し、指を犯し、お腹を犯し、太ももを犯し。細い身体の、女を犯し。かあっとなって顔を覆った恥ずかしがり屋の柚香里さんを、視線だけで熱していった。


「どうだい柚香里。見るだけというのも、面白いだろう」


「……恥ずかしい、ばか」


「見惚れたよ、お前の身体。美しい」


「……ばか。大好き」


「私も大好きだよ、柚香里。ありがとう」ちゅっ。うふふ。


 そこからようやく、本物の愛撫が始まる。白く赤く染まった、美しい裸体に、指を食い込ませる二人の亭主。手を握り合い谷間に顔を埋めたかと思うと、その手を太ももに食い込ませ大事なところを舐めていく。次には髪を梳き(本当に好きなのね)、頬添えて、舌を存分に味わっていく。キス魔ね。よし、と、そろそろ私も手伝おうと、彼がキスしたあとにすぐ柚香里さんの唇と重ねた。


「ん……ん、はぁ、休ませてぇ……ん、ん」


「うふふ。ダメよ、今は三人でえっちしてるの。休ませないわ」


「ううう……ん、絵里さん、唇、柔らかいね」


「うふふ、柚香里さんも。ん、柔らかだわ」


「ふふふ。二人ともいいぞ、私が言う必要もないというのは素晴らしい」


 当たり前でしょ。あなたの妾となったときから、こうする覚悟はできてます。ね、柚香里さん。うふ、舌もそう応えてるわ。


 今の主役には息つく暇も与えず、二人でキス三昧。そうしている間にお股がくねくね、準備が整ったみたい。あれだけ丁寧に愛撫されるとすぐよね、わかるわ。彼の指先が手厚く、優しく施してくれる施術に、とろけるの。


「はぁ、はぁ、ん、はぁ……憲邇……」


「柚香里……」


「ねぇ、ご主人様って呼んでいい? 今日はそういう日だわ。ねぇ絵里さん」


「ええ、ご主人様?」


「好きに呼ぶといい。気にしないから」


「よかった……ご主人様、どうかご寵愛をください、お願いします。みじめな柚香里めに、どうか」


「今日は優しくと言ったろう、そんなこと言うな」


「ありがとうございます、ご主人様」


「若干調子狂うな。まあいい。挿れるぞ」


「はい……んっ……はぁ、はぁ……ああ、弟様が挿入ってくる……」


 また交わる、禁断の二人。でももう、ゆうに百回は繰り返し交わっているのだから、気にすることないわ。


 それを乗り越えたのだもの。ええ、許されるわ。


 挿入を終えた柚香里さんははぁと艶やかにため息を吐き、ぐるりとしっかり彼に腕を巻きつけていた。二人の亭主もそんな柚香里さんによしよしとまずは撫でて、軽い快楽をあげる(あれで気持ちよいだなんてすごいわ、信じられない)。閉じたままの柚香里さんはそれをしっとりと受け、緩やかに微笑んだ。


「いいですよ、ご主人様」


「そうか、なら動こう」


「んっ……ん、ぁ、ん……ごしゅ、ん……はぁ……」


 綺麗な、透き通るような天使の喘ぎだわ。鈴を転がすような音を響かせ、貞淑に我慢の喘ぎを漏らしていく。かわいい。と、ふと思ってしまった。海辺での四人でのえっちは、かわいいとはあまり思わなかったけれど、この人は年も年なのにかわいい、と普通に思えてしまう。それほど魅力的だわ。すごい。


「柚香里……お前、気持ちいいぞ……見られてずいぶん、
膣内(なか)もほぐれたみたいだな?」


「やだ、もう、そういうこと、いわ、ん、言わないの、っ」


 否定はしないのね。事実は事実なのね。ふぅん。感じやすいんだ。いえ、そこまでにされたのね。ふぅん。そっと試しに、鎖骨に指を入れてみる。するとびくっと跳ね上がる身体が、吐息とともに感じると教えてくれた。まあ、ここまで。すごいわ、どこも性感帯っていうのは、本当なのね。


「絵里さん、びっくりするわ。よして」


「いいやダメだね、絵里ももっとあちこち触れてやるべきだ。お勧めはクリトリスだね」


「くり……? なに、それ?」


 私が首を傾げると、ぽりぽりと頬をかいた。


「あ、そ、そう。知らないならいいよ。あとで二人だけのときに教えるから」


「なあに、やらしいとこ? もう、これ以上性の知識は要らないわ」


「まあそう言わずに。柚香里もできるなら絵里と触りっこしてくれよ」


「はぁい、ご主人様。絵里さん、手と手を繋ぎましょう。それも愛撫だわ」


「はーい。ふふ。どうぞ」


 背中に回していた手を、私のほうの膝へとやってくれる。それと繋ぎ、ぎゅっと握り締め、私はかがんで彼女とキスをした。


 さっきもした、顔が上下逆さまに触れる、キス。私の上唇に彼女の下唇が触れる、おかしなキス。でも、解けてそう。柚香里さんの淡い口解けは粉雪のように解け、私にふわりとしたくすぐったい味わいを残していった。


 そのまま、顔を胸へと、移行させる。抵抗できないように膝の上で手はぎゅっとしたまま、そっと、そっとピンク色の胸を、舐めてみる……初めての女の触感、それは……


 脳に染みる、どろどろの砂糖の味。甘いくせに、どこか、びりびりと、警鐘を鳴らしてくれる。頭の奥底から……


 私の下腹部まで。


「ん、絵里さんったら、えっちぃ……ん、ん、憲邇、あ、ごめんなさいご主人様ぁ……っ」


「どっちでもいいさ。好きに。ふふ、うまいぞ絵里、もっと柚香里を愉しませてやってくれ」


「はいご主人様。ふふ、柚香里さん、舌出しなさい、隠してないで。あのときもしたでしょ? ねっ?」


「はぁい……どうぞ、んー」


 ちょんと突き出た、かわいらしいこちらもピンクの舌。ちらちらと蠢くそれを私は外で舌と交え、彼がするように巻き込んでねじねじとさせていった。ん、ふふ、柔らかい。彼のものとは別物ね。ふふ。んー……あら? 柚香里さんもおんなじ感想を持ってくれたのね、嬉しいわ。ねぇ、たくさんほかの女の子ともキスしたでしょ? 私はどう? おいしい? や、やだもう、うふふ。ありがとう。あなたもおいしいわ。ぺろり。


 二人の亭主は楽しげに柚香里さんを突いていた。私たちがキスする様を面白そうに眺めて、興奮したときにより強く、彼女を突き刺している。よかった、喜ばせている。同じ喘ぎが、そのときにも漏れる。するとあの人も嬉しいと顔を緩ませ、柚香里さんの肢体を愛撫に走ってくれる。すると柚香里さんも嬉しく、愛おしそうに愛の息を吐き、がっちり繋いでいた指を外して、そっと彼を抱きに行く。するとキス、キス、キスなの。うふふ。いい光景。上から二人が舌をちろちろさせるのを見るのも、悪くないわね。勉強にもなるし。うふ。この人は舌を外に出して交えるのが好き、と。覚えたわ。


 それから、私が彼女の唇塞ぎ、喘ぎを私の口内へ言ってもらうまま、彼のえっちが続いた。ごっつんごっつん、突かれるたびに漏れる柔らかな嬌声が口の中にこぼれる。それを受けるたびに私はどこか、お腹の奥から這い出てくるなにものかの存在を嗅ぎ取っていた。でも、いい声。天使が喘いでいるわ。この人に聞かせちゃまずいわよ、ますます膨張して、きっと壊しちゃう。こんなにも……儚い、吐息をしているんだもの。


 喘ぐ舌は、どろどろと溶けていく。うねうねと泳ぎ、濃厚な味を残しながら……喘ぐ、つまり、振動。彼の振動が彼女が喘ぐたびに伝わってくる。ぐちゃ、ぐちゃ、と、女性器と男性器が擦れているのまで、口移しで伝わってくるわ。ああ、はしたない。三人でえっちなんて、もう。でも……おいしいわ、柚香里さんのお口。柚香里さんもおいしいんでしょ、弟が。実の弟の折檻がお腹の奥にくるんでしょ? ああ、舌がそう教えてる。ね、そうよね。うふふ。ぺろ、ぺろ、私たちも舌を舐め合い、時折喘ぎを漏らし、彼を見つめ、愛を囁いていった。


 そっと指を這わすと、ぴっくんぴくんの、胸。ピンク色の先は隆起し、興奮を隠そうともしていない。そこを、男ががばっと襲った。私はさっと指を引っ込め、揉み焦がし引っ張り吸う、男の辱めをキスしながら眺めていた。口の中も一層喘いでいる。嬉しいと、喘いでいる。聞こえた、絶対言った。嬉しい、大好き、って。うふ。私もよ。あんなに優しくしてくれているんだものね。うふふ。もっと言いなさい、大声で。ほら、言えるでしょ?


「憲邇……好きっ、ぁっ」


「私も好きだよ、柚香里っ。お前が大好きだっ」


「ああっ、ご主人様ぁ、うふ、ぁっ、ぁっ」


 口を離すとすぐこれだ。ふふ。塞いでなきゃ。私はずっと彼女と口を合わせ、おいたをする喉を喋られないようにした。その間に彼女の右手をとり、そっと乳房へ導いていく。そうよ、ほら、二人で触りましょう。あなたの胸がどうなっているか、確かめなさい。ふわっと、二つの手が重なると。びくっと身体が跳ね上がり、はぁと口の中にため息がかかる。ね? 気持ちいいでしょ? うふ。ほら、揉みなさい、どうせやらしい女に調教されたんだから、少しくらいいいじゃない。


「い、や……恥ずかしい……」


「あらそう? じゃあ、私が揉むわ」


 なんだか頭が麻痺してるわね。どうしてかこの三人でやると前へ前へ出てしまう私。柚香里さんがかわいいからおかしくなったのかしら。


「絵里、さん……苛めない、で……」


 はっとなる。柚香里さんの切ない声で、我に返った。あ、あ、な、なにを。うう、はしたない真似、あんなにして……! バカ! 最低! 落ち着きなさい、バカ!


「ん? どうした? いやぁ私としてはとってもいいものを見れてたんだがなぁ」


 ああそう、この人を喜ばせたかったんだ。だ、だからといってあれはやりすぎだわ。嫌がってたもの。よしましょう、落ち着いて深呼吸、すー、はー。


 ごめんねの、口付け。手はもうどかしてある。涙ぐむ柚香里さんもそっと、もういいわのお返事が。舌で会話、できるわね、私たち。


「ふふ。まあいいか。柚香里、綺麗だよ。お前は美しい。美しく、身体もおいしいお前を犯せて嬉しいぞ」


「あ、ありがとうございます、け、ご主人様。性欲処理係でもっと、気持ちよくなってくださいね」


「ああ、これ以上になると大変だ。すぐ果ててしまいそうだ。もっとお前を味わいたい。いいな?」


「はいご主人様。じっくり、どうぞ。うふふ。本当、今日優しいね、憲邇」


 本当にね。優しく動いてくれているのが、口の中の振動でわかるわ。こちらを気遣い、でもあちらも愉しむ動きを、しているわ。ふふ。胸をころころと転がし、にやりと嬉しそうな笑み。柚香里さんもあんと喘ぎを、私の口の中へ放ってくれた。


「絵里、絵里も少し、吸ってみたらどうだい?」


「え? ん……どこを?」


 わかっていても一応、訊ねてみる。


「胸をだ。吸ってみろ、いいから」


「はい、ご主人様」


 唇を離し、間に伝う糸の橋を崩しながら、そっとおっぱいめがけて、飛びつく。ややもすればうっかり噛んでしまいそうな、柔らかい丘。ぺろ、ぺろ、舐め上げるはキャンディーの味。うふ、おいしい。ね、柚香里さん? ど、どう?


「ぁ、ぁ、ぁ……ん、絵里さんのばか……ぁっ、ぁ、ん、はぁ……」


 かわいらしい喘ぎ声。うっとり。


「絵里、吸え、と言ったんだ」


「……はい、ご主人様」


 吸って、みる。すう……赤子のやるようなことを、こんな年にもなって。……どく、どく、柚香里さんの右胸を吸うと、キャンディーからはお砂糖がお届けになるわ。甘いあまぁい角砂糖。吸えば吸うほど、解けた状態でお届けにあがる。まったくできたおっぱいだこと。


「ん、んん……はぁ、憲邇ぃ……やだ、上から下から、やだ、もう」


「絵里が舐めるたび、吸うたびに蠢くぞ、お前の膣」


「やだやだやぁだぁ! もう、恥ずかしいからやめてぇ!」


「うるさい、お前の身体が悪いんだ。いいぞ、すっごくぎちぎちしめつ」


「ばかばかばかぁ! そんなの言わないでいいのぉ!」


 叩かんばかりの勢いで(というより叩いてた)弟に迫るお姉ちゃん。けれど弟はどこ吹く風、飄々とそれをかわし、より一層強く、突いた。


「ぁんっ。は、あ、憲邇、ごめんなさい、許して、ご主人様」


「お前、すっごくぎちぎち」


「ばかぁ! やめ、はぁ、やめ」


「言わせてくれるまでじゃあ、やり続けようかなっ」


「ぁっ、ん……」ぎしっ、とベッドが揺れる。非道な弟が思いっきり突いていた。


「ぁっ、やめ」突いて、「んっ、んっ」突いて、「ぁ、ぁ、ぁっ」突いて。許さぬほど、でも優しく、えっちをしてくれていた。


「はぁ、はぁ……ど、どうぞ。言っていい、から、もう、許して、ご主人様ぁ」


「お前、すっごくぎちぎち締めつけてくれるぞ。ありがとう」


 わぁ、やらしい。も、もう。恥ずかしいわ。やめてよね、そんなこと言うの。


 できるなら彼を、塞ぎたい。でもできない、距離的にも、精神的にも、彼女的にも。


「ばかぁ……さいてえ、もう知らないっ。もう、もう射精しちゃいなさいっ。憲邇のえっちの素っ」


「ちっち、違うな柚香里。そのおねだりの仕方は
0点だ」


「ううう……まったくもう、大好きだよ憲邇。うふふ。ねぇ、あなたのえっちの素を、ください。わたしのナカに、いっぱい」


「上手だね、焦らし方は」


「ううう……はぁい、言います。わたしのおま○こに、ナカダシしてやってください、ご主人様のおち○ちんで。わたしがご主人様のものである証拠を、ください」


「よろしい」


 もう、優しいんだから。誘導、上手ね、二人とも。


 二人のしっとり動くのが始まった。最後の動きね。私もそれに合わせて、ゆっくりと舌を出し、柚香里さんに合図を送る。どう? 喘ぎを聞かせたくないなら、私が塞いであげる。うんと頷いた舌がぺろと出て、私はそれを味わい、一気に口を塞いだ。


 ぁっ、ぁっ、ぁん、と。口の中から聞こえる。ぐちゃあ、ぐちゃあ、と、口の奥からも聞こえる。彼が貫いている。あのそそり立つモノで。それに合わせて動く彼女と、いつまでも口付けを交わしていった。


 彼がそこに混じる。三人でのキス、壊れそうなほど。彼の硬いのが混ざり女二人はうっとりと舌を差し出し、蹂躙されるがままを享受した。そうしてずぐんっ、と一気に突き刺し、彼女がかわいい声で鳴いたのを気に、そろそろと。ゆっさゆっさ、激しくなっていく。ぁ、ぁ、ぁん、と。彼女も切れ切れに喘ぎを口の中へ。さわと頭を撫でてもらい最中のぐっとくる仕草に、かわいく微笑み、にっこり。二人はぐっと手を握り締め、キスをし続ける私を尻目に、最後の動きに奔走していった。


 ちらと見る、彼は逞しく魅力的だった。惚れ惚れ、するほど。うっとりと一瞬、舌の動きを止めてしまった。そのとき。


「射精すぞ柚香里っ、どこがいい、顔かっ?」


「いいえナカッ、ナカにお願いしますご主人様っ。なんでもしますからっ」


「なんでもと言ったなっ、よしっ。お前にはチケットをやるから、それをうまく使えっ、いいなっ」


 えっ、それご褒美じゃない。と目が合うと、私にもくれると言っていた。なあんだ。ならいいわ。


「ええっ、そんなご褒美、滅相もないっ、ぁぁっ」


「主人に逆らうか、いい度胸だなっ。お前は黙って私に従っていればいいんだっ」


 ずぐんっ。……はぁ、はぁ。柚香里さん、綺麗。嬉しいのね、その涙。私が拭くと無粋ね、うふ。


 女体が、ずいぶんと振動したわ。歓喜に、ね。


 ええ、それほど、とっても嬉しいお言葉をいただいたもの。


「はぁい
 従いますご主人様っ、大好きっ はぁ、はぁっ。大好きっ」


「ようし、膣内に射精してやるっ、文句は言わせんぞっ。それからチケットだっ、いいなっ」


「はいっ、はぁいっ。うふ、はぁっ、ぁんっ、んっ、ふぁ、んっ」


 感極まった女体が、うねうねと女の悦びを表していた。すごく、その、なんていうか、色っぽい、わね。美しく、綺麗で……かわいらしい。この人の妾女房としての理想が、そこに詰まっているよう。


 美しく、喘ぎ、咽び、乱れる。それも淫らでなく、淑やかに。ぴんと立った乳首と、透明な液体で濡れる局部に、身体中が。喘いでいた。


 天使の、喘ぎ。


「柚香里っ」


「憲邇ぃ! はぁ、はぁんっ
 ……はぁ、はぁ けん、ぁん うふ やだ、もう はぁ、はぁ、はぁ…… 憲邇……


 びくびくびくっ、と身体が跳ね動き暴れまわっていた。こ、これ、確実に達しているわね。オーガズムに。す、すごいわ。羨ましいわ。きっと毎回ね。すごい。わ、私まだ、数度だもの。ねぇ。ふ、ふふ。すごいわ。弓なりにこう、しなるのね、はぁ。ぴくぴくぴく、唇と乳首が、蠢きもするのね。はぁ。目をぎゅっと閉じて、その快感を味わっているんだわ。はぁ。羨ましい。女として、それほどの射精を受けたということは、それだけ彼を満足させたということでもあるのだから。その上で、互いの満足。いいなぁ。羨ましい。これほど優しくしてもらったから当然かもしれないけれど。その優しくに、こうも応えていられる。すごいわ、純粋に。


 ちゅっ。ムカつくので、先にキスをしてやったわ。……本当、どろり濃厚、クリームスープめ。ずるい。


「はぁ、はぁ……憲邇……優しかったね、ありがと」


「いやいや、こちらこそ。とっても気持ちよかったよ、柚香里」


「ありがとう、憲邇、うぅんご主人様」


 ごろごろと甘えだすのかと思いきや、そうでもなく。猫撫で声かと思いきや、そうでもなく。ただただ普通に、あんなことを言う。


「やぁん、憲邇、まだ抜いちゃだめぇ」


 ……! は、はしたないっ。天使かと思っていたけど、違うわねっ。


「毎度毎度言うがね、こちらも」


「だぁめっ。お姉ちゃん怒るわよ?」


「……わかったよ、もう」


「うふふ。憲邇をもっと味わっていたいだけなの。いいじゃない」


 ああ、そういう。……無邪気だから逆に、ね。ふぅん。なあんだ。


 やがて……満足したのか、もういいよと鈴が転がる。ゆっくりと二人の結合は外れ、ほうと満足げな息を漏らしていた。……こぼれて、ないわね。すごい……いいなぁ。


 弟はさらさらと乱れた髪を梳き、ご満悦。


「二人ともありがとう、ずいぶん興奮した。絵里もなかなかだったぞ」


「あら、ありがとう」


「柚香里も大した締めつ」


「ばかばかばかぁ! どうしてそういう悪いこと言うのっ!」


 ぽかぽか、か弱く叩きつける柚香里さん。事後で力ないから仕方ないわね。もう。叩きすぎよ。抑えなさい。


「わかった、ごめんよ、悪かった。ただ、私はすっごく気持ちよくてねぇ」


「もう、そういうのは一生言っちゃだめっ。めっ、よ」


「そうよあな、ご主人様。めっ、ですからねっ」


「うう、二人して……わかったよ、控える。なるべくは」


 もう、しょうがないわねぇ。うふふ。こっくり、仕方ないわね、と。


 そうして、しばらく柚香里さんをなでなでしていた。ちょっぴり羨ましい。早く私にも、って。


 そんな視線が、合う。二人の亭主はそれをする代わりに、してほしいことがあると言ってのけた。


 私はこっくり、頷いて。そろそろと、座る彼の局部へ顔を近寄せた。


 性欲処理係なら、当たり前のこと。お掃除くらい常にこなさなきゃ、ね。


 ぺろり……白濁液に塗れた、彼のモノを綺麗にしていく。じんと舌が痺れるような味におののきつつも。這わせていく。おいしいと、頭の片隅でもうどかすことができないままに。


「やだもう、憲邇の外道」


「さっき二人でやったじゃないか」


「違うわ、もう硬くしてってこと。早すぎるわ」


「あ、そ、そっち? いやぁ、絵里が上手なのさ。なぁ、初めての絵里」


「……」


 黙秘権です。ふぅ。大変だわ。もうちょっと、ぺろり、ちゅぱちゅぱ。ちゅくっ、はぁ。ふぅ。おいし。ふぅ。綺麗になったわ。うふふ。


 ごっくん。喉に絡む、さっきとは別の濃厚な、液体……さっきは唾液も多かったから幾分楽だったけど、こっちは……はぁ、はぁ。うふ。すごいわね、あなた。


 そろそろと、胸板に寄り添う。柚香里さんは倒れたままだし、今だけ。


「綺麗になりました、ご主人様」


「よくできた。次はお前で処理してやる」


「ありがたき光栄ですわ。うふふ」


 ああ硬い胸板、最高。じっとり、音階を奏でるように、彼の胸を一指一指、押していった。なでなで。はぁ。


 柚香里さんの隣に、押し倒される。私はじっ、と旦那を見上げ……そう。私の番を教えてくれた。


 視線が、刺さる。見る、だけの、えっち。思わず両手で肉体を隠そうとして、首を振られる。……静かにそれらをどかし、じっ、と、のぞかれていった。


「お前の好きなのも普通のやつだっけ」


「はい。せ、せ、正常、位、です。ご主人様」


「ふぅん、わかった。それでしてやるよ」


「ありがとうございます。ふふ」


 隣と目配せ。嬉しいねの。うふ。


 旦那の瞳は眩しい太陽よりも熱く、私を温めていく。どこからともなく、いえ、そう、下腹部から。……じい、っと振り下ろされる視線の斧は、私を一刀一刀、両断していく。ああ、犯されてる……パジャマを着ているのに、それを視線で、脱がされ、犯されている……熱い……


 なにより私も、彼を見てる。彼の瞳、海を。誰より深く、きっと……


 目で会話をした私たちは、くたくたで動けない柚香里さんに代わって、自ら、着衣を脱いでいく。パジャマを脱ぎ捨て、彼の大好きなスリップ姿になり、また視線、視線……私も今日は、ピンクの下着。ピンクに黒の、ブラとショーツ。同じようなレースがふんだんに、フリルはないけれどお花模様がたくさんの、下着。うっすらスリップから透けて見えるから、彼はそこを、旦那はそこを、妻の下着をじっと、当然の権利を行使していた。


 旦那が、好き。大好き。見尽くされると、微笑みが浮かぶほど。うっとり手を伸ばしたい、けれど今は、まな板の鯉がいい。じっと見られる、だけがいい。ああ……感じる、わ。ね、柚香里さん。さっきあなたも、感じていたのね。わかるわ、すごく。温かい。感じる。


 ねぇもっと、胸を触って? 大きくしてよ、あなたの愛撫で。あそこももっと、感度を上げて? あなたの愛撫で、やらしい女に調教して、ください。


 視線で交わした会話。旦那は私の望みどおり、あそこをいじりつづけてくれた。……恥ずかしく、もじもじと、そわそわとお股をくねらせる。動くな、と。びしっと目つきが言うので、仕方なく止める。でも恥ずかしいわ、少しでも見られたくないわ。ああそんなに、茂ってるとか言わないの……


 次を、脱ぐ。ふわふわのスリップを横に捨て、下着姿に。寝転ぶと突き出たお腹も少しだけ引っ込むからいいわね。隣の人ほどではないけれど。ふん、隣の人はすごくへこんでるからね。ウエスト、
51センチ? 本物の妖精じゃない、もう。ええ? あ、あなたがそう言うなら、いいけど。ありがと。ふんだ、細い子が嫌いな人なんていないわ。あなたは太らせるしかできないんだから、ふとっちょを好きになるべきよ。


 しっとりと、視線がお腹を這う。そんなことないと、お前だってへこんでると、言ってはくれるけれど。そんなに、ん、撫でなくても……バカ。ありがとう。


 あなたの瞳も、綺麗よ。吸い込まれたい。


 次を脱ごうとすると、ちょいちょいとつまむ指が。細い指は隣の人、回復したみたい。まあ、もう。ふふ、いいわ。どうぞ。くっと身体を浮かせ、彼女にブラを外してもらう。さっとどかされたブラジャー、露出した乳房を。私は隠そうとしない。誇らしいもの。この人が、大好きな旦那がちっちゃいのが好きなんだから。


 じい……っと。見られる。胸を、愛撫される。ああ、感じる……感じちゃう、そんなにいじられると、ぁ、ん……うふふ。胸大好きね。嫌いな男の人なんていないと思うけど。私、私も、大好きな人の声、好きよ。言って、私の身体の感想。


「綺麗だ」


 ぞくう……はぁ。ありがとう。あなた。大好き、うっふふ。口だけ動かし、伝えてみる。言うまでもない、目でわかるよとの仰せ。ははぁ、すごいわねぇ、あなた。


 隣のピンクには敵わないと思うけど、私の黒もなかなかでしょ? やらしいでしょ? え? ば、バカ、そんな褒め、え……あ、ありがとう。嬉しいわ、薄茶色って、普通だって言ってもらえると。でもピンクのほうがいいでしょ、ね? え、こ、こっちも好き? あ、そ、そうなんだ。ふぅん。お、おっぱい大好き星人ねっ。


 私は自分のなんて……黒ずんでる、役立たずだと思ってたのに。そう、そうなんだ。大好きなあなたにはそう、見えるんだ。あり、ありがとう。あなたおだてることなんてなく、本当に心の底から思ったことしか言わないから、あなたにはそう、なのね。嬉しい……あなたにだけ、そうあってほしいわ。ね。


 さわ、と髪を撫でられ。隣と目配せ。むっくり起き上がった柚香里さんがそっとショーツに手をかけ、奮発の、旦那を興奮させたピンクと黒を脱がせていく。その様こそ、じっとりと舐めるように見ていた。ああ、嬉しい……いくらでも、って、いつも思うわ。するすると脱げていき、私の大事なところが露見する。下着の行く末を追った彼が、脱ぎ捨てられるとすぐにあそこに向かう。そこを隠せない、隠さないまま、また視線で愛撫、されていく……汗が滲み、ため息がはぁと漏れる。うっとりと、私も視線で愛を囁いた。あん、そんなの言っちゃダメ、もう。うふふ。


 そそるよ、なんて。言うものじゃあないわ。


 ちらり、隣とはどれくらい濃さが違うのか、少々気になる私。ねぇあなた、私、濃いかしら? どう? 濃いと嫌じゃない? 嫌じゃ……ないの? 本当? なんだかもさもさしてて男っぽくない? 平気なの? ふぅん。ならよかった。そこもちゃんと、愛してくださいな。


 もちろんだよ、と。なぞられた。びくびく、する。はぁ、もう。あなた視線、やらしすぎるわ。犯罪よ。やっぱり終身刑ね、私たち全員に。


 じっとりと、見つめられて。裸を太陽が照らしていた。熱い、日焼けする……彼の目線が、胸をわしづかみ、あそこに強引に指を入れた。ぁっ、ん……それからねっとりとキスを交わし、唾液を交換してからさわさわと髪を撫でる。優しく大丈夫だよとしたあとに、思いっきり、指が、あそこを……進んで、いくの。あ、ん……私の弱いところを、的確に愛撫する指先。視線になってもそれは変わりなく、私は……


「ん、ん……あなた……」


「絵里……」


 じわ、と涙ぐみ、旦那に向けて両手を広げた。愛して、ください。えっちを、しましょう? あなた。夫婦だもの、やることよ。ね? こ、子作り、しましょ?


 いいよ、と指が愛撫に来てくれる。私のあそこを、這い、進み、弱いところを的確に再度、愛撫してくれる。その隙にキスは二人と、いつの間にかさっきと逆転、柚香里さんも頭のすぐ隣に座り込み、彼とのキスが終わると順番待ちをしていたかのようにすぐ、こちらの唇を塞ぐ。息もつかせぬキスの雨に、私は……じっくりと。


 濡れていた。


「絵里……今日はなんだか違うね。カラオケで自己紹介させたからかな?」


「そ、そうよ。ん……ゆ、柚香里さんだって、違ったでしょう?」


「いやいや、今日の絵里こそなんだか違うよ。見るだけでも感じた? どうだった?」


「……言えないわ。恥ずかしい」


「ちっ。まあいい。お前の赤くなった身体でわかる。またやろうっと」


 もう。好きねぇ。旦那はスキモノだわ。


 そのスキモノにそっと両腕を回して。がっちりの肩を味わいながら、キスの海に溺れていった。ん、ふふ、柚香里さんの口も、悪くないわね。そのあとに旦那の口だから、より一層おいしく感じるわ。その間も絶え間なくあそこを、いじ、ん、いじるんだから、器用な人。あん、そこばっかりいじっちゃやだわ。ふふ。もっと優しくしてください。あなた。


 目と目で会話ができるようになった夫婦は、見つめるだけで意思の疎通が図れていたわ。私が優しくして、と迫ると、すぐに丁寧にいじってくれるようになる。手つきがなだらかに、私の膣を滑っていく。あ、あ、ん、ふふ。弱いところ、第二関節の天井付近。滑らかに、じっくりといじってもらう。私は……あっという間に、愛液を滴らせていた。


 その濡れた、指を。柚香里さんのキスがどいた間に、かざされる。羞恥に歪む私はさっと目をどかし、明後日の柚香里さんを見てキスしましょうと迫った。


「つれないなぁ。ふふ。恥ずかしがり屋だね、絵里も」


 当たり前でしょ。女はえっちは、恥ずかしいわ。やめてよね、ひけらかすの。


 すっと濡れた指が舞い戻る。私のあそこをくねくねと進み、柚香里さんの口へ喘ぎを放たせる。ん、ふぅ、ん……あなた……上手ね、床上手さん……愛撫される、女の悦びね、うふ。あっ、だ、ダメ、そこは、その突起は、出っ張りは触るものじゃあないわっ。や、やめ、あん、やめ、あ、ん……う……


 じと、と涙ぐむ目で見上げる。柚香里さんはそっと微笑んでおり、旦那も面白そうに笑っていた。


「う、ん……はぁ、あなた……の、いじわる」


「そうかな? お前の身体がいじっていて愉しいのさ。もっとさせてくれ、な? なるべく優しくする」


「うん。なら、いいわ。ふふ、柚香里さん、えっちな声出したくないから、もっとキスしてちょうだい」


「はい、お任せあれ」


 弟そっくりにえっちの上手なお姉ちゃんに、ずっと口付けをしていてもらう。その間に彼が胸を舐め、吸い……う、うぁ……乳首ばかりを責め、転がし、はぁと息をかけずっくりとさせていた。


 大好きな夫に触れられると、感度は抜群になるわ。こんなに感じるのね、と驚くほど、胸で気持ちいい感覚がそびえ立っていた。


 彼の唾で濡れる、乳首。両の乳房も舐め上げられてなめくじが通ったように、べっとりと濡れていた。


 それはあそこも、同じ。あそこにも唾を運ばれ、同じように液体で塗れていく。それは私自身の愛液も混ざり、よりべっとりと。くすぐられる舌先のうねりは、渦潮の潮流へと私を渦巻いていかせた。


 気持ちいい……と、舌を交換する人へ教える。目を閉じた先の人はくすりと笑い、おんなじねと舌で会話をしにきてくれた。そうね。うふふ。おんなじね。


「ん、はぁ、はぁ……うっ、ん……あなた……ご主人様……」


「絵里……いくよ……」


 こくり、はぁ。しっとりと広げられた脚の間に、大好きな大好きな夫が、侵入してくる……んっ、ん……はぁ、はぁ。うふふ。また繋がったわね、私たち。またえっちしてる。やらしいの。週に三度もと、お盛んの亭主の相手は大変だわ。うふふ。私もそれくらいがいいんだけれどね。うふふ。


 繋がる、埋まる感覚に私ははぁと息が漏れ、ああとうっとり、快楽に顔を歪ませた。恥ずかしい顔、でも今は柚香里さんで見えないはず。隠れたのをいいことに私は、軽くよがり……か、軽く……イッて、しまっ、た。


 はしたない! 恥ずかしい! そ、挿入だけで! ああ! そんなに視線で焦がされたとはいえ、下準備があんなに整っていたとはいえ! ああもう、恥ずかしい、バカ! あなたのせいよ! あなたがやらしいから、こんなに、こんなになっちゃったんじゃない! バカ! もう知らない! とっとと終わらせて! もう!


「気持ちいいよ、絵里……」


 びくうっ。はぁ、はぁ。もう、もうやだ、やだあ……あなたにそんなこと言われると、いつまででも相手したくなるからやだあ。もう。わかりました。もっと気持ちよく、なってくださいね、ご主人様。私も頑張ります。柚香里さんみたいに、呼吸を合わせて動いて、あげますから。


 笑う唇、しとしとと舌が舞う。頑張ってと、応援のメッセージ。うん、頑張るわ。亭主を満足させなくちゃ。ここぞというときに膣を収縮させてやるんだから。張り切っていると、ずぐん、と辛抱たまらず彼が押し切って、うぁ、きた……はぁ、はぁ。


「はぁ、はぁ、ん、ご主人様……」


「絵里、私は気持ちいいぞ、ずいぶん……お前はどうだい? どんな気持ち?」


「ん、うっ、ぅぁ、う、ん……うん……うん……」


「うんじゃわからん。きちんと言え」


「……身体に、聞いて」


 わかるでしょ? 口に出すのがどれだけ恥ずかしいか、わかるでしょ?


「わからないなぁ。ちゃんと声に出してほしいなぁ」


「うー……そんなの、決まりきってるわ。き、きも……いいの」


 じゅぱっ! はぁっ、はぁっ。うあ、うう、ひどい、ひどい人。思いっきり……突いたぁ。


「ありがとう、嬉しいよ。ごめんね、言わせてしまって」


「柚香里さん、代わって」「はぁい」


 唇を突き出す。よくできた夫はきちんと、キスをくれた。それでいいの。許してあげる。よしよし、なでなでもくれた。ありがとう。やっぱり優しいのね。うふふ。


 撫でてくれた指と指を絡め、じっと見つめ合う。この海になら沈んでもいい、なんてロマンティックな景色なの……


 目と目で、口付け。ふふ。知ってる。バタフライキスっていうやつね。ああ、これですら気持ちいい。当たり前だけど。ふっと離れ、二人にこやかに笑う。そうしてまた、優しい腰使いが私を動かしていった。


 旦那の屈強で逞しいモノは、私にすっぽりとぴったりはまるわ。サイズも硬さも太さも、なにもかもぴったり。身体も心も相性抜群なんだから。ふふ。それに貫かれると、私は女の悦びに喘ぎを隠せない。膣が擦れる感覚に蠢く、私の脳内は快楽を選び、その発信源はあそこ、口、耳だわ。前二つは当たり前として、彼が耳元で囁く、しっとり甘い言葉に。快楽が耳から発生し、鼻を通り口から喘ぎと変化して柚香里さんへとお届けになるの。ふわりと笑った彼女がよかったねの舌使いをし、一層の唾液を渡してくれる。そうして彼女の口へ悦びを表していくと、それをきちんと感じ取ったのか亭主も、興奮して盛っているようだった。私が喘げば、亭主も喘ぐ。ぐっきりとあそこを突き刺し、嬉しいよ気持ちいいよと、貫くの。私はあわあわと快楽に塗れ、膣を蠢かせ収縮させて応えてあげるの。亭主も刺激に、ますます硬くし、これ以上ないほど突き上げてくれるわ。まさにぴったりだった。理想の循環が巡り巡って、お互いを興奮させている。ああ、嬉しい。この人が喜んでるわ。それ以上のことはないわ。うふ。もっと気持ちよくなってね、私、頑張ります。あなたを興奮させるために、恥ずかしいけど、いい喘ぎを届けてあげる。身体ももっと動かしてあげる。だからあなた、もっと気持ちよくなってくださいね。


「絵里っ」


「うっ、んっ、あなたっ……いいえご主人様っ、大好きっ」


「私も大好きだっ、絵里っ」


「ご主人様……うっ、ぅぁ、ん、ん……ん……っ、はぁ、はぁ、ぅっ」


 柚香里さんがキスをやめ、私が喘ぎを聞かせたいと知ってか知らずか、胸を揉んできた。もうぴっくんぴくんになった興奮の、先。こねこねとこねあげ、包み込むようにして揉み、ちょんとつっつく。それがなんだか恥ずかしく、また気持ちいい。旦那も真似るようにして胸をいじり出し、はぁ、気持ちいいわ。二人で胸を触られるの、とっても気持ちいい。ねぇ、そう、喘ぎで教えたいわ。柚香里さんの口に。直接は嫌よ、恥ずかしい。


「ぁっ、ぅっ、んっ。うぅ……はぁっ」


 ああダメ、言っちゃった……気持ちいいって、喘いじゃった……恥ずかしい、はしたない。もう。柚香里さん、あなた? どっちでもいいわ、塞いで? 聞こえちゃ嫌よ、恥ずかしいんだってば。


 今度は何度突き出しても、二人ともキスをくれなかった。瞼の向こうでどんな顔しているか、わかりすぎるほどわかってしまう。もう。わかりました。聞かせます。私の喘ぎ。その代わり、あなたも言って? 聞かせて、あなたの感想を。


「わかった。綺麗だよ、絵里。大好きだ」


「あり、ぅぁっ、ん……っ、はぁ、はぁ……わた、しも……っ、好きよ、好き……」


「お前の身体、すごく気持ちいいぞ。お前のあそこ、吸い付くようにしてはなさな」


「ちょっ、あなた! やめ、やめなさいバカ!」


「ええ? 絵里もか。悪いけど、言わせてもらうぞ。お前のあそこ」


「やっ、やだっ、やだあっ。やめ、お願い、やめてっ、ううっ」


 返事は、あそこの突き刺しで。応えてくれた。そう、そうなの? 言うまでずっと突き続けるの? 射精もせず、ただただ……ぁっ、ぅ、ぅぅ……ゆ、許して、お願い、そんな恥ずかしいこと、言わないで……っ。


 そんな優しく、迫られたら。許したくなっちゃうわ。ぅ、ぁ、ん……


「……一回、だけよ……ぅっ、ぅぁ」


「うん。お前のあそこ、吸い付くようにして離さないぞ。すごくいい」


「……バカ……」


 恥ずかしい……辱めて愉しむ、あなたは変態ね。もう。


「お前を犯せて嬉しいよ。お前で性処理も愉しいね。ふふ」


「もう、バカ。騙されませんからね。そんな優しい言葉で、もう騙されませんからね」


 身体は、喘ぐけど。嬉しいと、叫ぶけど。ふんだ。


 それから、旦那は優しい動きを、ちょっとずつじんじんと強めていった。旦那もそろそろ、終わりが近い。私もそれに合わせて、自らを昂ぶらせ(勝手になったわ、当たり前だけど)、最後のお勤めをきっちり果たそうと必死になって動いていった。彼の、その、動きが、優しくって、応えられないのが、多々、あるの。ひどい、わ。ん、だって、こんなに優しく突き上げられたら、なにも反応できない、わ。ぁ、ぅ、もう。ひどい、ひどい人。


 ああ……気持ちいい。


 そうして、お互いの呼吸を合わせ。快楽を運び続け、汗もだくだく、息絶え絶え、気分は最高潮。とってもいい気持ちで、高揚した私たち。柚香里さんとのキスも、柚香里さんの責めも。少し激しくなっていた。


 ねぇ、あなた。言って? いつもみたいに、言わせてちょうだいな。


「絵里……そろそろだな。わかっているだろう、お前で考えて言え。ねだってみろ。そうしたらお前で処理してやる」


「はい、ご主人様。ぅぅー、ぅぁ、ぅっ、んっ……はぁ、はぁ……大好き、ご主人様。あなたの所有物である証を、この身体に刻んでください」


「まったく、焦らしの天才だな」


「……わ、ぅー、私の、おま○こに、どうか、刻んでやってくださいませ……」


「わかった、絵里っ」


「うぁっ、ご主人様っ」


 激しく求められる。私は最後の攻勢に、お腹の奥からたぎる快楽と熱の虜になっていた。気持ちいい……貫かれる、女の悦びに。ただただ浸っていた。口付けをされ、うっとりと口内を蹂躙される。同じようにあそこも蹂躙され、胸も、髪も、お腹も、蹂躙される。そのたびに私は跳ね上がるほどの快楽を得ていた。ぽーっとしてくる。頭がぽーっと。いつの間にか脚が勝手に巻きついてる。彼を両手が抱き寄せてる。そうして、口が勝手に開くの。


「ご主人様あ、大好き、あなたあ……」もう、めちゃくちゃ。「ご主人様の、赤ちゃん、産みます、だからください」ぐちゃあ。うー。「ご主人様の赤ちゃん、くださあい! ううーっ! うぁっ、うっ、ううーっ!」ぐちゃあ!


「よしわかったっ、絵里っ、産めっ、私の子を産めっ、産ませてやるっ、絵里っ」


「っ、あなたあ
 ああ、あなたあ…… あ、ご主人様、うふ うー うぁ う、ん うふふ…… ぁん


 どくどくって。どくどくってっ。はぁ、はぁ。私も……大変なオーガズムに、達していた。身体が弓なり、しなってゆき、乳首と唇がぴくぴくと蠢き、全身を覆うほどの強い快楽を目を閉じて味わう。同じ女、だった。ああ、そ、それにしても、な、なが……はぁ、はぁ。ながあい。うふふ。大変、ね。ああ、できちゃうわ。できちゃったら、産んじゃうわ。うふふ。何人でも、ね。


 どくどくって
 いつまででも注がれる感覚に、私はオーガズムと一体となって女の悦びに喘いでいた 子宮まで喘いでそう ああ、お腹が、子宮がいっぱい 白いのでいっぱい


 大好きな夫の白濁液は、もちろん言うことを聞きたくなる魔力があるわ。へとへとの私に黙って差し出される、チケットを。しっかり受け取る程度には。


「あら、絵里さんにはどうしてあげるの?」


「私があげるのに理由が必要かい?」


「いいえ。ふふ、よかったわね絵里さん」


「ええ……ぁ、ん……」


 抜いちゃダメ、などと。言えるはずもない私。でも今日は亭主も、柚香里さんのこともあるのかまだ抜こうとしてくれなかった。……だ、ダメよこれ、ダメだわ。え、えっちな気分、抜けないもの。ま、また何度だって、この人に応じたい気持ちになっちゃうわ。いけないわ。いけない。


 それほど、いやいやと旦那を感じ続け。満たされたぽーっという気分になった頃、抜ける。はぁ、はぁ。……今日はとびきり優しく、とびっきりのオーガズムに襲われたためか、こぼれなかったわね。わぁ、こんな日もあるのね。珍しい。そういえば柚香里さんもだったけど。この人、大量すぎるほど射精するからこぼれないほうがおかしいのに。


 さわさわと撫でてくれる愛しい人。柚香里さんが隣で目配せ、うんと頷き。上目遣いで大好きなご主人様にお伺い。いいよとしてくれる優しい人に、えいと二人で、ぺろぺろなの。うふふ。おいしいわ。本当、奴隷冥利ね……


 二人で綺麗に、ごっくん。おいしいわ、と、お互いの唇をまた、貪り。少しでも残る、白濁液の味を、味わっていった。


 綺麗になったので三人で横たわる。右に私、左に柚香里さん。間に、二人の旦那様。うふ。


「二人とも今日はすごいね、全然こぼさなかった。お陰で舐めなさいもできなかったよ」


「……ば、ばか憲邇。そういうのは黙っとくものよ」


「そうよ恥ずかしい、もう」


「そう? ふふ。でも二人ともああだと、できちゃっててもしょうがないだろうなぁ」


「本当ね。わ、わたしも、妊娠してるけど追加で孕みそうなほど、だったわ」


「あら羨ましい。うふふ。私もできちゃってるかもね。うふふ。産ませてくださいね、ご主人様」


「ああ、私の子を産め」


 ぽぽ。うふふ。


「あ、そうだ絵里さん。競争しましょうよ。どっちが先に妊娠するか、勝負」


「いいわね、勝ったほうがご主人様からご褒美ね?」


「ええ。いいわよね、憲邇?」


「あ、ああ。好きにするといい。ご褒美、ねぇ。うぅん、なににしようか、お前たちも考えてくれよ」


「そうねぇ……憲邇に名付け親になってもらう、っていうのは?」


「嫌だ、名前は二人できっちり考えるべきだ」


「あ、そ、そう。ありがとう、憲邇」


「じゃあ、そうねえ……あ、あなたがコスプレなさいよ、今日あれだけ恥ずかしいのさせたんだから、今度はあなたの番」


「いいわねぇ、うふふ。憲邇に執事の格好させたいわ」


「いいわいいわあ。おまわりさんもいいでしょ、単にスーツもいいし、そうだ柔道着とか」


「いいわねぇ。うふふ。バスケのユニフォームとか、スポーツはいいわね、考えるのが楽しいわぁ」


「ねぇ、二人で考えましょうね」


「ええ」


「……まったくもう。お前たちは息ぴったりだな」


「あら、憲邇の奴隷だもの。当たり前じゃない」


「そうよ、あなたの心からの奴隷だもの。当たり前だわ」


「これからもよろしくね、ご主人様」


 二人のコーラス。二人の旦那はにっこりと、笑顔をくれた。


 最高の笑顔。二人ともが幸せになる。とびっきりの。うふふ。


「ああ、これからもよろしく。かわいいお前たち」


「うふふふふ」


 二人、亭主の腕を巻き込んで。幸福な眠りへとついていった。朝起きてもこの人がいる。そう思えばまた、格別の。うふふ。


 今日はありがとう、あなた。また明日も、よろしくお願いします。ね。


 ちゅっ。らぶ、らぶ。
















 私の秘密の撮影会。さすがに就寝時はいいって言われたけど、毎時に自分で撮影、添付して送信してると、なんだかりんごになった気分。はぁ。ふぅ。恥ずかしい。もし学校があったらもっと大変だったろうなぁ。秋からまた、お仕置きで同じことがあったら大変だなぁ。


 外出時は特に大変。家にいるときはトイレで済むけれど、お外では。お店の中ならいい、コンビニとか、トイレがある。そこでこっそり撮影ができる。でも、外を歩いているときに一時間が経つと(アラームで知らせるようにできる携帯ってすごいと思う)、慌てて撮影できるところを探さなくっちゃならない。急がないと先生を怒らせるから、必死で探すと、大抵は近くにお店があったり、公園なら公園の公衆トイレがあったり、乗り物に乗ってたなら電車もトイレがある(バスは幸いというか、あまり利用しない)。まったく便利な世の中だ、とは、思うけれど。一度だけ、住宅街を歩いているときに時間がきてしまったことがあって、すごく困った。どうしようかって悩んでたけど、先生を待たせるわけにはいかないし、その辺に緑化運動で植えられた木の、陰でこっそりスカートめくって撮影したの、とっても恥ずかしかったな。誰か家から出てきたら大変だったし。ひどい先生。


 でも、こなせてる。今日一日が終われば、晴れて自由の身だ。ふふ。


 それに今日は、先生の家に行ったらあれに着替えて、帰りをお出迎え。楽しみだなぁ。ノーパンでもあの格好なら、うぅんやっぱり恥ずかしいけど。


 本日は八月九日、日曜日。
石丸(いしまる)さんとこの前の埋め合わせにお昼の約束をして、彼が指定したおいしいっていうお店で待ち合わせ。早く来すぎたかな、三十分前って。あ、でももう来た。向こうも早いなぁ。


 ノーパンだって、気付きませんように。あの頃とは違うんだから。


「やぁ、ごめん。待った?」


「いいえ、今来たところです」


 久しぶりに見る石丸さんは、少し痩せたみたい。外の強い日差しの汗を拭いながら、笑顔で席に着いた。


「そ、そっか。よかった。なに食べる? ここはスパゲティがおいしいんだ。ナポリタンとか」


「わぁ、そうなんですか。じゃあ、それ頼もうかな」


 石丸さんも同じのを頼んでた。ここのウェイターさんの制服、執事さんみたい。先生着るとどんな感じだろ。


「お仕事、大学は忙しくないんですか? 大丈夫ですか? 私なんかといて」


「いや、日曜くらいは休みたいんだ。気にすることないよ」


「よかった」


「君こそ、今年卒業だろう? 進学にせよ就職にせよ、大丈夫?」


「はい。私成績だけはいいみたいで、進学なんですけど、先生は太鼓判押してくれました」


 このままの調子で勉強していれば、だけど。ふふ。勉強だって身が入るもの。先生の傍で働きたい、一心で。


「そうか。意外だね、こう言っちゃ悪いけど、
谷津(やづ)さんは頭がよさそうには見えないから」


「あー、どういう意味ですかっ。私がバカだっていうんですかっ」


「あ、いや、そうじゃなくって。しまったな」


「ふふふ。冗談です」


「な、なんだ。びっくりしたよ」


 二人で笑い合う。私もちょびっとくらい、冗談が言えるようになったなぁ。


「そういえばこの前の、友達のこと。どうだった? 大丈夫だった?」


「はい。うまく収まりました。あのときはごめんなさい」


「いやいいんだ。友達は大事にしないと。俺だって親友がいるしね」


「親友……」


 そういえば私にとって親友と呼べる人は誰だろう。
東野(ひがしの)さん? 上岡(かみおか)さん? 住田(すみだ)くん? それとも……


 みゆちゃんやまゆちゃんたち、先生の女の子たち? 
静香(しずか)さんや春花(はるか)さん、良子(りょうこ)さんや(ともえ)さんたち?


 小学校来のお友達が、いないことに気付いた。……でも、良子さんと
(めぐみ)さんみたいな、小学校からの友達が大人になっても続くのは珍しいって言ってたし。でも……


 親友、かぁ。誰だろう。私が親友と思っているのは、今言った人たち全員だけど。


 ま、いっか。みんなお友達。みんなみんな、親友なの。そうだ、きっとそう。


 私には親友が、お友達がいっぱいいる。そうなの。うふふ。石丸さんだって、大切なお友達。ね。うふふ。


「な、なに? どうした?」


「いえ、なんでも」


 ちょっと笑みが、こぼれただけ。私は恵まれている。幸せな女の子、だ。


 あ。そうだ。


「あの、男の子の親友って、どんな感じなんですか?」


「え、おとこの、こ?」


「あ、すいません。男の人同士の親友って、どんな感じなんですか? 私の友人関係って女の子ばっかりだから、男の子同士ってどんなのかなぁって」


 先生と
相良(さがら)先生、五十川(いそがわ)先生の感じが、少しわかるかも。やっぱりカッコいいのかなぁ。


「どんなって、言われても。うぅん、そうだな。バカ話ばっかりしてるよ。昨日のテレビは面白かったな、とか、映画のあれはつまんねぇ、とか。そうだな、ゲームを一緒に遊んだりとかは楽しいかな」


「ゲーム。はぁ」そういえば
(いさお)ちゃんもゲームいっぱい、子供の頃持ってたっけ。ちんぷんかんぷんだったけど、楽しそうだったなぁ。


「あ、麻雀とかするんですか?」


「う……あはは、ま、まあ、ね……大きな声では言えないこととか、やってるよ。男なんてみんなそんなもんさ」


「言えないこと?」


「……うん、本当に言えないこと。男の親友同士が集まると、ろくでもないことになることが多いのさ。バレてないからいいだろうって、犯罪に手を出したり」


「えっ。い、いけませんよ! そんなの」


 大声を出してしまった。ところへ、注文してたナポリタンが二つ、届く。熱々のスパゲティを前にして、石丸さんはバツが悪そうに頭をかいていた。


「だから、本当に男なんてそんなもんなのさ」


「なにをしたんですか?」


「……賭けごとだよ。麻雀で賭けさ。勝ったらいくら、負けたらいくら払う。法律じゃ犯罪のこと」


「まあ……もう、しないでくださいねっ。誰も迷惑かかってなくても、犯罪はいけません」


「……はい」


 しゅんとさせてしまった。慌てて私はフォローっていうか、別の水を向けた。


「ご、ご飯食べましょうっか。冷めちゃいます」


「あ、ああ」


 二人でナポリタンを食べる。あ、ほんとだ。これはおいしい。すっきりと、でもしっかりした味わいだ。すごいな、うちで食べるのと段違い。


「おいしいですね」


「ああ、おいし……」


「?」ぱちくり。石丸さんが私を見つめる。なにかついてますか? 鼻にケチャップでもついてるような顔、してますよ? これナポリタンです。


「……谷津さんは、本当に美しいな」


「え、あ、ありがとうございます」


 先生以外に言われるとくすぐったいな。ふふ。嬉しいけど。


 褒めるあなたを、じっと見て。くすりと笑顔に、なりますね。


「や、悪い、じっと見ちゃって」


「いいえ」


 今度は私が、じっと見ちゃえ。じい……見つめると、石丸さんは照れ屋さんであちこち目を飛ばしてた。


「な、なんだよ」


「いいえ。四角くってごつごつした顔ですね」


「あ、ああ。自分でもわかってる」


「ふふ。かわいいと思います」


「……そ、そういうこと、言うなよ。男はかわいいって言われても、嬉しくはないんだ」


「あ、そうですよね。じゃあ、カッコいいです」


「そうそう、ふふ。ありがとう」


「いいえ」


 なんだかくすぐったい。楽しいな、ふふふ。


 それからお勘定を済ませて(石丸さんはなぜか自分で払おうとしたけど、先生じゃないし自分の分は自分で払った)、この前行けなかった映画へ。私は上映している映画のほぼすべてがわからなかったので、石丸さんにお任せした。アニメもあるんだ、ディズニーだ。


「じゃあ、これにしよう」


 と選んでもらったのは、洋画の壮大なファンタジー映画だった。ふぅん。興行収入第一位、だって。そんなに観てもらったんだ。


 あ、いけない。もうすぐ時間だ。ちょっと早いけど、先に撮影して送っておかないと。


「ごめんなさい、ちょっとトイレに」


「ああ、うん」


 ぱたぱたと駆けていく。上映前の女子トイレ、空いているといいけれど……あ、よかった。室内に入り、鍵を閉める。誰もいないけれど、一応そわそわ、辺りを見渡して。便器に座り込む。それからそっとワンピースの裾を、めくっていった。


 のぞくノーパンの、私の黒いあそこ。撮影音が大きく、トイレには人もいたから、先に水洗を流しておく(この前テレビで、そういう音が恥ずかしいときに使うブザーみたいなのが都会にはあるって言ってたけど、羨ましいなぁ)。そうして、携帯で私の顔もあそこも入るよう、全身を収めて、ぱしゃり。すごい音、聞こえたかな。平気だよね。うん。しっかりと撮影できていることを確認して、先生に添付、送信、っと。今日は映画館の女子トイレ、です、っと。今日で最後だから場所まで書かなくちゃだから大変だなぁ。ふう。


 あれ、すぐ返事。もうお昼は終わったんじゃあ……はい、わかりました。でも先生、お仕事サボってないですよね? もう。しょうがないなぁ。


 立ち上がり、背中へ携帯を向け、再度水洗を流す。そうして今度は、ワンピースの後ろをぺろんとめくり、お尻を撮影した。


 これ、さすがに顔は映しづらいから、いいよね。よいしょっと。添付、送信、大好きっと。うふふ。あ、またすぐお返事だ。大好きだよって。うふふ。嬉しいなぁ。


 撮影が終わり、外へ出る。よかった、誰も気にしてない。私も鏡の前で少しだけ身だしなみをチェックし、すぐに戻っていった。


 手を挙げる石丸さんと、二人。映画館に入って、映画を楽しんでいく。ファンタジーの世界がすごく綺麗な映像とともに流れ込んできて、竜とか、妖精とかがいて、お話も感動できるものだった。すごいなぁ。はぁ。ちょっぴり泣いちゃった。惜しむらくは一時間が経過するぐらいでアラームが(バイブで)鳴り、途中退出しなくちゃいけないことだった。また恥ずかしい目を自分で撮影して、足早に戻ると少し展開が進んでいて残念だった。それだけ。あとはもう、心躍るスペクタクルだ。映画ってすごい。


「面白かったですね」


 開口一番、私はうきうきと話しかけていった。「映画ってこんなのなんですね。あんまり見たことないから、すごいなぁ。びっくりです」


「そっか。それはよかった。俺にはちょっとマンネリだったけど」


「まんねり、ですか? どうして? あんなに面白かったのに」


「いや、うん、面白かったけど、設定や展開がね、割と普通じゃないか。俺、結構映画見るんだ。だからああいうのは、割とよく見る。王道だからいいってのも、もちろんあるけどね」


「へぇ……博識なんですね」


「い、いや、それは違うと思うぞ」


「そうですか? 私、映画ってあんまり見たことなくって。お勧めとかあります?」


「うぅん、そうだなぁ……ホラーとか、怖くない?」


「ほらー、ですか。うぅん、怖いのはちょっと」


「そっか。じゃあ古いのになるけど、定番で『バック・トゥ・ザ・フューチャー』かなぁ。三作あるんだけど、どれもお勧めだね。あとは『ダイ・ハード』シリーズも、ああ、4.0以外ね。『バイオハザード』や『パイレーツ・オヴ・カリビアン』シリーズは正直どっちも普通、いや悪くないんだけどね」


「はぁ、すごい。本当によく知ってるんですね」


「いや、あのね、逆に知らないほうが変なんだよ。この辺は名作だから、普通は知ってる」


「え、そうなんですか。ふぅん。じゃあ今度、観てみますね。レンタルであるかなぁ」


「多分あるよ。どれも有名だし。しかし本当に知らないんだね……今時珍しいよ」


「よく言われます」


 今時よく知らないね、とは。よく言われる。でも、知らないのは知らない。しょうがないじゃない。


 映画も終わり、もうすぐ四時になる。そろそろ帰らなくっちゃ。先生の家へ行く前に自宅へ顔を出して、それから先生の家へ。準備もあるし、うまく着られるかなぁ。


「それじゃあ、また今度」


 駅まで送ってもらう。石丸さんはじゃあ、と手を振っていた。


「あ、あのさ」


「はい」


「さっきも言ったけど、日曜は遊びたいんだ。だから、その、また今度の日曜、誘っても、いいかな?」


「はい、またカラオケとか、行きたいですね。あ、でも来週はちょっと無理かもしれません。お盆過ぎだし」


「ああ、来週は俺もちょっとね。だから、その次とか、そのまた次とか」


「はい、また連絡ください。楽しみにしてます」


「……ああ! また連絡するよ。じゃあ、またな」


「はい、また」


 にっこり笑って、手を振って別れた。ああ、楽しかった。先生に自慢しちゃお。映画も観て、楽しかったら先生にお勧めするんだ。うふふ。


 石丸さんは、こんななにも知らない私でも一緒に過ごして楽しいと思ってくれているようだった。それも嬉しい。ふふ。


 また、会いたい。そう、電車の中で思えるくらい。あ、また時間。よいしょ、電車のトイレ、探さなくっちゃ。


 石丸さんも電車の人たちも、誰もがノーパンだと、結局気付かなかった。ほっ。


 先生。褒めてくださいね。なでなでくれたら、充分ですから。
















 今日の下着は奮発したぞ。勝負下着だぞ、せんせー。蝶とドットプリント(水玉)の少し黒めの緑のブラとショーツ。ブラ紐、ブラ下、ショーツ上にラブリーレース。綺麗な逆三角形が超セクシー、紐ぱん。お気に入りなの。男を悩殺する用に買っておいたの。うふふ。


 だから、存分に露出で、めくらせてくださいね。上も下も、どちらも露出してみせますから。


 せんせーの仕事終わりを待つ、幸せな時間。待つという時間も、あたしには楽しいだけのものだった。


 あれ、まだ七時過ぎなのに、もうせんせーがやってきたぞ。今日は早いな、どしたの?


「ありゃりゃせんせー、どうしたんです? 最近仕事帰りにどこか寄ってたじゃあないですか」


「ああ、今日はいいんだ。日曜だから向こうも都合つかなくてね」


 あ、なるほど。むしろ仕事のせんせーが珍しいですもんね。


「よし、じゃあ行こうか。なるべく八時には帰りたいんだ、言われてね」


「ええ。うふふ。あたしも参加しますよ、楽しみにしててください」


「うぅん、なんだろうねぇ。まあいいや。出よう」


 せんせーと堂々と腕組んで。ひけらかして歩いていく。どーよ、あたしの彼氏よ? うっふん。いいでしょ。ああ、視線が集まるわぁ。せんせー最近イケメンにも磨きがかかって、道行く女子の振り向くこと。うふふ。いいでしょ、いーでしょー。


 輝いているんだから。


 ばたんと、助手席に乗り込む。せんせーの車。まずはあたくし、んーとキスをねだった。


 ちゅっ。すぐくれるんだから。キス魔。


「どちらへお出かけですか、お館様」


「うーん、どこがいいかなぁ。偶然かわからないけど、露出に興味津々な
(いずみ)と愛が残ったからねぇ。二人用の場所でもあればいいんだけれど」


「あら、二人一緒ですか、今日は」


「……いや、うん、それも考えたけど……いや、うん。ど、どうしようかな」


 あらら。ハンドルさばきに迷いが見られますわ。うっふん。ならば後押ししてあげましょう。


「この下着、一人だけがいいですか?」


 そろ、と隣でスカートをめくったげる。どうですか? 二人分見たいなら、お誘いくださいご主人様。


「……いや、泉一人にしよう。うん、綺麗な下着だしね。大体今日二人いっぺんにやったら明日お休みじゃあないか。それは嫌だ」


 やーだ、もうほんとに露出好きなんだから。


「しかし泉、すぐ下ろせ。私の許可なく下着を見せるな」


「はい、すみませんご主人様」


「よろしい」


 うふふ。大好きですよー、せんせー。


 えっちらおっちら、車が向かった先はどこかのマンションだった。あ、あーあー、聞いたことあるわ。確か春花さんと静香ちゃんの二人が露出させられたところね。近くに、うん公園もあるし。公園のほうかしら? 今なら人気もなさそうだしね。青姦スポットかも。


 違うことが一つだけあるとすれば、夕餉どきの時間帯。帰宅する人も通るでしょう、マンションなら。さあ、どっち? 両方?


「時間もないしマンションで軽くにしよう。公園でリスク少でやるには、お前はちょっと楽しめなさそうだからな」


「いやん、もう。えっち。あたくしそのよーな変態女子ではありませんわ」


「あれ、おかしいな? 確か泉は最初のやつで完全に目覚めたはずだったんだが」


 うふふ、もう。あたしの自己紹介でわかってるくせに。まあいいわ。腕組んでマンションの階段上がります。この階段一つ一つが、二人のステップなの。


 公園の見下ろせる踊り場で、止まる。愛しい人の腕が次につかむのは、録画用のブルーレイカムなの。高画質でお願いしますね、あとでいじいじ、いじってくださいね。


 いつぞやのレポートのように。あの日のいじり方はひどかった。うっふん。


 本日のあたしの私服は、すっきりシルエットのシンプルな白シャツにふんわりブラウンのチェック柄膝丈スカート。そして。この前せんせーの野郎が好きと言っていた、ガーターリングを着用しております。小耳に挟んだんだから。長い白い靴下ね、オーバーニーソックスってやつ? メイドがよく着てるやつよ。うっふふ。ガーターリングはピンク色のひらひらよ、うっふん。お気に召すかしら。もちろんスリップも着用よ。どこまでもご主人様を満足させなくっちゃ。そのための性欲処理係、そのための妾女房よ。


 踊り場の外側、柵のすぐ傍へ。柵を背に立ち、正面に愛しいお館様。ここは四階建てのマンションの、四階へ向かう三階と四階の間。一つしかない階段なので人通りももちろん、多い。夕食時。覚悟は、決まってた。


 風がさぁっ、と。夕ご飯の匂いを運んでくれ、あたしのふわふわスカートを翻らす。軽く髪をかき上げ、せんせーを見るとようやく準備は整ったようだった。


「よし、そうだ、先に録画で、少しだけ話してくれよ。今からなにをするか、自分で明確に言葉にして、記録させてくれ」


 あとで思い出させてあげるから。そう、瞳の海が告げていた。うふふ。わかりました。


「はい、どうぞ」


「こんばんは。あたしは
沢田(さわだ)泉といいます。今年二十四の看護師です。今から、録画してくれているせんせー、大好きな深町(ふかまち)憲邇せんせーのご命令をこなすため、ここで野外露出を始めます。せんせーのためだけに、忠実に指令をこなす奴隷として」


 この前の自己紹介撮影みたい。あれ、よかったなぁ。せんせーにいろいろ、隠していた一面を自分から(ここが重要よ)教えられて。はぁ。録画っていいな、せんせーサイコーだな。


「よし、いいぞ。じゃあ、やっぱり私はね、写真のほうも好きなんだ。動画も好きだけどね。写真を撮ろう。よし、いくよ?」


「はーい」声のトーンは変えない、意地でも。ごくごく普通にして、こなしてみせる。そっちのほうがきっと、せんせーは喜んでくれるから。


「じゃあ、まずはしゃがみますかー?」


「お、自分で先導したい? そういうのもいいね」


「うふふ。どーぞ」


 膝を立ててしゃがみこむ。立ったせんせーからはちょうど角度的に、ショーツがかすかにのぞくことでしょー。どう? どんなもんです? にひひ。


 ぱしゃり。お返事は、シャッターで。うふふ。あたし、はしたないことしてる。してるんだ。男がエロの目線で、写真に撮りたいって撮られてるんだ。自分から、奴隷から、奴隷だから。少しは自分で考えなくっちゃ。


 ハンカチ取り出し、下に敷く。その上に座り、体育座り。せんせーは少し右にずれ、きっと大好きなガーターが入るようにして、一枚撮った。うふん。もう一枚ポーズ、脚を斜めに崩して。両脚のガーターリングを、撮影してもらう。ふふ、そこを撮られるのもなんだか恥ずかしいですね。


 それから、ハの字に少しずつ開いていく。正面からに戻ったせんせーが、あたしの緑のショーツがのぞいたところでストップをかけ。シャッターを切った。


 よし、と立ち上がる。ハンカチははたいてしまい、にっこりとスカートの裾を持ち上げ、春花さんの挨拶。そのままするするとスカートを持ち上げ、ふんわりスカートがめくれてスリップとガーターがのぞいたことでしょー。ぱしゃり。くるり、後ろへ回転して、お尻のほうも。ぱしゃり。再度正面へ戻り、今度はスリップを持ち上げ、しっかりショーツをファインダーに、ぱしゃり。くるりお尻も、ぱしゃり。


 ふう、と一息。えーっと、あとはあとは……あ、そうだ。ショーツをするっと、膝まで下ろす。スカートはそのままで。それで一枚、もうすぐ撮るんですね。ふふふ。そうしてスカートを、する、すると持ち上げ、あそこの茂みがのぞくぎりぎりのところで、止めた。


 せんせーはそのいやらしい写真を、何枚も撮った。せんせーのあそこが膨張してる気がして、目線をやったけどよくわかんない。よくせんせーはナース服の上からノーブラノーパンがわかるわね、すごいわ。


 するする、ショーツは戻します。うふ。ダーメでーすよー。下着までなんでしょ? うふふ。あなたがやりなさいと言うまでは、今日はあたし、そこまでに抑えますね。それでも充分、今でさえ過分に、興奮してますもの。


 すごい風が一陣、踊り場に吹いた。外はそうでもないけれど、高さと建物の位置的に強い風になったんでしょう、ふわっとスカートが持ち上がり、思わず「きゃっ」と抑えてしまう。……せんせー、ぱしゃぱしゃ撮りまくり。ほーんと、カメラ小僧ね。ふふ、でもせんせーがここ、選んだ理由がわかります。ふふ。スカートふんわり、自然にしやすいからなんですね。ふふふ。


「せんせー、えっち。そんなに下着見たいんですか?」


「い、いやぁ、あはは。つい」


「もう」どうしてそんな嬉しいことばっかり、言ってくれるんですか。もっと強い風が吹いてくださいって、祈っちゃうじゃない。


 えっと、あとは、うーん……と。上を脱ぐしかないかな。


「あ、そうだ泉。これだけリクエストしていいかな、先に」


「ん? なんです?」


「あっかんべーしてくれよ、これは露出とは別枠で欲しいんだ」


「……アブノーマルな趣味ですね。どうかしたんですか? 頭打ったでしょ?」


「いや、あの、泉さんにされたのがすごく心に残っているんです。はい。もう一回見たいなぁって」


「はぁ。まあ、いいですけど。あっかん、べー」


 人さし指で目を引っ張って、べーと舌を出す。なぜか本当に一枚それで写真を撮っていた。なんだろ、せんせーの新たなる趣味だわ。


「いやぁ、泉はやっぱりあっかんべーが似合うね、かわいい」


「いえ、それでかわいいと言われてもあんまり嬉しくありませんよ」


「あ、そう? わ、悪いね、あはは。いやもう本当、心に残ってたんだ」


「いいですけど」恥ずかしいなんて毛ほども思いませんし。さて、では。くいとメガネを持ち上げ、白シャツのボタンを外していき、前をはだけさせていった。


 谷間とともにブラが丸見え、ただしスリップの下ですが。うっすら透けるこのスリップ、撮影ですとちゃんとそれが映せるのでしょーか。ぱしゃり、それでも撮るせんせー。光量ですってよ、写真は。ここは踊り場の明かりしかありませんからね。


 あ、そうだ。するするスリップを持ち上げ、そっとお口ではむはむ。これでどうです? 結構そそるでしょ? うふふ。あたしもグラビア見て勉強したこと、あるんですから(少しだけですけど)。ぱしゃり。うっふふ。じゃあ追加サービスの、このままでスカートめくりしますね。はい、どーぞ。ぱしゃぱしゃっ。うふふ。嬉しいわ。大好きな人にえっちな写真撮ってもらうの。


 あたし外で、下着見せてるの。はしたないの。いやらしいの。変態、なの。


 そのまま前も思いっきりはだけさせ、はっきりと胸の形を見てもらった。緑のブラ、
Bカップです。お館様に揉まれて大きくなってるの(親友調べ)。どうですか? いい下着でしょ。ぱしゃしゃっ。うふふ。ありがとうせんせー。


 はぁ、熱くなったし、もう時間も危ないな。あ、ここちょうど公園の高い時計、見える。もう八時前だわ。ここらでやめて帰らなくっちゃ。


 いそいそと前を直していくと、不満げなせんせーの顔。そして。


「もう終わり? 泉さんが考えるのはそれくらいでおしまいなのかい?」


「もう時間もないですし、そろそろ八時です。車がいつ来るかわかりませんし、危険ですよ」


「後ろ向いてしゃがめ、いいから」


「はい、せんせー」


 でもお館様が言うのなら、仕方ない、従うわ。後ろ向いて、膝を曲げてしゃがむ。こんなのになんの意味が、と。


「違う、足を伸ばしたまま、石でも拾う真似をしなさい」


「……はーい」


 やらしい。男ってどうしてこう、どうしようもないのかしら。


 足を伸ばし、石でも拾うように、手を伸ばす。当然反動でスカートがするするとお尻へ持ち上がり、見えかかる。本日の膝丈なら平気だろうけど、ガーターくらい見えたかも。ぱしゃっ。恥ずかしいわ、見えないってことのほうが。


「よしいいよ。じゃあ今から録画に入る。時間がないのは確かだし、スカートめくり前後ろ、それから前はだけさせブラ見せて、かがむだけでいいから」


「はーい」


 カメラが回る。あたしはそれを前に自分の紐ぱんを見せるためにスカートをめくり、時間の焦りが若干の恥ずかしさとなって表れ、顔を赤くさせた。ああ、そうだ。忘れるところだった。あたし外で、下着見せてるんだ。恥ずかしい……誰かに見られるかも、しれないんだ。そうだ。覚えておかなくちゃ。誰かに見られるかも、っていう、覚悟。くるり、後ろを見せて、ちょっぴりおっきいお尻のショーツを見せる。それから前をはだけさせ、同じようにスリップはむはむ、レースのブラを、見てもらう。録画してもらう。谷間、わかります? 一応ありますから、存分に残してくださいね。ああ恥ずかしい。はず、恥ずかしい……! どくん、身体が熱い。こんなところ誰かに見られたら、確実に痴女認定だわ。ああどうしよう。どうしよー。どくん、気持ち裏腹、あたしは前をより一層はだけさせ、しっかりとブラを録画してもらっていた。


「かがんで」


 頷き、そのままかがむ。谷間が少しでもわかるかしら。と、上からならきっと、胸の谷間がのぞいてるはず。できてるはず。
OKをもらった。けど。まだよしとは言わない。


「よし、せっかく階段だ。そこ上りながら撮影しようか、上りながら、めくって」


「……はい、せんせー」


 どきどきしてる。鼓動が熱い。人がいるフロアは誰か通るかも……と思うほど、足が進んだ。一歩、一歩、階段を上り、せんせーを見ながら上り、ちら、とスカートをめくる。紐ぱんの紐のところとガーターがのぞいたかしら。はぁ。熱い。


 くるりと、高いところまで来たら振り返り、ゆっくり、スカートをたくし上げていく。じり、じり、と。じれったく、人に見られたくないという思いがそうさせるけれど、それが余計に、人に見られやすくしている。きっと確実にショーツがのぞいたと思うところまで、たくし上げ。


「いいよ」


 ごくり……うふふ。恥ずかしいわ。どきどきするわ。でも、少し。ほんの少し、いいえ多分に……高揚、してる。


 戻っていった(一応そこも撮ってた)。はぁ、もういいですよね? 帰りましょう、本当に人が来ますよ。


「最後に、下を渡しなさい」


「……へ?」


「下、下着の下」


「……ぬ、脱ぐんですか」


 このやりとりまで、撮影だわ。こ、こっちのが恥ずかしいかも。


「早くしろ、見られたいのか」


「……はい、せんせー」


 する、するっ……紐で結ばれた緑の、水玉にレースのショーツを、カメラの前で生脱ぎ、そしてせんせーに手渡す。そ、それで? スカート、めくります?


「この前泉がしでかしたこと、覚えてるぞ。とても嬉しかった。今日もしてもらうよ」


 あら、な、なにかしら。なにかしたっけ。あたし。


「そのまま、一回転しろ。私が満足するまで」


 どくん……はぁ、はいせんせー。やっぱりのアブノーマルですね。わかり、わかりました。


 踊り場で、一回転。スカートがノーパンでふわり、する。首を振られる。もう一度、ふわり。ダメ。もう一度。ダメ。もう一度……


 何度も一回転、させられた。泣きそうになるほど回数を重ね、出てくる音も重ね、絶対人が来るわと絶望感に身を伏せていると……


「お、よし、いいよ。いい画が撮れた」


 ほっ。よ、よかったぁ。さ、早く返してくださいな、ノーパンなんて痴女です。


 こつ、こつ。そのとき階段を上る音が。ええ、車で誰か来た気配、聞こえなかったっ。あわわ、とあたしが慌てているとせんせーは冷静ににっこり、しっ、と。


「あら、こんばんは」


 こちらの住人かしら、エコバッグを提げた三十代くらいの女性だった。


 じっとあたしも、見られる。ノーパンだと、バレませんように。と。不意に下腹部を押さえてしまった。どくん。


「こんばんは。今日も暑いですねぇ」


「ええ、もう。ここで涼みたくもなりますよねぇ」


 と笑ってすぐに四階へ上がっていった。ふ、ふぅ。はぁ。び、びっくりしたぁ。


「ここを選んだのはそういう理由もあるさ。ここ、ちょっと調べたんだ。涼みに人が来るって」


「そ、そんなのどーでもいいですから、早く、早く返して」


「はいはい。確かにこれ以上はまずいか」


 まずくなかったらやってる気ですかっ。鬼畜っ。もう、大好きっ。


 さっとショーツを返してもらい、まだ録画の中履いていく。するっと、一応見えないようにしましたよ。ふんだ。苛めた罰です。サービスなしですよーだ。


「もうちょっとやりたかったなぁ、せっかく泉だし平気だったろうに。もったいない」


 とぶつぶつ言いながら、でも撮影会はおしまい。機材をしまいこみ、しゅんと若干かわいそう。で、でもね。あんだけしたのよ。満足なさいよ。どれだけのパンチラ画像、そこに保存されたと思ってるのよ、バカ。


 あたしはまた強引に腕を取り込み、車中までもそのままであり通した。運転できないよ、とごねるまでやり続け、満足したところで離してあげた。


「バカせんせー。もう。ろくでなしっ」


「悪かったね、短くって。もっとやりたかったろう?」


 ぎろっ、と睨んでおいた。本当、バカせんせーっ。とっても、あたしもあんな恥ずかしいとは、人に見られるかもとは思いませんでしたっ。


「綺麗だったよ、泉」


「……ならいいです。うふふ。ありがとうございます、せんせー」


 今日はうふふふウーマンね、うふふ。なんだか笑いたいわ。とっても。楽しいもの。


「あ、せんせー、病院戻って、あたし自分の車でまたせんせーのお家お邪魔しますけど、あたしより十分くらい遅れて来てくれませんか? ちょっと準備がありますので」


「ああ、わかったよ。今日は楽しかったね」


「……はい、せんせー」


 そうよ。恥ずかしかったけど、でも、楽しかった。なんてったって、あたし……露出に目覚めたんだから。


 車を走らせる間、あたしはそんな目覚めさせてくれたせんせーに、感謝の意を込めてじっと愛を囁いていた。よっぽどまたスカートめくってあげようかと思ったけど(せんせーはそれが好きすぎて絶対に飽きはこないだろうし)、お館様のご命令もなしにだなんておこがましいものね。うふふ。


 もしこれで露出だけで昂ぶった身体、火照ったままにされる放置プレイなら……どうなるのか、あたしにもわかんない。


 けど、まあ、せんせー宅に着いたら、準備があるわ。あれだけはしないとね、ふふ。あれだけは。うふふ。


 せんせー大好き。帰ったら楽しみにしててくださいね。
















 マスターいつお庭に飾ってくれるのかなぁ。楽しみ。ふふふ。裸で、庭のオブジェと化すの。うふふ。たまにみんなでお庭に来て、私を見て指を指したりじっと見てもらうの。き、綺麗だなぁって言ってもらえたら最高だなぁ。えへへ。近いうちにって言ってたけど、今朝はなんにも言われなかったから夜からかなぁ。


 あ、でも今日はこの格好をマスターに見せなくちゃだから、ちょっとまずいかも。うん、今日言われなくってよかったぁ。私だけ仲間外れは嫌だもんね。よいしょ。これ、意外と動きやすいんだね。だからあの人、毎日着てお仕事なんだ。


 泉さんもこっちに来て、全員で準備、完了。あとはマスターのお帰りを待つだけ。みんなでお互いの衣装を見合いっこし、うふふと笑ってかわいいかわいい言い合ってた。


 車の音がする。みんなが一斉に立ち上がり、えいしょえいしょと玄関へ。うふふ。総勢十七名(と一人)が総出で、お出迎えなの(玄関に入りきらないから、私なんかは奥にいるけれど)。


「ただいま」


「お帰りなさいませ、ご主人様」


 総勢、十七名(と一人)が、一斉に同じ言葉を放つ。


 全員、メイド服なの。頭に変なの乗っけて、ふわふわのエプロンつきメイド服なの。それで三つ指ついて、深々お辞儀しながらお帰りなさいませを言うの。


「ご飯にしますか? お風呂にしますか? それとも、私たち?」


「……」


 ご主人様はぼーっとしてるの。うふふ。大成功。見とれてもらっちゃってる。うふふ。うれしいなぁ。みんなでにっこり、ご主人様を見てる。うふふ。どうですかぁ? でで、できたらでいいから、ご感想などくださると……


「スカートめくれ、全員」


 不意にくだる、優しいご命令。すぐに動いたのはみゆちゃんだけ、えいしょえいしょと立ち上がり、ぺろんとメイド服のふんわりスカートをめくってまっしろを見せていた。


「なにしてる、早くめくれ。主人の言うことが聞けないのか」


 ぴしゃん、と強く扉が閉められる。私たちは慌てて立ち上がり、いそいそとスカートをたくし上げていった。


 マスター、大好き。えっちっち。なんでも、します。よろしくお願いしまむっ。
















































































 第六十五話あとがき的戯言




 こんばんは、
三日月(みかづき)です。


 実は心残りが少々ございまして、作中でもぽろっと出ましたが、泉さんのレポート(三十五話を参照いただければと)をいじる予定だったのですが、結局いじっていないことです。ええいならばと誇張しましたが、はてさて。うぅん、たまには録画したものを使っていじりたいものですね。はい。


 リクエスト、なかなか作中で使えなくてすみません。次回か次々回に、パティを庭で飾る、をやりたいとは思っていますし、現役の人たちの制服露出だってやりたくてたまりませんし、春花さんたちのレオタード姿でのえっちも、なんとかしたいとは思っているのですが。ただ、最優先は十七人が順番の野外露出なのです。それが最優先です。すみません。その上えっち描写が長いのが原因……こればっかりはどうも。でも、書きたいとは思っています。気長に待っていただければと。


 リクエストしてくださるのはとても嬉しいですよ! 読者の皆様のえっちなパワーをいただけるような気がして、励みになっております! この場を借りても、ありがとうございます。今後ともよしなに。みなさんのほうがえっちなのは確実ですよね。明らかです。


 今回の全員メイド服で夜のご奉仕は、長くなりませんように。え? 作者の癖にコントロールできないのかって? ええ、できません。すみません。信じてもらえないかもしれませんが、ときにキャラクターが勝手に動くのですよ。本当ですよ。絵里さんなんかもう。


 それでは今回はこの辺で。ここまでお読みくださりありがとうございました。また次回もよろしくお願いします。




 
20110514 三日月まるる




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テーマ : 官能小説 - ジャンル : アダルト

2011/10/08 20:22 | 小説COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

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